2023年10月、年間の人手不足倒産の企業数が過去最多を記録するなど、日本の人手不足は、いまや経営者にとって無視することのできない重大な問題。
年々深刻化するなか、企業を存続させるにはどうすれば良いのでしょうか。今回は、日本の人手不足の現状と今後の対策について、詳しく取りあげます。
人手不足に悩む企業が多いとよく耳にするものの、実際のところどのような状況なのでしょうか。厚生労働省の調査データをもとに、まずは現状について見ていきましょう。
「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
上記は、厚生労働省発行の「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」をもとに作成したグラフです。当資料にある「労働者過不足D.I.」は、人材が不足していると回答した事業所の割合から、過剰と回答した事業所の割合を差し引いた数値で、この指標が高いほど人手不足を感じていることを表します。
正社員等労働者の「労働者過不足D.I.」は、2023年5月時点で+44ポイント。2011年8月から48期連続してプラスで出ており、10年以上人材不足の状況が続いています。
「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
パートタイム労働者を対象とする調査では、2023年5月時点で「労働者過不足D.I.」+28ポイントでした。こちらも2009年11月から55期連続でプラスとなっており、正社員・非正社員共に人材不足が長く続いていることがわかります。
日本の人手不足は今後も続くどころか、むしろさらに深刻化していくと推測されています。書籍『経営者のための人手不足解消戦略』の著者、大和一雄氏(以下大和氏)は以下のように述べています。
人手不足が益々深刻化していくということは、わが国の人口推計、中でも生産年齢人口(15~64歳)が大幅に減少していくとの推計からも明らかです。
引用:「大和一雄(2018)『経営者のための人手不足解消戦略』
株式会社税務経理協会」
2022年に内閣府が発行した「令和4年版高齢社会白書」には、これまでの人口の推移と今後の予測が記載されており、人手不足がさらに深刻化していくことを裏付けています。
引用:「令和4年版高齢社会白書」内閣府
同報告書によれば、労働力となる15〜64歳の人口は、1995年の約8,716万人をピークに減少傾向にあります。そして、政府は今後もさらに減少すると推測しており、2035年には約6,494万人、2045年には約5,584万人にまで減ると考えています。
働ける人口が減るということは、その分、企業が人手不足になるということ。個人や企業の取り組みで総人口を増やすことはできないため、これは避けられない未来であると言えます。
人手不足の度合いは、業界や職種、地域によって差があります。
厚生労働省が行った調査によると、特に正社員が不足している業界は「運輸業、郵便業」「建設業」「医療、福祉」です。パートタイム社員に関する調査では「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」が上位を占めています。
また都心と比べ、地方企業は人手不足が深刻化しやすいという調査結果も出ています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
2023年5月に行われた「労働経済動向調査」にて、労働者過不足D.I.の値が最も高かった「運輸業、郵便業」は、宅配やオンラインショッピングを利用する人が増えたことが要因として考えられます。利用者の急増に企業が対応しきれず、人手が不足しているといった状況です。
2番目にD.I.ポイントが高かった「建設業」は、職人不足が主な原因と言われています。業務の危険性や肉体労働を懸念する若者が多く、高齢化が進んでいるのです。建築就業者数は1997年をピークに減少傾向にあり、今後も人手不足が継続・加速すると予想されています。
3番目にD.I.ポイントが高かった「医療、福祉業」は、高齢化社会が主な原因。高齢者が増える一方で労働人口が増えていないためです。
しかし、介護福祉業界は人手不足となっている事業所と、そうでない事業所との差が大きいと言われています。
