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研修の振り返りを効果的に進める方法とは?タイミング・フレームワーク・改善手法を徹底解説

作成者: 『shouin+ブログ』マーケティング担当|Oct 14, 2025 12:00:00 AM

研修の振り返りを行うことで、研修の効果や満足度、または課題が確認できれば、今後の研修計画が立てやすくなります。さらに、受講者が学んだことを復習する機会にもなり、得られた知識がより定着しやすくなる効果も期待できます。従業員への研修をより効果的にし、充実させるためには、研修の振り返りの方法や進め方を押さえておく必要があります。

しかし、「どのように研修の振り返りを行えばよいか?」と研修の振り返りの進め方について知識がない、という人事担当者や管理職の方もいるのではないでしょうか。

本記事は、研修の振り返りをする目的やタイミング、振り返り方法、改善手法を解説します。

振り返りに役立つフレームワークやテンプレートも紹介するので、研修の効果や質を向上させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

研修振り返りの基本とタイミングとは?

研修振り返りの基本とはどのようなものでしょうか。また振り返りを行うタイミングに適しているのはいつなのでしょうか。

なぜ研修を振り返る必要があるか

研修の振り返りは、新人研修をはじめ、様々な研修と一体で行われる重要なプロセスです。

主に、受講者のアンケートやレポート、プレゼン内容をもとに、受講者と管理者が対話しながら自己評価や研修効果の測定を実施します。このプロセスにより、受講者の満足度や知識・スキルの定着、モチベーションの把握ができるほか、職場での行動変化や業務への影響、研修投資の効果分析にも役立ちます。

振り返りを行わない場合、研修成果を客観的に把握するのが困難となり、研修の本来の価値が伝わりません。受講者にとっては学びの定着と今後の課題や目標の具体化、管理者にとっては研修効果の評価と次回への改善、適切なフォローアップ計画に不可欠な活動です。

 

効果的なタイミング

研修の振り返りは、研修期間中と期間後の2つのタイミングで実施するのが効果的です。

1.研修期間中の振り返り(毎日)

研修中は、毎日の振り返りを行うことが重要です。

その日の学びや気づき、分からなかったこと、仕事への応用イメージを自分の言葉で整理することで、受講者自身の理解が深まり、学びが定着しやすくなります。

 

2.研修終了直後の振り返り

研修が終わった直後にも、できるだけ早いタイミングで振り返りを行いましょう。

この段階では、受講者の記憶が鮮明なうちにアンケートやレポートで理解度・満足度を把握することで、研修の質や内容を評価しやすくなります。

また、研修直後に振り返りの時間を設けることで、受講者は学んだことを整理し、日常業務の中でどのように実践していくかを考える良い機会になります。

 

3.一定期間後の振り返り(実務に入ってから)

研修から一定期間が経過したあと、実務に取組み始めた段階での振り返りも欠かせません。

このタイミングでは、以下のような問いが重要になります。

  • 研修内容を実際の業務に活かせているか
  • 実務の中で見えてきた、自分に足りないスキルは何か

受講者自身が現場での経験を通して、研修の成果や新たな課題を客観的に捉えることができます。このタイミングで得たフィードバックは、今後の研修設計やフォローアップにとっても非常に有用です。

 

対象となる研修の種類

研修の振り返りは、新入社員研修や階層別研修、スキルアップ研修、OJT、eラーニングなど、様々な研修の種類に対して必要です。それぞれの研修によってその振り返り方法も異なります。

新人研修は、新入社員が社会人としての基礎知識やビジネスマナーを習得するための振り返りを行います。振り返りの目的は、新入社員が社会人としての基礎を身につけ、組織の一員として自立できるようになることです。

振り返りの方法には、研修後のアンケートや小テストや上司やメンターとの個別面談、グループワークやロールプレイングの振り返りなどがあります。

階層別研修では、リーダーシップやマネジメントスキルなどの振り返りを行います。

振り返り方法は、階層ごとに求められる役割と責任を理解し、組織目標達成に貢献できる能力を育成することを目的に、以下のようなものがあります。

  • 研修後の課題提出と成果発表
  • 上司や同僚との360度評価
  • ケーススタディやロールプレイングの振り返り

 

