shouin+ブログ

フローチャート作成のポイント!フロー図の書き方やExcelの活用方法も解説

作成者: 『shouin+ブログ』マーケティング担当|Jul 28, 2026 8:59:59 AM

業務を効率化するには「可視化」が欠かせません。日頃行っている業務を図を使って整理することで、課題が明確になります。課題について話し合うときも、図があることで情報共有がスムーズになります。

そんな業務の可視化に有効なのが「フローチャート」です。本記事では、フローチャートの作り方やポイント、記号の意味、Excelでの手順などについて詳しく解説しています。

フローチャートの重要性

フローチャートとは「物事の流れや手順を、記号を使って表した図」のことです。「フロー図」「業務フロー図」とも言います。

フローチャートを活用する主な目的は、業務改善です。複雑な業務を図にして整理することで、どの業務に問題があるかが明確になります。闇雲に取り組むより効率よく業務改善を進められるでしょう。

ただし、自己流で書いた図だと、情報が正しく伝わらない可能性があります。作成者によって「見やすい」「わかりづらい」などのブレが生じることもあります。

よって、共通のルールがある「フローチャート」を使う必要があるのです。誰が見ても同じように読み取れる図を活用することで、コミュニケーションが円滑化されるでしょう。

 

失敗しないフローチャート作成の4ステップ

フローチャートを作り始める際、いきなりツールを開いて図形を並べてしまいがちです。しかし、ツール操作の前に業務を整理しておかなければ、途中で行き詰まったり、完成後に「現場の実態と違う」と言われたりするリスクが高まります。以下の4ステップを順に進めることで、精度の高いフローチャートを作れます。

①目的と課題の明確化​

まず「何のためにフローチャートを作るのか」を明確にすることが重要です。同じ業務でも、目的によって必要な粒度やカバー範囲が大きく変わるからです。

たとえば、新人の業務理解を目的とする場合は、各手順を細かく分解して丁寧に記載する必要があります。一方、経営層への業務報告を目的とする場合は、大まかな流れを俯瞰できるレベルで十分です。

以下の問いに沿って目的を考えてみましょう。

  • 誰がこのフローチャートを使うのか

  • いつ、どの場面で参照されるのか

  • 何を解決するために作るのか

これらを言語化してから図の設計に入ることで、後から大幅な修正が必要になる事態を防げます。

 

②作業工程の洗い出し

目的が定まったら、次は業務に含まれるすべての作業を書き出します。この段階では順序を気にする必要はありません。まず「どんな作業が存在するか」を網羅することに集中するのがポイントです。

付箋やメモ帳を使い、思いついた作業を一つずつ書き出していくと整理しやすいです。デジタルツールであれば、スプレッドシートやテキストエディタに箇条書きで並べる方法も有効です。

書き出しの際に意識したい点として、以下の3つを挙げます。

  • 普段「当たり前」にやっていることも漏らさず書く

  • 例外処理やイレギュラー対応も含める

  • 承認フローや確認作業など、見落としがちな手順を意識する

この段階で要素を出し切っておくことが、完成度の高いフローチャートへの近道になります。 

 

③図形への書き出し

洗い出した作業を、フローチャートの記号に当てはめていく段階です。開始と終了、処理、判断といった記号の役割を理解したうえで、各作業を対応する記号に配置します。

記号への当てはめが済んだら、作業の流れを矢印(コネクタ)で繋いでいきます。このとき、「論理的な順序になってるか」を意識しながら並べることが重要です。

文字を書くときのように、上から下、左から右へと方向を統一すると、読み手にとって理解しやすいフローになります。判断記号(ひし形)から分岐する場合は、「はい/いいえ」や「OK/NG」を明記し、どちらの矢印がどの結果に対応するかを明確にしましょう。

 

④抜け漏れの確認

フローチャートの初版が完成したら、実際に業務を担当するメンバーに確認を依頼します。作成者だけで完結させると、現場の実態と乖離が生じやすいためです。

確認の視点として、以下を参考にしてください。

  • 手順の順序は実際の作業と一致しているか

  • 記載されていない作業や確認事項はないか

  • 判断条件の基準は現場で通じる表現になってるか

現場担当者からのフィードバックを反映したうえで、最終版として仕上げます。フローチャートは一度作って終わりではなく、業務の変化に合わせて定期的に見直すことが重要です。 

研修時間を50%削減!人材育成にお困りならshouin+

 

shouin+は動画やPDFのマニュアルを管理・分析できるクラウド型のサービスです。

フローチャートと組み合わせた業務手順の可視化にご活用いただくことで、OJTの効率を大幅に向上させることが可能です。

 

shouin+の活用方法はこちら

 

業務フローで使う主な記号と構造

フローチャートの作成において重要なのは「誰が見ても同じように理解できること」です。作る人、読む人によって意味が変わると、コミュニケーションエラーが起きるからです。