よく言われています介護福祉業界は(中略)業界内の格差が大きいということが歴然としています。個別の事業体の離職率に大きな差があるのは、業界というよりも個々の経営の違いが大きく反映された結果なのです。
引用:「大和一雄(2018)『経営者のための人手不足解消戦略』
株式会社税務経理協会」
同じ業界・業種で差があるのは、大和氏も述べているように、企業経営が原因と考えられます。これは介護福祉業界に限らず、どの業界にも言えることです。
「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
一方、パートタイム社員における人手不足状況調査では、「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」が上位を占める結果となりました。
また、「サービス業(他に分類されないもの)」を除いて「卸売業、小売業」もD.I.値が高かったことから、業務に必要な従業員数が多い職種、立ち仕事や接客を伴う職種が人手不足に陥りやすいことがわかります。
「運輸業、郵便業」に関しては、「卸売業、小売業」と並ぶD.I.+35ポイントです。正社員とパートタイム社員、どちらも不足している事業所が多いことから、宅配やオンラインショッピングの利用者増加は、業界の人手不足問題に大きな影響を与えたと考えられます。
地方企業も人手不足が深刻化しています。その原因は、地方の高齢化および人口減少です。
「令和5年版高齢社会白書」(内閣府)をもとに弊社で図を作成
都道府県別高齢化比率のグラフを見てみると、秋田県、高知県をはじめとする多くの地方都市で高齢化が進んでいることがわかります。ほとんどの地域が高齢化比率30%を超えており、東京都や愛知県などの大都市と比較すると大きなギャップがあります。
引用:「人口推計(2022年(令和4年)10月1現在)」総務省統計局
また総務省統計局の調査によると、1年で人口が増加したのは東京都のみでした。それ以外の都市、特に都心部から離れた地域は人口の減少が進んでいることが、上記図からわかります。
総人口が少ないうえに、働ける年齢の人口も少ないため、地方企業の多くが人手不足に悩まされているのです。なかでも中小企業は厳しい状況での経営を強いられており、廃業に追い込まれるケースも少なくありません。
人手不足の深刻化には、少子高齢化および人口の減少が大きく影響していることがわかりました。では、そのほかにどのような原因があるのでしょうか。
人手不足が深刻化する原因として、労働時間の減少も挙げられます。下記グラフを見てみると、2016年と比べて、近年は労働時間が短いことがわかります。
「毎月勤労統計調査(平成27年分~令和4年分)」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
ワークライフバランスを重視する働き方が主流になりつつある現代。同じ業務量を短い時間でこなすために、従業員1人あたりの負担が増えています。
負担を軽減するには、業務効率化や人員の増加が対策として挙げられます。しかし、総労働人口減少の影響で人員の確保が難しいため、結果的に人手不足感を強く感じてしまうのです。
近年は、転職や独立に対する人々の認識のハードルが下がっています。以前のような「ひとつの企業に勤め続けるべき」という考えが薄れてきているのです。
引用:「働く10,000人の就業・成長定点調査」株式会社パーソル総合研究所
「株式会社パーソル総合研究所の調査で、20代前半の6割以上が、転職に対しポジティブなイメージを抱いていることがわかっています。積極的に転職する方が良いと考える人は、78%にものぼります。
引用:「働く10,000人の就業・成長定点調査」株式会社パーソル総合研究所
また、独立・起業意向に関する問いに対しては、20代前半の31%が「とてもそう思う/ややそう思う」と答える結果に。2017年と比べ、独立や起業をキャリアの選択肢に加える若者が増えていることがわかります。
転職や独立、起業に対するハードルが下がれば、その分、離職に対する抵抗感も薄れるもの。離職者が増え、そして企業の人手不足が深刻化するのです。