OJT研修においては、実際の業務の中で、先輩社員が後輩社員の業務遂行能力や課題解決能力の振り返りを行います。振り返りには、以下のような方法があります。

  • 日報や週報の提出と上司との面談
  • 業務成果の評価とフィードバック
  • 先輩社員との定期的な振り返りセッション

 

eラーニングでは、受講状況や理解度テストの結果を基に振り返りを行います。

受講者の学習状況を把握し、学習効果を高めることを目的に、以下の方法で振り返ります。

  • 受講状況(学習時間、進捗率など)や理解度テストの結果を分析
  • 受講者へのアンケートやフィードバックを収集
  • 学習内容の理解度や、今後の学習課題を把握

 

振り返りに役立つフレームワークと活用方法

研修の振り返りには、カークパトリックモデルをはじめKPT、YWTといった、いくつかの役立つフレームワークがあります。

カークパトリックモデル

カークパトリックモデル(※)は、アメリカの経営学者ドナルド・カークパトリック(Donald Kirkpatrick)によって1959年に公表されました。アメリカでは政府、軍、企業、人道支援などの幅広い分野で活用の実績があり、あらゆる業界で活用されています。特に新入社員研修やオン・ボーディング研修、リーダーシップ研修など、様々な分野の研修において用いられています。(参照:Kirkpatrick Partners:The Kirkpatrick Model

カークパトリックの4段階評価とは、以下の4段階で研修効果を測定します。測定例も合わせて示します。

【第1段階:反応】アンケートを通して受講者の満足度を調査する

受講者の満足度を測る方法の例としては、受講者アンケートがあります。受講者アンケートは、研修への総合的な満足度やセクションごとの満足度を測る多段階形式のアンケート、良かった点や改善点などを自由に回答してもらう自由記述形式のアンケートを組み合わせて集計することで、次回の研修への準備を行うことができるようになります。この評価を行うタイミングは研修直後です。

【第2段階:学習】理解度チェックテストやレポート提出によって受講者の理解度をチェックする

受講者の学習到達度を測る方法の例として、研修内容のテストやレポート、実演があります。この評価を行うタイミングは研修の数日後です。

【第3段階:行動】受講者が研修で学んだことを日常業務で活かせているかを確認する

研修で得られた学びが行動変容に至っているかを測る方法の例としては、自己評価と上長評価があります。

【第4段階:結果】研修の実施が企業の業績につながったかを測定する

研修が組織全体にもたらした価値を測る方法の例として、ROI指標があります。ROI指標の具体的な項目として、定量的目標(売上、利益、顧客満足度、リピート率等)を達成できたかを確認する方法があります。この評価を行うタイミングは6か月から1年後です。

カークパトリックの4段階評価では、受講者の満足度や理解度だけでなく、研修内容が日常業務や企業の業績に効果をもたらしているかといった点まで確認します。研修にどれほどの効果があるのかを確認したいときは、カークパトリックの4段階評価を活用してみましょう。

注意点として、3段階の(行動)と4段階の(結果)の評価は、他の要因との区別が難しく、正確な測定が困難になる場合があります。また、研修の目的を明確に設定し、評価方法を事前に決めておくことが重要です。

 

KPT

KPTは「Keep(続けるべきこと)」「Problem(問題点)」「Try(次に試すこと)」を示しています。振り返りを通して、継続すべき良い点、改善が必要な問題点、今後の取り組みを特定します。

KPTを活用する際は、以下の内容を書き出します。

  • Keep(継続) これからも続けていくべき事柄を抽出する
  • Problem(問題) 改善すべき問題点を洗い出す
  • Try(挑戦) 問題点を改善するために今後すべきことを具体的なアクションに落とし込む

KPTの項目には「これからも継続すべき良い点」が含まれているため、ポジティブな振り返りができます。

良い点と課題を整理することで今後すべきことが明確になり、行動目標を設定しやすくなるでしょう。

 

YWT

YWT(やったこと・わかったこと・つぎにやること)は、振り返りのフレームワークとして広く活用されていますが、単に「やったこと」「わかったこと」を事実として羅列するだけでは、効果的な振り返りにはなりません。

