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自分用仕事マニュアルの作り方とは?ノートを作る際に気をつけるポイントについてわかりやすく解説!

作成者: 『shouin+ブログ』マーケティング担当|Feb 18, 2022 5:17:53 AM

「仕事でよくミスをしてしまう」「退社までに業務を終えられず、いつも残業している」と悩む人は少なくありません。仕事で覚えておくべきこと、やるべきことは数多く、うっかり忘れたりうまく進められなかったりしてしまうものです。

対策としてはメモを取ることや、スケジュールを組むことなどが挙げられますが、それでもなかなか改善されない場合は、「自分用仕事マニュアル」の作成を試してみるのもひとつの手です。

今回は、自分用仕事マニュアルの作り方をご紹介します。作成するメリットや、マニュアル化に向いている業務、向いていない業務は何かなど、自分用マニュアルについて詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

マニュアルとは?

そもそもマニュアルとは、どのようなもののことを指すのでしょうか? マニュアルの意味と発展の背景について見ていきましょう。

発展の背景とその意味

マニュアルは、辞書を引いてみると以下のように記載されています。

マニュアル【manual】

①機械・道具・アプリケーションなどの使用説明書。取扱説明書。手引き書。

②作業の手順などを体系的にまとめた冊子の類。

③操作などが、手動式であること。「マニュアル車」

(引用元:小学館「デジタル大辞泉」)

ビジネスにおいてのマニュアルは、①で記載されている「手引き書」や②の「作業の手順やルールを記したもの」を指します。

マニュアルについてより深く理解するために、マニュアルが発展した背景について軽く解説しましょう。

マニュアルは、「科学的管理法」という論文を発表したことで知られるFrederick Taylor氏(以下テイラー氏)が行った、業務改革の手法の一部がはじまりと言われています。

テイラー氏が、1880年代後半〜90年代にかけて勤めていた米国の機械工場では、もともと出来高制が導入されていました。その制度が原因で、働く人たちの間では「成果をあげると単価が下がり、働けば働くほど損をする」という考え方が広まっており、従業員の怠業が起きていました。

そこで、問題を解決し会社の業績を上げようと動いたのが、優れた能力で認められ、職長に任命されたテイラー氏です。

テイラー氏は、これまで従業員の経験や勘に頼って行われていた業務を改善するため、従業員の怠業をなくすため、科学的な実験・研究を行いました。そして、誰が行なっても等しく、高い成果が出せるよう作業・工具の標準化を進め、結果多くの実績を残したのです。この業務の標準化こそが、現代で言う「マニュアル」が担う役割であり、起源です。

 

テイラー氏は、著書の「科学的管理法 マネジメントの原点」にて以下のように述べています。

科学的手法を設けるには、各働き手の判断に代えて、数多くの決まり、法則、定石などを設けなくてはならず、しかもそれらを体系的に記録していつでも参照できるようにしない限り、成果は得られない。

(引用元:「フレデリック W. テイラー(2009年/有賀裕子訳)『新訳 科学的管理法ーマネジメントの原点』ダイヤモンド社」)

当書に記載されている科学的管理法では、マネージャーは作業内容と手段を詳しく書いた指示書を従業員に渡すこととされており、この指示書がマニュアルの原型とも考えられます。

現在は機械工場に限らず、さまざまな企業がマニュアルを導入しています。企業用マニュアルの目的は、「効率よく業務をこなすこと」「生産性を上げること」などが挙げられますが、これは今回ご紹介する自分用マニュアルの目的とも重なります。

企業用と自分用とでは、マニュアルを使う人が多くの社員なのか、自分だけなのかという点で違いがあるものの、担う役割は変わりません。このことを踏まえて、自分用仕事マニュアルノートについて詳しく見ていきましょう。

 

自分用仕事マニュアルノートを作るべき理由

自分用仕事マニュアルの作成は、会社から強制されることは少なく、従業員自ら積極的に作るもの。軽くメモを取ることはあっても、きちんとしたマニュアルを作ることはあまりないでしょう。

わざわざ時間も割いてでも作成すべき、と言われるのはなぜなのでしょうか。その理由は主に3つ挙げられます。

  • 業務内容・ToDo・注意点を整理できる
  • 記録として残すことができる
  • 会社のノウハウになる

詳しく見ていきましょう。

 