必要な従業員数を確保できても、必要な「人材」がいなければ人手不足を感じるもの。近年、多くの企業が進めるDX化も、人手不足問題を引き起こす原因となっています。
引用:「IT人材需給に関する調査」経済産業省情報技術利用促進課
上記の図は「経済産業省情報技術利用促進課」と「みずほ情報総研株式会社(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)」が行った調査の結果です。IT人材のニーズが高まる一方で、IT人材の供給が追いついておらず、今後も不足が続くと予想されています。
いま、多くの企業がIT人材を増やす取り組みを行っていますが、このような調査結果を見てみると急速なデジタル社会の発展に間に合っていないことがわかります。結果、人手不足を訴える企業が増えているのです。
人手不足は、場合によって企業に深刻なダメージを与えます。具体的にどのようなことが起き得るのか、人手不足が企業に及ぼす影響について見ていきましょう。
企業は従業員がいて成り立つもの。人員が減れば、経営を続けることが難しくなります。
大手企業であれば、業界再編や合併などのような対策を打てます。しかし、そうもいかないのが中小企業です。
引用:「産業別規模別企業数」中小企業庁
上記図は、業界別の中小企業数の推移を表したものです。2021年までに、多くの業界で中小企業が消失していることがわかります。特に「卸売業、小売業」「宿泊業、飲食サービス業」の状況は深刻です。
人手不足が続くと、後継者を育てることが難しくなります。次の幹部候補を発見、育成することも叶わず、最終的に倒産せざるを得ない状況へと追い込まれてしまうのです。
人手不足になると、従業員1人あたりの仕事負担が増えます。残業時間が長くなることもあるでしょう。そういった状況が長く続くと、離職者が増えます。
「令和4年雇用動向調査結果の概況」(厚生労働省)をもとに弊社で図を作成
厚生労働省が行った調査によると、男女共に多くの回答者が、離職理由に「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」ことを挙げています。
ワークライフバランスを重視する考えが広まるなか、人手不足により労働時間が延びると、従業員はストレスを抱えます。その結果、より条件の良い会社に移ろうと考える人が増え、人手不足が加速するのです。
引用:「【SANNOエグゼクティブマガジン】マネジャー育成をマネジャーになる前から始めよう ~プレマネジャー層育成の必要性」学校法人産業能率大学総合研究所
学校法人 産業能率大学が行ったアンケートで、モチベーション低下の理由として最も多く挙げられたのは「業務が忙しすぎること」でした。このことから、人手不足は社員のモチベーション低下につながると言えます。
社員のやる気が失われると、企業の生産性が下がります。また、離職者が増え、人手不足がさらに深刻化する可能性もあるでしょう。
人手不足が深刻化すると、通常業務をこなすのに精一杯となり、なかなか教育に時間を割くことができません。その結果、人材育成やスキルの伝承が難しくなります。
引用:「令和元年版 労働経済の分析」厚生労働省
厚生労働省の調査結果を見てもわかるように、人手不足が会社に及ぼす影響として、多くの企業が「技術・ノウハウの伝承の困難化」を挙げています。
人材育成が疎かになると、企業を発展させることが難しくなるうえ、ライバル企業に出し抜かれて業績が悪くなる可能性もあります。また、後継者を育てられず廃業することになるなど、人手不足は企業の将来に大きな影響を及ぼします。
先ほどの調査では、人材不足が企業に及ぼす影響として「余力以上の人件費の高騰」も挙げられています。
人手不足が深刻化する企業・業種では、従業員の離職を止めるため、賃金を上げざるを得ない場合があります。従業員の能力や成果に変化がないにもかかわらず、人件費ばかりがかさむケースです。
賃金を上げた結果、人手不足が解消されて生産性が上がれば良いものの、そううまくいかない場合がほとんど。余力以上の人件費に利益が圧迫され、経営が厳しくなる可能性があります。
そのため、人手不足を根本的に解消するには、給与引き上げ以外の対策も講じる必要があると言えるでしょう。
同じ業界でも、人手不足の企業と、そうでない企業があります。2つの間にはどのような違いがあるのでしょうか。