重要なのは、「なぜその行動を取ったのか」「どんな目的があったのか」「なぜその結果が得られたのか」といった背景や理由に目を向けることです。

こうした理由や意図を言語化することで、振り返りの内容がより論理的かつ深いものになり、次に何をすべきかという「ネクストアクション(次の行動)」が明確になります。YWTを正しく活用することで、自分の行動や思考を客観的に整理でき、経験から得た学びを自分の中に落とし込みながら、自己成長につながる具体的な行動目標を設定することが可能になります。

 

よくある失敗から学ぶ、振り返りを形骸化させないためのコツ

振り返りはその進め方によって形だけのもの、形骸化してしまうことがあります。ここでは振り返りを進める失敗例と振り返りの形骸化を防ぐ工夫について解説します。

よくある失敗①:失敗を追求して終わる

研修の振り返りでは、「失敗を責めて終わらせない」姿勢が欠かせません。失敗を過度に指摘し合う環境では、受講者が新しいことへ挑戦する意欲が減少し、組織全体の成長も停滞しがちです。

大切なのは、失敗の原因だけに目を向けるのではなく、「なぜ起こったのか」「どう防げるか」に焦点を当て、具体的な再発防止策や改善策を考えることです。

失敗も学びとして取り入れ、次の行動や業務改善に活かすことで、受講者の自信や成長を促し、組織の課題解決力も高まります。

このように、振り返りを前向きな成長の機会として活用する姿勢が重要です。

 

よくある失敗②:目標の説明不足

効果的な研修の振り返りを実現するためには、今後の成長に確実につながる内容にまとめることが重要です。振り返りが行動や改善につながらなければ、研修の効果は一時的なものとなり、受講者の継続的な成長や組織全体のスキル向上には十分に寄与できません。

そのためには、研修で得た知識やスキルを、実際の業務へどのように活かすのかを具体的に検討し、実践的なアクションプランを立てることが求められます。たとえば、研修内容が今後の業務やキャリア目標にどう直結するのかを明確にし、それに基づいた個人目標を設定しましょう。

研修の振り返りは、受講するだけでなく、学んだことを自分自身の行動にしっかりと結びつけ、次のステップに活かすことにこそ意義があります。

 

よくある失敗③:改善策の提示不足

研修の振り返りでは、見つかった改善点を整理し、具体的な実行につなげることが重要です。このプロセスを省略すると、受講者は同じ課題に直面しやすくなり、研修の目的達成が妨げられる可能性があります。

改善点を明示し、それに沿った行動を促すことで、受講者は研修で得た知識や気付きを実務へ効果的に反映できるようになります。さらに、改善の実施は組織全体の業務効率や成果を向上させる要素にもなります。

振り返りを通して得られた洞察を積極的に行動へ結びつけることで、日々の業務プロセスが洗練され、新たな発想やイノベーションの創出にもつながります。

研修の振り返りでは、改善すべき点を的確に捉え、次のアクションとして着実に実行していく姿勢を持ちましょう。

 

実務で使える振り返り方法とツール

実務で使える振り返りの方法とツールにはどのようなものがあるのでしょうか。

アンケートの活用

研修後、受講者にアンケートを実施することで、研修内容の理解度や満足度を把握できます。研修の振り返りには、アンケートを取ることが大切です。アンケートの効果を最大限に引き出すには、「どんな質問を、どのように設計するか」が非常に重要です。以下の2つが、研修の振り返りに活用するための効果的な設問設計のポイントになります。

1.目的を明確にする

まず最初に、アンケート調査によって「何を知りたいのか」「何の改善に活かしたいのか」を明確にします。

  • 研修の理解度を知りたいのか
  • 講師や進行の評価を知りたいのか
  • 今後の研修内容の改善に使いたいのか

など、目的に応じて質問内容を絞ることが大切です。

 

2.設問の形式を設定する

アンケートには「定量的な質問(数値で評価できるもの)」と「定性的な質問(自由記述となるもの)」の両方を組み合わせるのが効果的です。

定量的な設問の例(5段階評価)

  • 研修の内容は分かりやすかったですか?(1=まったくそう思わない~5=非常にそう思う)
  • 講師の説明は明確でしたか?
  • 研修時間や構成は適切でしたか?
  • 実務への活用イメージが持てましたか?