業務内容・ToDo・注意点を整理できる

業務を行う上で、メモを取ることは基本中の基本。やるべきことや覚えておくべきことを書き留め、忘れないように対策します。しかし、ただ書き連ねるだけでは中身が乱雑になってしまうもの。何が大切で、どのような順番で行うのかがわかりにくくなってしまいます。

自分用仕事マニュアルを作ることで、情報を整理することができます。優先順位や手順が明確になり、効率よく、かつ正確に業務をこなす手助けとなるでしょう。また、業務ノウハウを整理する段階で、新しいアイディアを思いつく可能性も。より良い取り組み方が見つかり、生産性アップへと繋がるため、業務改善が必要な人は特に自分用マニュアルを作成すべきと言えます。

 

記録として残すことができる

内容がきちんと整理された自分用仕事マニュアルは、後で見返したいときにも役立ちます。

仕事では、覚えておかなくてはならないことがたくさんあるので、記録しておくことが大切。書くだけでも記憶に残りやすいですが、見やすくわかりやすいマニュアルを用意しておけば、必要なときにすぐ確認できます。

そして記録があれば、自分が教育する側となったときにも便利。マニュアルをもとに、ちょっとした工夫や注意点まで詳しく丁寧に伝えられます。質の高い教育ができ、部下・後輩の成長促進へと繋がるでしょう。

 

また、マニュアルノートの記録は、トラブルが発生したときにも活躍します。

トラブル発生時は、問題解決のための原因追求が欠かせません。しかし、日々の業務は無意識に行われているものも多いため、行動の1つ1つを思い出すのは難しいことです。そこで活躍するのが、自分用マニュアル。”見える化”された業務の記録をすぐに確認し、原因を探ることができます。スピーディーな問題解決へとサポートしてくれるでしょう。

 

会社のノウハウになる

自分用仕事マニュアルは、基本的には自分が使うもの。ですが、のちに他社員と共有し、会社用マニュアルへと発展させることも可能です。

乱雑に書かれたメモでは自分しか理解できないので、どんなに内容が良くても、会社用としては活用しにくいでしょう。しかし、要点が整理されているマニュアルであれば、他の人でも理解しやすく、そのまま会社用マニュアルとして利用可能です。もしも変更する必要があっても、少し手を加えるだけで済みます。

個人が作ったマニュアルを企業のマニュアルとして活かすことができれば、従業員が得た貴重なノウハウを会社が所持できます。退職や異動があってもノウハウを損失することなく、次世代へ伝授することができるのです。

また、会社用のマニュアルを一から作るのは大変ですが、個人用マニュアルを応用すればその分手間が省けます。さらに、実際に業務を行った従業員の知識、ノウハウも載せることができるため、有効かつ質の高いマニュアルを作成できるでしょう。

 

マニュアル作成が向いている業務と向いていない業務

自分用仕事マニュアルを作成するメリットは多くありますが、どの業務に対しても有効とは言えません。なかには、マニュアル化しにくい業務、マニュアル化することでかえってデメリットになる業務もあります。

では、どのような業務がマニュアル作成に向いているのでしょうか。代表的な例と併せて解説していきます。

まず業務は、主に以下の3つのタイプに分けられます。

  • 単純型
  • 選択型
  • 感覚型

このうち、マニュアル化に特に向いているのは「単純型」と「選択型」です。

 

マニュアル化に向いている「単純型」「選択型」業務の特徴と代表例

「単純型」は、誰が行っても成果や質が同じであるべきとされる業務のこと。従業員の経験や知識、価値観に関係なく、全員が等しい結果を出すことを求められる仕事です。単純型業務をマニュアルにすると、ミスなく効率よく取り組める方法を見つけたり、実行したりするのに役立ちます。

「選択型」は、限られた選択肢の中から選び、行動する業務のこと。作業にいくつかのパターンがあり、適宜最適な方法を選んで実行する仕事を指します。

選択型業務のマニュアル化には、成果のバラつきを少なくするメリットがあります。選択基準と行動パターンを記しておくことで、ぶれることなくいつでも理想通り行動できるからです。また、選択を迫られるたびに悩む必要もないので、時間と労力の省略にも繋がるでしょう。

 

代表例1:掃除業務

どの職場でも欠かさず行われる掃除業務。掃除は、誰が行っても「綺麗にすること」「清潔にすること」を目指す単純型業務で、マニュアル化に適しています。

どのような順番で、どのような道具を使って、どのように行うと効率よくできるのか。何を基準に”できている”と評価するのか。これらをマニュアルノートに記しておくことで、最も良い取り組み方を習得できます。