人手不足に陥りやすい会社の特徴について見ていきましょう。
引用:「退職理由の本音と建て前[2022年版]」エン・ジャパン株式会社
職場の人間関係が悪いと、従業員は精神的なストレスを感じます。「エン・ジャパン株式会社」が行った調査の結果を見てもわかるように、職場の風通しの悪さは、従業員が企業から去るきっかけになるのです。
このような職場風土は離職者を増やすだけでなく、世間から「ブラック企業」というレッテルが貼られる可能性もあります。社員が会社から離れ、そのうえ入社希望者も少なくなるため、結果的に人手不足に陥りやすいのです。
先の調査結果にもあるとおり、給与の低さも人手不足に陥る原因のひとつ。仕事の責任の重さや、危険度の高さに見合わない賃金は、社員の不満を募り、離職者を増加させます。
また、賃金の決め方が不明確だと、社員は「賃金が労働に見合っていない」と感じやすくなります。給与の仕組みを社員に共有すること、そして納得してもらうことが大切です。
人事評価の不適切さも社員の不満を募らせます。
成果を上げても評価しない、もしくは口頭で評価するだけで報酬を与えない人事マネジメントを行っていると、社員は「この会社で頑張っても意味がない」と離職してしまいます。
また、年功序列で人事評価を決めている職場も、若者の早期離職を引き起こしやすいです。職務内容に応じて評価する「職務評価」が注目されているいま、年功序列で評価する評価システムは、社員が離職を考えるきっかけになり得るでしょう。
企業のビジョンが全社に浸透していないと、従業員は会社の将来に不安を感じてしまいます。「会社が何をしたいのかわからない」「何のために頑張っているのかわからない」と不信感を抱き、離職しやすくなるのです。
また、企業ビジョンが曖昧だと、求職者にも会社の魅力が届きにくくなります。人材採用さえも困難になるため、人手不足に陥りやすいと考えられるでしょう。
デジタル社会で生まれ育った若い世代にとって、業務にテクノロジーを取り入れることは、もはや当たり前。そのため、デジタル化に消極的な企業は、若年層から「遅れている」と評価されやすいです。
引用:「Z世代の仕事に関する意識調査」SHIBUYA109 lab.
SHIBUYA109 lab.が行った調査の結果から、「業務で使う電子機器が古い」「業務が電子化されていない」「リモートワークに否定的」「SNSやデジタル施策に消極的」というような企業は特に、若い世代の人手不足に陥りやすいと推測できます。
環境の変化に負けず、人手不足に悩まされないためには、「入社したい」「勤め続けたい」と思われる会社をつくることが大切です。
では、具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか。人手不足解消のための5つの施策について解説していきます。
企業ビジョンは、経営施策、制度、人材育成、環境整備など、すべての軸となる基盤です。そして、従業員に「この企業で成長したい・働き続けたい」と思ってもらうためには、企業ビジョンを確立することが大切です。
現在では会社の存在意義や社会における存在価値というものが一般に強く意識されるようになったからです。単に利益獲得一辺倒の会社は評価されず、社会における貢献度が高いことがよい評価につながっています。
引用:「大和一雄(2018)『経営者のための人手不足解消戦略』
株式会社税務経理協会」
『経営者のための人手不足解消戦略』の著者、大和一雄氏が述べているように、いま企業が社会から求められているのは「社会における存在価値」です。そのため、ビジョンを見直す際は「会社が社会とどのように関わっていくのか」「社会にどのように貢献していくのか」を意識するのがポイントです。
そして、ビジョンを全社に浸透させることも大切。いかに魅力的なビジョンでも、伝わっていなければ意味がないからです。経営方針・戦略、人材戦略、行動指針などをビジョンと連動させ、従業員と企業が同じ方向を向くよう取り組みましょう。
人手不足を解消するには、従業員の離職を止めることが重要。そのためには、働きやすい環境づくりが欠かせません。「職場環境」「働き方」「人材」それぞれの観点で見直しを行い、人材の定着をうながす環境へと整えましょう。