定量的な設問は、数値データとして集計・比較しやすく、分析しやすいのが特徴です。

 

定性的な設問の例(自由記述)

  • 印象に残った内容や、すぐに活かせそうだと思ったことを教えてください。
  • 研修を通じて得られた気づきや感想を自由にご記入ください。
  • 今後、取り上げてほしいテーマや内容があればご記入ください。

定性的な設問は、参加者の生の声、感想を拾い上げることができ、改善や次回設計のヒントになります。

 

shouin+は、人材育成ツールですが、アンケート機能を備えております。研修振り返りのアンケートや、生産性向上・定着率向上を目的とした社内アンケートなど、目的によって対象となる従業員に向けてアンケートを実施し、結果の集計や分析も行えます。

このようなアンケート機能のあるツールを活用することで、効果的な設問が設計できるうえ、集計作業も自動化されるため分析の手間を省くことができます。

 

振り返りシート・テンプレートの活用

振り返りシート・テンプレートの活用には、紙のアンケートシートやExcelに入力する方法などがあります。

以下に、アンケートのテンプレートの例をあげます。

<設問例>

  1. 今回の研修の内容は理解できましたか。

    ①非常に満足 ②やや満足 ③普通 ④あまり満足でない ⑤全く満足でない
  2. 研修で特に参考になった項目・内容を教えてください。
  3. 研修で特に難しいと感じた項目・内容を教えてください。
  4. 研修の難易度は適当でしたか。

    ①非常に満足 ②やや満足 ③普通 ④あまり満足でない ⑤全く満足でない
  5. 研修で学んだことは今後に活用できそうですか。

    ①非常に満足 ②やや満足 ③普通 ④あまり満足でない ⑤全く満足でない
  6.  研修時間は適当でしたか。

    ①そう思う ②ややそう思う ③どちらともいえない ④あまりそう思わない ⑤全くそう思わない
  7.  研修の講義とワークのバランスは適当でしたか。

    ①そう思う ②ややそう思う ③どちらともいえない ④あまりそう思わない ⑤全くそう思わない
  8. 今回の研修の講師の満足度を教えてください。

    ①非常に満足 ②やや満足 ③普通 ④あまり満足でない ⑤全く満足でない
  9. 研修で学んだことは業務に活用できそうですか。

    ①非常に満足 ②やや満足 ③普通 ④あまり満足でない ⑤全く満足でない

紙のアンケートは、「手書きで気軽に取り組みやすい」「アンケートを配布しやすい」「少人数・現場での実施に向いている」という特徴があり、Excelのアンケートでは「データの整理や集計がしやすい」「複数人・継続的な管理に向いている」という特徴があります。

 

グループ対話による振り返り

グループ対話、少人数での対話を通じた振り返りは、研修で得た知識や経験を深く理解し、定着させるのに効果的です。

具体的には、グループのメンバーで集まり、良かった点や改善点、学びを共有します。

グループワークを通して、自身の行動や役割を客観的に見つめ直すことで、自己理解を深め、今後の行動を改善するきっかけになります。

また、メンバーと意見交換をすることで、相互理解を深め、より良いチーム関係を築くことができます。

 

データ管理・分析に役立つツール

アンケートの実施にはGoogleフォーム、SurveyMonkeyなど、オンラインでアンケートを作成・実施できるツールやshouin+などのLMSが便利です。アンケートは自社で設問を用意し、紙で配布し、集計することもできますが、アンケート機能のあるツールを活用することで、効果的な設問が設計できるうえ、集計・分析作業も楽にできます。

Googleフォームを使った可視化・分析方法は次の通りです。

  1. Googleフォームでアンケート作成
  2. 回答は自動でGoogleスプレッドシートに連携
  3. スプレッドシートのデータをグラフやピボットテーブルで可視化・集計

Googleフォームを活用したアンケートは、無料で簡単に使えて、回答データが自動蓄積でき、グラフ化などすばやく行える点が特徴です。

 

また、LMS(学習管理システム)を使った可視化、分析方法は次の通りです。

  1. LMS上でアンケート配信
  2. 回答状況はリアルタイムで確認可能
  3. 集計データをダッシュボード上に可視化(受講者単位・設問単位)
  4. 集計データをCSVで出力して分析

LMSを活用したアンケートは、研修と振り返りアンケートをセットで一元管理でき、アンケート自体が研修履歴と連動して蓄積されるという特徴があります。

 