掃除は、会社に所属してからすぐに教育される場合がほとんど。時間が経つうちに、取り組み方やノウハウを忘れてしまいがちです。ですがマニュアルを用いて記録しておけば、新人に教育する際、正しい方法を詳細まで伝えることができます。自然と身につけた工夫も伝授でき、教育の質が上がるでしょう。

また、掃除業務を教わったときにすぐマニュアルノートを作成すれば、早く仕事を覚えられます。そのため、新人に掃除業務を教育する際は、自分用仕事マニュアルを作成するよう促すと良いでしょう。

 

代表例2:レジ業務

小売店や飲食店、サービス業で行われるレジ業務は、選択型業務に仕分けされます。支払い時や返品時など、シチュエーションに合わせて行動がパターンが決まっているため、マニュアル化しやすいでしょう。

例えば、お客さまがクレジットカード払いなのか、電子マネー払いなのか、現金払いなのかによって、レジの操作方法は変わります。また、新規顧客には会員登録を促す、既存顧客にはセールの案内をするなど、お客さまによって対応も変わるでしょう。そこで、シチュエーションごとの手順や対応をマニュアルノートに記しておくことで、どのようなときでもスムーズに行動できます。

特に、返品対応などのような、トラブル発生時の行動をマニュアルにまとめておくと便利。「このようなときはこのようにする」と、行動パターンを整理し記載しておくことで、いざというときでも慌てずに済みます。同じミスを繰り返さないことにも繋がるでしょう。

 

代表例3:事務作業

請求書の作成や印刷、経費計算、報告書の作成などといった事務作業は、単純型または選択型業務に該当します。能力や経験に関係なく誰でも対応可能で、ミスなく正確に行うことを目的とする作業です。業務で使う機械の操作や、書類の提出場所など、すでに手順が決められている部分が多く、マニュアル化しやすいでしょう。

事務作業のマニュアルノートを作成することで、改善点や課題点が見つかる可能性があります。今まで行っていた取り組み方を見直し、本当にそのやり方が最も効率的なのか、改善すべき点がないか、精査するきっかけとなるでしょう。

また、経験から得たちょっとしたコツやノウハウは、無意識のうちに習慣づいている場合がほとんど。そのような工夫を”見える化”することで、最も効率が良く正確な取り組み方を記録しておくことができます。後輩指導や引継ぎの際に役立つでしょう。

 

マニュアル化に向いていない「感覚型」業務の特徴と代表例

一方「感覚型」は、臨機応変に行動することが求められる業務です。知識や経験年数をもとに感覚的に行う、クリエイティブな仕事が感覚型に当てはまります。

そのときそのときで取るべき行動が変わるため、マニュアル化は難しいでしょう。また、マニュアルを作成すると行動がワンパターンになってしまい、マニュアル以上のことができなくなってしまうというデメリットもあります。

ただし、感覚型として仕分けられる業務の中には、「単純型」や「選択型」に変換できるものもありもあります。業務の一部分をマニュアル化した方が良い場合もあるので、きちんと見極めてから作成することが大切です。

それでは、マニュアル作成に向いていない代表的な業務をご紹介しましょう。

 

代表例1:接客業務

接客は、年齢も好みもニーズも違う、お客さま1人1人への適切な応対が求められるため、パターン化がしにくい業務。マニュアルによって接客方法を決めてしまうと、お客さまの気持ちを無視することとなり、不快な思いをさせてしまう可能性があります。

また、「マニュアルっぽい接客で、心がこもっていない。」とクレームが発生するケースも少なくありません。使用する接客用語やお客さまを案内するフローなど、一部分のマニュアル作成は可能ですが、全てをパターン化するのは難しいでしょう。

 

代表例2:商品陳列

仕入れた商品や、製造した商品を店舗で販売するのに必要な、商品の陳列業務。顧客の購買意欲を上げること、そして売上げを上げることを目的として行われます。

売上向上のための陳列方法には、いくつか法則があり、それをマニュアルにすることはできます。しかし、取り扱う商品は都度違うため、全てをパターン化するのは難しいでしょう。また、マニュアル通りに行うことを優先してしまい、顧客の動向や売り場づくりのトレンドが掴めず、売上が低迷する恐れもあります。

