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従業員満足度(ES)とは?測り方や満足度を高める方法、改善事例を解説!

※画像はイメージです

人材獲得が困難な時代にあって、企業が持続的な成長をするためには従業員ひとりひとりの生産性向上が欠かせません。従業員が高いパフォーマンスを発揮できるかどうかは「従業員満足度」にかかっています。

この従業員満足度は、単純にスタッフのやる気を表すだけの指標ではありません。利益を出すこと、生産性を高めること、顧客を創造すること、企業が存続し続けることなど、企業活動に密接に関わる重要な経営指標です。

本記事では「従業員満足度」に関し、定義と重要性を「SPCサイクル」の概念と共に伝え、従業員満足度が顧客満足度に与える影響、従業員満足度を高めるために必要な5つのポイントについて解説します。併せて、従業員満足度を業績向上につなげた事例もご紹介します。

従業員満足度とは

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従業員満足度とは、従業員がどれだけ所属組織に満足しているのかを表す指標であり、employee sadsfactionを略してESと呼ばれることもあります。
従業員満足度はハーバード・ビジネススクールのヘスケット教授らが提唱したService Profit Chain(サービスプロフィットチェイン:SPC)という概念のなかで、企業の利益向上や顧客満足度に直結する非常に重要な指数であると語られており、多くの企業経営者が重視する項目です。

従業員満足度は企業経営のメインエンジン

従業員満足度を考えるためには、Service Profit Chain(SPC)の概念を知っておくことが大切です。
ヘスケット教授らによれば、企業の目的とは「利益の追求」「顧客の創造」「長期的に存続すること」であるとされていますが、従業員満足度はこれらすべての原動力であるといえます。

従業員満足度の高い組織のSPCサイクル

従業員は労働条件、労働環境、経営方針、企業風土、評価システムなど、さまざまな要素から満足を感じますが、満足度が高い組織には以下のような好循環が生まれます。

・従業員満足度(ES)が高まる
       ↓
・従業員が自社製品やサービスに対する愛着や誇り(従業員ロイヤルティ)をもつ
       ↓
・従業員1人あたりの生産性が上がる
       ↓
・サービスの品質が向上する
       ↓
・高クオリティな製品やサービスが、顧客満足度(CS)を上げる
       ↓
・顧客満足度はリピーター、口コミの源となる
       ↓
・新規顧客・優良顧客の創出につながる
       ↓
・企業全体の収益性が改善し利益が生まれる
       ↓
・適切な評価に基づき、利益を従業員に還元する
       ↓
・従業員はさらなる満足を得る

このような好ましいサイクルにある組織は、常に品質向上と顧客創造を継続できるため、競争を勝ち抜き長期的な存続が可能になります。

従業員満足度(ES)が顧客満足度(CS)を生み出す

企業の利益に直結するのは顧客による製品・サービスの評価、つまり顧客満足度です。顧客満足度は、従業員満足度の高いスタッフから生まれます。自分の仕事に誇りをもち、自発的に製品やサービスの質を改善しようと考える従業員は、顧客ニーズに対してもそれだけ熱心に応えようとします。

一方で「仕方なくやらされている」と感じている従業員は自ら考えることが少ないため、顧客満足を生み出すことできません。

業績を改善しようとする場合は顧客満足度に目を向けがちですが、顧客満足度の源泉は従業員満足度である、といえるのです。

従業員が顧客満足度を生み出すために必要な条件

ヘスケット教授は、従業員が顧客満足度を生み出すために必要な条件として以下の4つのポイントを挙げています。

1.顧客と通じ合う能力
2.自分で判断する自由があること
3.必要な訓練と技術的なサポートがあること
4.自身の仕事が評価され報酬に結びついていること

従業員満足度を上げる目的は、顧客満足の創出、品質の改善、利益を出し続けることにあります。ですから改善マネジャーが従業員に施すべき従業員満足度向上のための働きかけは、上記4項目に根ざしていることが望ましいといえます。