アンケートの活用

アンケートを活用して研修の振り返りを行うときに、質問すべき項目には以下のようなものがあります。

目標の達成度

研修の振り返りでは、研修の目標に対する到達度を確認しておきましょう。

研修を実施する前に立てた目標に対して、どの程度目標達成できたのかをアンケートなどを通じて明らかにします。研修の目的をどれくらい達成できたのか把握すれば、研修が本当に成果につながっているかどうかが明らかになるでしょう。

研修の実施そのものが目的とならないように、目標の達成度を定量・定性の両面から振り返ることが大切です。

 

研修の結果と効果

研修の結果と効果とは、受講者自身が研修を通してどんな結果を得て、それによって自分にどのような効果がもたらされたのか、ということです。これは、受講者自身にも、研修担当者にとっても重要なことです。

受講者にとっては、研修の結果がどのような意味を持っており、自分にどのような効果をもたらしてくれるのかを分析することで、研修で学んだことをこの先のキャリアにどのように活かしていけるのかを具体的に考えることができます。

そして、研修担当者にとっては、受講者が研修の結果と効果をどのように受け止めているのかを知ることができるため、研修の質を向上させることができるのです。

 

問題点と改善点

研修の振り返りでは、目標達成度や研修の結果・効果を確認することで、自然と問題点や改善点が見えてきます。受講者は研修で何ができなかったのか、自分に足りなかった点は何か、ということなどを振り返ることができ、次の研修に活かすことができます。

そして、研修担当者にとっても、受講者のレポートは貴重な情報源となります。「研修内容に改善点はなかったか」ということを見直すことができ、ブラッシュアップが可能となります。このように、問題点と改善点をレポートに書くということは、受講者と研修担当者の双方にとって重要なことなのです。

 

研修の満足度

研修を振り返る際には、研修の満足度を聞くのも良いでしょう。

具体的な満足度の内容としては、総合満足度以外にも、以下のような内容が考えられます。

  • 講師への満足度
  • 教材への満足度
  • 受講環境への満足度
  • 研修時間への満足度

それぞれの満足度について、まず点数式で定量的な評価をしてもらいます。そのあと、どういった点がわかりやすかったのか、反対にわかりにくかった点はどこか、などを定性的に質問し、記述式で回答してもらうようにしましょう。

 

振り返り結果を活かした改善の進め方

1.情報の分析と改善策の検討

振り返りは、評価を集めて終わりではなく、「改善に活かす」ための分析、プランの立案、実行が重要です。具体的には、収集したフィードバックを分析し、次の研修の改善に活かすために研修の課題や問題点を洗い出します。

例えば、教材の難易度が高すぎる、説明が分かりにくい、時間が足りない、グループワークが少なすぎる、などの問題点が挙げられます。

問題点に基づいて、具体的な改善策を検討します。例えば、教材のレベルを調整する、説明方法を工夫する、時間配分を見直す、グループワークを増やす、などの対策が考えられます。

 

2.改善策の実行と効果測定

1.で検討した改善策を、次回の研修に反映させます。

改善策を取り込んだ研修を実行した後、再度フィードバックを収集し、効果測定を行います。

例えば、アンケートの満足度が向上した、理解度が深まった、業務への応用が進んだ、などの変化が表れることで改善の効果を確認することができます。

 

3.継続的な改善サイクルを実行

研修の振り返り結果をもとに、改善策を継続的に実施し、質の向上を図りましょう。

振り返り内容は報告書などにまとめてチーム内で共有し、今後活用できるようツール等に保存することが大切です。こうした積み重ねが知見の蓄積やスキル向上につながります。

また、振り返り結果は定期的に見直し、課題の再発防止に役立てましょう。

リーダーが積極的に報告書等を活用することで、重要性が組織全体に浸透し、マニュアル活用の文化醸成にも寄与します。

 

まとめ

研修の振り返りは、学習成果の定着や業務への応用、課題発見に欠かせない重要なプロセスです。

適切なタイミングや方法で実施し、アンケートやフレームワーク、LMSなどのツールを活用することで、個人と組織の成長を持続的にサポートできます。

効果的な振り返りを習慣化し、次につながる学びへと発展させましょう。