基本的な商品の陳列方法はマニュアルに記載し、その他はマニュアル化せず臨機応変に行うことを重視するなど、範囲に注意しましょう。

 

代表例3:部下の育成

部下は、能力・経験・性格・価値観・得意不得意が1人1人違います。そのため、最適な教育方法も1人1人異なります。

どのような個性を持った従業員を教育することになるのか、どのように成長するのか予測がつかないので、育成方法のマニュアルノートを作成するのは厳しいでしょう。もしマニュアル化できたとしても、その方法が部下に合うとは限りません。成長が遅くなったり、「上司からの教育が自分に合わない」と離職してしまったりする恐れがあります。

成功事例や失敗事例の記録を目的とするのであれば、マニュアルは有効です。しかし、「絶対にこの通りに教えなくてはならない」と融通が利かなくなる恐れがあるので、部下育成のマニュアルは使い方に注意しましょう。

 

自分用マニュアルノートの作り方

それではいよいよ、自分用仕事マニュアルの作り方をご紹介します。意識すると良いポイントも載せていますので、ぜひ参考にしてください。

 

ToDoを書き出す

ToDoとは「やるべきこと」「しなくてはならないこと」という意味。やるべきことを忘れないため、効率よく業務を進めるため、自分用マニュアルの作成にはToDoの書き出しが欠かせません。

やらなくてはならないことを書き、リストを作ります。漏れのないよう、細かい作業まで全て書き出しましょう。業務を行なっている最中、ToDoを思いついたらすぐにメモしておくと、記入漏れが防げるのでおすすめです。

ToDoを書き出す際は、その作業にどのくらい時間がかかるのか、目安を書いておくことがポイント。後々、実際にかかった時間と比較できるからです。作業時間を短縮するにはどうすればよいか、よりスピーディーにできる方法はないか、改善点を見つける手助けとなります。

ToDoリストに沿って業務を行った後は、完了できなかった項目を目立つようにマークします。そして、翌営業日のToDoリストをその場で作成することで、やり忘れを防止できるでしょう。

また、完了できたことにはチェックを入れます。達成できたこと、時間内に実行できたことが明確になり、モチベーションアップに繋がるでしょう。

 

時間軸を決める

自分用仕事マニュアルを作成する際は、業務をただ羅列するのではなく、いつ行うものなのかを明確にすることが大切です。1日のうちいつ行うのか、1週間単位で行うものなのか、どのような状況になったら行うのか、同時進行する他の業務はあるのかなど、時間軸を決めましょう。

時間が記載されていると、見返したいときに必要な情報がすぐ見つかり便利です。「◯時になったから××を行う」というように、時刻とマニュアルノートの照らし合わせがスムーズで、遅刻やうっかり忘れの防止になります。

ToDoを書き出す時点で時間の目安を記載する、と解説したのはこのためでもあります。時間指定のない業務がある場合でも、それぞれの業務にかかる時間の目安があれば、開始時刻を決定できるからです。スケジュールが組みやすくなるので、業務内容を書き出すだけでなく、時間も必ず記載しましょう。

 

必要なものを明確にする

せっかく自分用マニュアルノートを作成しても、内容がわかりにくければ不便です。知りたい情報を見つけるのに時間がかかるだけでなく、見落としによるミスが発生する恐れも。

そのため、絶対に書き留めておくべきこと、省略しても問題ないことを見極め、必要ない部分は削除することが大切です。

例えば、会社から配布されている書類に作業手順が記載されている場合は、わざわざ自分用ノートに書く必要はありません。削除するか、「マニュアルAの〇〇ページを確認する」と書いておく程度にとどめておきましょう。

反対に、自分がわからなくなる部分・忘れてしまいやすい部分は、最優先でマニュアルノートに記載する必要があります。

緊急時でも慌てずにすぐ確認できるよう、必要な情報を明確にしましょう。

 

色分けして優先順位を明確にする

必要な情報を厳選しても、まだまだマニュアルノートがわかりにくいときは、「色分け」が有効です。業務の優先順位によって文字の色を変えると、どの部分が重要なのか明確になります。

自分用のマニュアルノートなので、強調させたい色のチョイスは自分の直感で決めるのも良いでしょう。しかし、特にこだわりがない場合は、「カラーユニバーサルデザイン」を参考にするのもおすすめです。