従業員満足度を上げるメリット

ここまでお伝えしてきたように、従業員満足度を上げることは企業の目的を果たすことにつながります。ESを向上させれば、「顧客創出」「利益改善」「離職率低下」といった、多くの企業が頭を抱える経営課題の解決に対してポジティブな影響を与えるのです。

従業員満足度を上げるために必要な5つのこと

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では、マネジメントする立場からみて、従業員満足度を上げるためには何をおこなっていくべきでしょうか。ここでは従業員満足度と密接に関係する5つの項目を解説します。

理念・ビジョン共有の徹底

従業員満足度に対して、とくに大きな重要な意味をもつのが企業理念・経営理念です。企業理念とは企業の価値観、文化、風土であり、組織全体で共有されるべき行動規範でもあります。

企業理念が浸透している状態は、企業が目指すべきゴールを従業員と共有できている状態です。企業理念が共有されると、従業員は仕事にやりがいを感じ「より志を高くもって働きたい」という内的な動機に基づいた労働意欲が醸成されます。

このように、従業員満足度を高めるためには、企業理念を浸透させることが大切なのです。

顧客との活発なコミュニケーション

自社製品・サービスに誇りをもつためには品質向上が欠かせません。サービスの質を高めるためには、顧客が求めるものをより深く理解し、顧客の満足を自身の満足と感じるような、高いレベルの共感性が求められます。

顧客が何を求め、どんなことで満足するのかを知るには活発なコミュニケーションが必要となるため、マネジャーは従業員と顧客のコミュニケーションを活性化させる場を与えるべきです。顧客とのコミュニケーションは直接のミーティングや定期営業訪問だけでなく、メルマガやオウンドメディア、SNSなどさまざまなツールを用いておこなえます。

こうしたコミュニケーションを通じて培った共感性を満たすことは、従業員満足度にもつながるのです。

自ら判断をおこなえる環境と雰囲気

事業への参加意識や働くよろこびを育むためには、自らの判断でアイデアを実行する環境も大切です。従業員ひとりひとりが自分自身で考え、提案し、改善を試みた経験は企業にとって代えがたい財産になります。

トップダウン方式で指示を出すだけの組織ではなく、従業員の意見を汲み取って臨機応変な対応のできる柔軟な組織は、従業員満足度にも好影響を与えるでしょう。

適切な評価制度と報酬システム

自分の仕事が適切に評価されていると感じれば、当然従業員のやりがいは増します。評価制度や給与・賞与のシステムは、従業員の自己肯定感を高めるものでなくてはなりません。

評価体系が具体的で分かりやすいほど従業員の向上心を育みやすく、自分の働きに見合った報酬が得られていると感じれば満足度も上がります。

社会的な意義

携わっている事業が社会的に意味をもつことであれば、仕事に対する自負心は強固なものになります。社会的課題を解決するような意義あるプロジェクトの一端を担っているという意識は、従業員の労働に対する価値観にも影響を与えるからです。

企業理念と同様に、「どのような社会的意義がある仕事なのか」を浸透させることも従業員満足度にプラスとなります。

従業員満足度の調査でヒアリングすべき内容

従業員満足度の計測の前に、どのような項目について調査すべきなのかを解説しておきます。従業員満足度調査では、具体的に以下のような質問をすると現状が把握しやすくなります。

・自社の経営理念・企業理念が従業員に浸透していると感じるか
・企業理念を理解したことで、自分自身の仕事に対する意識が変わったと感じるか
・仕事に見合った評価、報酬が得られる組織であると感じるか
・品質向上に対して妥協しない環境が整っていると感じるか
・顧客から品質を評価される場が十分にあると感じるか
・顧客とのコミュニケーションが活発であると感じるか
・顧客に対して必要な情報を適切に届けられていると感じるか