人材に関しては、多様な人材を採用する制度、およびそのような人材を受け入れられる環境づくりなどが、施策として挙げられます。また、多様な社員の人間関係を良好に保つため、心理的安全性の確保も重要です。就労条件や、従業員同士のコミュニケーションについて重点的に見直しましょう。
人手不足の企業では、採用のミスマッチが起きている場合があります。入社後ほどなく「想像と違った」と、すぐに辞めてしまうケースです。
そのような状況を改善するためには、採用時、応募者が企業ビジョンに共感しているかを確認することが大切。就労条件だけでなく、入社希望者と会社の意思がマッチするかどうかも、面接時に見極めるようにしましょう。
人手不足が深刻化していると、「誰でも良いから来て欲しい」と焦ってしまいがち。しかし、早期離職が多いと、かえって時間が無駄になります。人手不足のときこそ、時間をかけて見極めましょう。
人材の定着や採用は、思うようにいかないことがほとんど。そこで対策として挙げられるのが、業務効率化です。
例えば、デジタル技術の活用は、従業員が行う業務の負担軽減につながります。データ管理や事務業務などを機械に任せることで、人間が行う作業を減らせます。
また、アウトソーシングを活用するのも、ひとつの方法です。業務の一部を外部に委託することで、自社の負担を減らせます。アウトソーシングは、採用・育成の必要がなく、その分ビジョンの見直しや社員の育成などに時間と労力を割けるのもポイントです。
従業員が成長すれば、新たに多くの人員を採用せずとも仕事が回るようになったり、教育に力を入れることで社員が定着しやすくなったりします。よって、人手不足を解消するには、人材育成の見直しも必要です。改めてチェックを行い、必要であれば、教育環境整備のための投資も行いましょう。
とはいえ、人手不足が深刻化している企業では、教える時間を確保できないもの。その際は、eラーニングやオンライン研修の活用が有効です。
なかでもeラーニングは、多忙な職場でも取り入れやすい教育手段です。教育担当者がいない時間でも人材育成を進めることができ、かつ予習/復習による学習理解度の向上も期待できます。
デジタル技術をうまく活用し、生産性向上および定着促進を目指しましょう。
人手不足をより早く解消するためには、自社の状況に合わせて適切な対策を講じることが大切です。具体的にどのような施策を実施すべきか、ご紹介する企業事例を参考にしつつ、社内で話し合ってみましょう。
飲食店「牛たん とろろ 麦とろ ねぎし」を展開する「株式会社ねぎしフードサービス」。当社は以前、とある店舗で従業員が1人も出社して来なかったという事件をきっかけに、企業ビジョンを見直しました。
店舗数拡大や売上げを重視していた当時のビジョンを改め、現在は「企業の永続性」を第一に考え、従業員と共に成長するためのシステムづくりに注力しています。そして、長年の取り組みが功を奏し、従業員満足度が65%から85%にまで回復しました。
具体的な取り組みには、例として以下が挙げられます。
当社の特徴は、人材の定着に欠かせない「働きがい」を持たせる人材教育に力を入れている点です。また、この事例からは、従業員同士のコミュニケーションを増やす仕組みをつくることが、最終的に人材の定着につながると言えます。
■参考:「100年企業への人財教育と風土づくり|牛たん とろろ 麦めし ねぎし」
「大和一雄(2018)『経営者のための人手不足解消戦略』株式会社税務経理協会」
複合機やプリンターの販売などの事業を営む「株式会社東京堂」。女性従業員が7割を占める当社は、結婚や出産、育児による離職に悩んでいました。
そこで、社員の働き方を見直し、以下のような取り組みを行いました。
上記のような取り組みを行ったところ、産休・育休後の復帰率100%を達成しました。従業員が働きやすい環境をつくることで、離職防止に成功した事例です。
■参考:「中小企業・小規模事業者の人手不足への対応事例」中小企業庁
企業の人手不足の解消には、少なからず時間がかかるもの。今後も人口が減少することを考えれば、早いうちに手を打つべきでしょう。
人員を増やすことも大切ですが、現在の業務の負担を減らすことも人手不足解消につながります。業務の自動化、eラーニングの導入など、まずはできるところから始めてみましょう。