そのために、ルールを理解する必要があります。フローチャートを作成・読むときのために、基本をチェックしておきましょう。

 

1.基本記号(端子・処理・判断)

業務フローで最低限知っておきたい記号は3種類です。

記号名

図形

役割

端子

楕円形

フローの開始と終了を示す。「開始」「終了」と記載する。

処理

長方形

具体的な作業や手順を示す。フロー内で最も多く使う。

判断

ひし形

条件分岐を示す。「〜か?」という問いに対して「はい/いいえ」で分岐する。

これら3種類を正しく使い分けるだけで、大半の業務フローは表現できます。余分な記号を増やすより、まずはこの3つを徹底して使いこなすことを優先したいところです。

 

2.ケース別の表現(順次・分岐・反復)

複雑な業務も、フローの構造は3パターンに分類できます。

①順次(シーケンス)

作業を上から下へ一方向に進める最も基本的な構造です。単純な手順を表す際に使います。

②分岐(セレクション)

判断記号(ひし形)を起点に、条件によって処理が二手以上に分かれる構造です。「承認された場合は次のステップへ、否認された場合は差し戻し」といった条件処理を表現する際に使います。

③反復(イテレーション)

一定の条件が満たされるまで同じ処理を繰り返す構造です。「確認が取れるまで問い合わせを続ける」といった業務に対応します。

以上の3パターンを組み合わせることで、実務上の複雑な業務フローも体系的に表現することができます。

 

Excelを活用したフローチャート作成手順

専用ツールを導入しなくても、多くの職場で使われているExcelでフローチャートは作れる、ということをご存じでしょうか。追加コストはかからず、既存の業務ファイルと同じ環境で管理できる点がメリットです。以下では、Excelの標準機能を使った手順を説明します。

①図形の挿入とコネクタ接続

Excelでのフローチャート作成は、まずは図形を描くことから始まります。画像と共に手順を解説していきます。

1.画面上部の「挿入」タブを開き、「図形」をクリックします。

 

2.表示された図形の中から選び、クリックします。「フローチャート」用の記号があるので、そちらを使うことも可能です。

 

3.マウスポインタが「+」になっているのを確認し、クリック&ドラッグで図形を描きます。

 

4.図形が描けたら、図形と図形を繋げる「コネクタ」を描きます。もう一度「図形」をクリックし、「線」の中から適切なコネクタを選びます。

 

5.接続元の図形にカーソルを近づけていくと、図形の上下左右にグレーの点が現れます。

 

6.グレーの点を1つクリックすると、線が出現します。先端がズレている場合は、先端をクリックし、ドラッグします。

 

7.クリックしたまま、繋げたい図形に向かってマウスポインタを近づけていくと、グレーの点が現れます。そこで離すことで、線がつながります。

 

図形やコネクタに関して、以下のような編集も行うことができます。

文字を入力する方法

図形内に文字を入れるときは、図形の上でダブルクリックします。

 

カギ線コネクタを書く方法

フローチャートの構成が複雑になったときや、図がページに収まらないときは、直線ではなく「カギ線」タイプのコネクタがおすすめです。直線を描くときと同様、「挿入」タブから「図形」を開くことで発見できます。

 

なお、黄色い点をクリック&ドラッグすることで、カギ線の曲がる向きを変更することができます。

 

図形を描くときのポイントは「初めから完璧な図を描こうとしないこと」です。見た目は後からまとめて調整できるので、まずはフローチャートに必要な記号を漏れなく描くことに集中しましょう。

 

②レイアウト調整

レイアウト調整のポイントは「図形のサイズ調整」「図形の整列」「色の調整」です。Excelでの手順をご紹介します。

図形のサイズ調整

1.「Ctrl」キーを押しながら、統一したい図形をすべてクリックします。

 

2.画面上部の「図形の書式」タブを開くと、サイズを入力する項目が現れます。そこに高さ・幅のサイズを入力し、「Enter」キーを押します。すると、下の画像のように、選択したすべての図形のサイズが揃います。

 

図形の整列

1.図形を選択し、「図形の書式」タブを開きます。

「配置」をクリックし、縦のラインを揃えたいときは「左揃え」か「右揃え」を、横のラインを揃えたときは「上揃え」か「下揃え」をクリックします。

2.図形の縦/横のラインが揃います。

 

色の調整

図形の色は「図形の書式」タブから変更できます。「図形の塗りつぶし」や「図形の枠線」から細かく色を指定できますが、下記画像の赤枠内にある”色付きボタン”を活用するのもひとつの手です。ただし、色によっては文字が見にくくなる場合があるので注意しましょう。

 