従業員満足度の計測方法

では、従業員満足度はどのように計測するのでしょうか。主な方法として自社でおこなうアンケート調査、システムを利用する計測の2つをご紹介します。

自社アンケート調査

もっとも費用をかけず、簡単にできる従業員満足度の計測が自社アンケートです。
質問事項を、できるだけ多くの、できれば従業員全員に共有し、回答してもらう方法で実施します。紙やメールでもできますが、Googleフォームなどを活用すれば低コストで実現可能な方法です。

システム・ツールを活用

従業員満足度を計測するのに、便利なクラウドサービスやツールを活用する方法もあります。タレントマネジメントシステムと組み合わせたサービスなどもあり、多彩な機能やデータの活用が魅力ですが、導入・運営にはコストがかかる点には注意です。

従業員満足度を高めて業績につなげた事例集

ここからは、従業員満足度を重視することで業績向上につなげた企業の事例を紹介します。

スターバックス|従業員は「パートナー」

「従業員が辞めない企業」として世界的に有名なスターバックスでは、企業理念として掲げる6つのミッションのなかで、共に働く従業員をパートナーと呼び、お客様よりも大切な存在だと位置付けています。

情熱をもって仕事をする仲間を私たちは「パートナー」と呼んでいます。多様性を受け入れることで、一人ひとりが輝き、働きやすい環境を創り出します。常にお互いに尊敬と威厳をもって接します。そして、この基準を守っていくことを約束します。(引用:https://www.flierinc.com/summary/498

スターバックスでは従業員の自主性を重んじ、個々の能力を引き出すさまざまな研修を設けるなど、細部にわたって従業員ファーストが浸透しています。従業員満足度を大切にする「ミッション」が世界的なコーヒーショップを支えているのです。

エー・ピーカンパニー|自分で考えることを促す

塚田農場などの飲食店を展開することで知られるエー・ピーカンパニーでは、新人研修の段階からやりがいを感じられるような方法で人を育てています。マニュアルを重視せず、従業員が自分で考えるような研修を実施。結果、自ら考えて動く社員が増えたことで事業も軌道に乗ったのです。

また、同社では「経済的報酬」だけでなく「精神的報酬」も重視します。精神的報酬とは成功体験や一体感など「そこで働くから得られるポジティブな感覚」のことです。人の入れ替わりが激しい飲食業界において、従業員を定着させて成長する企業には、やはり人を大事にする機運がありました。

佰食屋(ひゃくしょくや)|「100食売れたら営業終了」

佰食屋(ひゃくしょくや)は、京都で3店舗を構える飲食店です。社長の中村朱美氏は「自分が働きたいお店を作る。したくないことは従業員にもさせない。」という信条のもと、100食限定という事業スキームでステーキ店やすきやき専門店を運営しています。

お店の特徴は「100食が完売したら閉店」という営業スタイル。近年ではランチタイムだけで100食を完売するため、その後仕込みをしてもスタッフ全員が18時前には帰宅できるのだといいます。

完売という1日ごとの目標があるため、自ずと従業員のモチベーションが上がり、残業のない、ワークライフバランスに優れた労働環境を実現しました。そして年間1億2,000万円を売り上げるなど、結果もともなっています。佰食屋には、従業員満足度を高める働き方のヒントがあります。

まとめ

従業員満足度とは、従業員が所属組織にどれだけ満足しているのかを表す指標であり、多くの企業で重視されています。企業が生産性を高めて利益を出すためには、顧客満足度を上げる必要があり、顧客満足度は従業員満足度が生み出すものなのです。

従業員満足度を高めるには、企業理念の共有、顧客との活発なコミュニケーション、自ら判断をおこなえる土壌があること、適切な評価システムや社会的意義の大きさなどが必要になります。
そして従業員満足度を測るには、自社でアンケート調査をおこなう方法のほか、専門ツールやクラウドサービスを利用する方法があります。

この機会に、御社の従業員満足度改善を推進してみてはいかがでしょうか。

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