カラーユニバーサルデザインについては、「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セットガイドブック 第2版」にて以下のように解説されています。

 

色覚の多様性に配慮し、色で情報を伝えるための実用的なカラーパレットです。

(引用元:カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット製作委員会(2018)「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セットガイドブック第2版」大平印刷株式会社)

当書で紹介されている「アクセントカラー」は、マニュアルノート内の優先順位を示すのに最適。パッと見たときに目立つよう、明るく鮮やかな色を使うのがポイントです。

 

(引用元:「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット製作委員会(2013)『カラーユニバーサルデザイン推奨配色セットガイドブック第2版』大平印刷株式会社」)

 

なかでも、「興奮・危険・刺激」といったイメージを与える赤や、「集中力を高める効果」があると言われている青は、優先度が高い項目を目立たせるのにおすすめです。最も重要なことには赤を、次に重要なことには青を、本文にはベースとなる黒を使用するなど、強調させたい部分とそうでない部分のコントラストを意識しましょう。

ただし、色を使いすぎてしまうと、何が重要なのかがわかりにくくなってしまいます。使う色は3〜4種類までに絞りましょう。

参考書籍:「桜井輝子(2015)『色の参考書』株式会社 学研パブリッシング」

 

色分けして緊急度合いを明確にする

自分用マニュアルノートの作成では、緊急度合いを明確にすることも大切。そうすることで、どの作業を先に実行するべきなのか判断しやすくなるからです。ミスなく、かつ効率よく業務を進めることへと繋がるでしょう。

緊急度合いを表す場合も、「カラーユニバーサルデザイン」で選ばれている色が役に立ちます。赤・黄色・緑など明るく鮮やかな色を使い、早急に行うべき項目を目立たせましょう。

ただし、優先順位で色分けしたものと、緊急度合いで色分けしたものが混同してしまわないよう、注意が必要です。そこで、おすすめの色分け方法を2つご紹介します。

 

 

まず1つは、優先順位は文字の色で変化をつけ、緊急度合いはマーカーや下線の色で変化をつける方法です。重要度の高い項目を色付きの文字で書き、その後、緊急度の高い項目にマーカーなど印をつけるという、シンプルな手順でできます。ただし、ノートで使う色が多く、見にくくなりやすいというデメリットがあります。

もう1つの方法は、重要度と緊急度の両方が高い順に、4色で仕分けする方法です。

  1. 重要かつ緊急
  2. 重要ではないが緊急
  3. 重要だが緊急ではない
  4. 重要ではなく緊急でもない

以上の4種類に業務を分類し、上から順に注目度の高い色を使います。

 

業務を仕分けしてから色つけする必要があるため、先にご紹介した方法よりもやや時間はかかります。しかし、色使いがシンプルなので、見やすくわかりやすいというメリットがあります。

自分にとってわかりやすく、活用しやすい方法を選び、ぜひ試してみてください。また、挙げた2種の方法はあくまで例なので、より自分に合うやり方が見つかった場合はそちらで実行しましょう。

 

手をつける順番を決める

業務を終えるたびに「次は何をしよう」と悩む時間はタイムロスになります。手が止まる時間が多く残業が多い、時間が足りなくて適当に仕事が適当になる、などといった状況になりかねないので、必ず手をつける順番を決めましょう。

先ほどご紹介した、優先順位と緊急度合いによる色分けを参考に、手をつける順番を決めるのがおすすめ。「重要かつ緊急性が高い業務」から順に実行するよう、スケジュールを組みましょう。

また、業務を行なっている最中に不備が見つかったら、すぐに順番を書き直しましょう。このように、自分用仕事マニュアルは書き直すことが多々あるので、ノートを手書きで作る際は、消せるボールペンなど修正できる筆記具の使用がおすすめです。

参考書籍:「鈴木真理子(2017)『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』明日香出版社」

 

まとめ

自分用仕事マニュアルを作るのは、ただメモを取るだけで済ますよりも大変です。しかし、効率よくかつ正確に業務を行う方法が見つかる、仕事を早く覚えられる、後輩指導で役立つなどさまざまなメリットがあるので、時間や労力を費やしてでも作るべきと言えます。

またマニュアル作成の経験を積んでおけば、将来、会社用マニュアルを作る任務を任された際、必ず役に立つはずです。小規模なものからでも良いので、ぜひ自分用マニュアルノートを作成してみてくださいね。