Canvaを活用した効率的な作成手順

「Excelでは見栄えのよいフローチャートが作りにくい」と感じる方には、無料で使えるデザインツールのCanvaがおすすめです。テンプレートが豊富に用意されており、デザインの知識がなくても短時間で整ったフローチャートを作れます。社内資料やプレゼン資料への流用もしやすい点が特徴です。

Canvaでのフローチャート作成手順

  1. Canvaにアクセスし、アカウントを作成またはログインする

  2. 検索バーに「フローチャート」と入力し、テンプレートを検索する

  3. 一覧から好みのデザインを選択し、編集画面を開く

  4. 既存のテキストをクリックして、自分の業務内容に書き換える

  5. 図形が足りない場合は、左パネルの「素材」から追加する

  6. 図形同士を結ぶ線は、「素材」から「線」や「矢印」を選び、ドラッグ&ドロップで配置する

  7. 図形の色やフォントは上部のツールバーから変更できる

  8. 完成後は右上の「共有」→「ダウンロード」からPNGまたはPDF形式で保存する

Canvaの強みは、ドラッグ&ドロップの直感的な操作にあります。図形の移動・拡大縮小・色変更がすべてマウス操作で完結するため、ツール操作に慣れていない方でもスムーズに作業を進められます。また、作成したフローチャートはURLで共有することも可能で、チームメンバーへの確認を依頼したいときも便利です。

 

フローチャート作成を成功させる3つのポイント

フローチャート作成で目指すのは「見やすい」「わかりやすい」図を作ることです。現状分析、業務改善、業務のマニュアル化……どのように活用する場合でも、読み手を混乱させるフローチャートは成功とは言えません。せっかく時間をかけて作っても、結局活用されず、無駄にるなんてことが起こり得ます。

では、どうすれば良いのでしょうか。フローチャート作成を成功させる以下の3つのポイントについて解説します。

①粒度の統一

一つのフローチャート内で、抽象度の異なる処理が混在していると読み手が混乱します。たとえば「顧客情報を登録する」という大まかな処理と、「氏名欄に姓・名の順で入力する」という細かい処理が同じ図内に並んでいると、全体の流れを把握しにくくなります。

フロー全体を通して、同じ抽象度で記述することが重要です。「大まかな手順を示すものだが、ここだけは細かい手順を記載したい」というときは、詳細部分を別のフローチャートとして切り出し、メインのフローから参照する構成にするとよいでしょう。

「このフローを見る人は誰か」と「その人が知りたい情報の単位」を考えることが、粒度を統一するポイントです。 

 

②短い文章記述

図形の中に長い文章を詰め込むと、読み手が内容を理解するために時間がかかります。記号内のテキストは、動詞で終わる短いフレーズに統一するのが基本です。

避けるべき書き方の例と、改善例を挙げます。 

避けるべき書き方

改善例

顧客から受け取った注文書の内容に誤りがないかどうかを確認する

注文書を確認する

担当者に電話またはメールで連絡を取り、返答を待つ

担当者に連絡する

一目で内容がわかる記述にすることで、フロー全体のスキャン性が高まり、使いやすい図になります。

 

③複雑な分岐の回避

判断記号(ひし形)が増えすぎると、フローが複雑になり、全体像が見えにくくなります。一つのフローチャートに分岐が多く含まれる場合は、フローの分割を検討しましょう。

対処法として有効なのが「サブフロー」の活用です。複雑な条件分岐の部分を別のフローチャートとして独立させ、メインのフローに「〇〇処理(詳細は別紙参照)」と記載することで、見通しが格段に良くなります。

一つのフローチャートに収める分岐の目安は、3〜4程度です。それ以上になる場合は分割を考えてみましょう。

 

まとめ

業務の可視化と属人化防止に有効なツールであるフローチャートを作成する際、把握しておくべき要点は、以下の通りです。

  • 作成前:「①目的の明確化、②工程の洗い出し、③図形への書き出し、④抜け漏れ確認」の4ステップで整理する

  • 作成時:「端子、処理、判断」の3種類の記号を正しく使い分ける

  • 品質向上:「粒度の統一、短い文章記述、複雑な分岐の回避」の3点を意識する

フローチャートは一度作成して終わりではなく、業務の変化に合わせて更新し続けることで真の価値が発揮されます。定期的に見直す仕組みを整えることも、長く運用するうえで重要です。 

 研修時間を50%削減!人材育成にお困りならshouin+ 

業務フローの整備と同時に「マニュアルの動画化・教育効果の可視化」にも取り組みたい方は、shouin+をぜひお試しください。 

shouin+は、動画マニュアル学習・eラーニング・LMS(学習管理)・ナレッジ共有をひとつのプラットフォームで完結させることができ、分析機能を使用しフローチャート図を使用した学習の定着も可視化することができます。

 

shouin+の詳細はこちら