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ダイバーシティとは?意味やメリット、人事施策を事例を交えて解説

作成者: 『shouin+ブログ』マーケティング担当|Mar 7, 2023 2:56:26 AM

近年、企業の人事担当者の中で高い関心が集まっている「ダイバーシティ」への取り組み。一刻も早く具体的な行動を起こし、実践フェーズへと移行すべきという強い問題意識から、経済産業省が「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を発表するなど、その取り組みは待ったなしの状況です。

当記事では、ダイバーシティの意味や起源、インクルージョンとの違いから、企業への効果、具体的な人事施策、企業事例などを包括的にご紹介しました。「ダイバーシティの全体」を理解したい方は、ぜひご活用ください。

 

ダイバーシティ(多様性)とは?

ダイバーシティとは、簡単に言うと「多様性」のこと。英語ではdiversityと書き、ダイバーシティの語源はラテン語の「di-(バラバラに)」と「verse(向く・方向転換する)」からきています。

企業が目指すダイバーシティは、年齢や性別、人種、宗教などの違いに加えて、働き方や生き方など多様な人材を登用し活用することで、企業成長を目指していくというあり方です。

 

ダイバーシティの起源

書籍「人材マネジメントの基本(HRインスティチュート・著)」によると、ダイバーシティの考えはアメリカで生まれたと言います。様々な人種が存在する米国の1960年代は、白人女性や黒人への差別的な人事の待遇が蔓延。そのような差別をなくし、公平に社会で生きていくために起きた「白人女性と黒人の人権を救う活動」がダイバーシティの始まりです。1964年には公民権法が成立しました。

さらに米国雇用機会均等委員会(EEOC)が設立され、人種だけでなく、同性愛者や高齢者、障がい者などマイノリティな方々が、雇用差別を受けた際は訴えを起こせるようになりました。そしてダイバーシティは全てのマイノリティを包括する考え方に変化していったのです。

このようにダイバーシティは人権運動を発端とし始まり、企業にとっては訴えられないようにというリスクマネジメントとしての取り組みでした。そして1980年代から1990年代前半になると社会的責任(CSR)として捉えるようになり、1990年代後半からは多様性を受け入れることで競争の優位性が高まるという認識に変わってきています。

 

日本でダイバーシティが注目されるようになった理由

日本では、雇用における女性差別の是正からダイバーシティへの取り組みが始まっています。1986年に男女雇用機会均等法が施行されました。そして1999年の同法の改正にともないポジティブ・アクションが規定され、同じ頃から対象を女性だけに限定するのではなく、もっと広い意味で多様な人材の活躍推進への動きへと変わっていきます。

近年は、労働力人口の減少や人材の流動性の高まりから様々な立場の人の活用が人材確保の観点から必要不可欠となり、ダイバーシティ・マネジメントの取り組みが進んでいます。加えて、グローバル化による競争の激化、消費ニーズや価値観の多様化などもあり、イノベーションを生み出すために多様な人材が求められているのです。

 

ダイバーシティの種類と分類

ダイバーシティは「表層的ダイバーシティ」と「深層的ダイバーシティ」の2種類に分類できます。この2つの違いをおさえておくと、組織をマネジメントする際の助けになりますので、それぞれについて基本的なことを覚えておきましょう。

表層的ダイバーシティ

外見で識別できるのが「表層的ダイバーシティ」です。具体的には、性別や年齢、人種・民族、障がいの有無などが該当します。自分の意思で変えることが難しいものばかりです。

深層的ダイバーシティ

外見で識別できないのが「深層的ダイバーシティ」です。具体的には、宗教や職務経歴、スキル、性格、考え方、仕事観、コミュニケーションの取り方などが該当します。内面的な特性で個性やアイデンティと言われるようなものです。

ダイバーシティとインクルージョンの違い

多様な人材が組織にいるだけでは、新たな価値、イノベーションは生まれません。多様な人材が能力を発揮できる組織風土づくりが必要です。そのときに重要なキーワードとなるのが「インクルージョン(inclusion)」という言葉。2021年3月に経済産業省が発表した「多様な個を活かす経営へ~ダイバーシティ経営への第一歩~」によると、「インクルージョン」とは、一人ひとりが「職場で尊重されたメンバーとして扱われている」と認識している状態を指します。

つまりダイバーシティは個々のさまざまな違いを示す言葉なのに対して、ビジネスシーンにおけるインクルージョンは多様な個々の特性を活かして企業活動が行われている状態を指します。そしてダイバーシティとインクルージョンに取り組むことを「ダイバーシティ&インクルージョン」といいます。

 

ダイバーシティマネジメント(ダイバーシティ経営)とは?

ビジネスシーンにおけるダイバーシティマネジメント(ダイバーシティ経営)とは、「多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」のことを指します(経済産業省)。

ダイバーシティ経営の目的は、社員の多様性を高めること自体や、福利厚生、CSR(企業の社会的責任)の観点のみではありません。下記の図に示すように「経営上の成果」につなげるのが目的です。

(参照元:「平成26年度 ダイバーシティ経営企業100選(経済産業省)」より)

多様な人材が異なる分野の知識や経験、価値観を持ち寄ることで新しい発想が生まれ「プロダクトイノベーション」につながります。そして多様な人材が能力を発揮できる働き方を追求することで効率性や創造性が高まり「プロセスイノベーション」が起こるのです。この2つは、企業の収益・業績に直結する「直接的成果」をもたらすものとされています。

一方で企業へ「間接的効果」をもたらすのが「外的評価の向上」と「職場内の効果」です。顧客満足度の向上や社会的認知度の向上、社員のモチベーション向上などがこれに該当します。

 

経済産業省が目指す「ダイバーシティ2.0」とは

経済産業省では、「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン(2018年6月8日改訂)」をまとめています。「ダイバーシティは本当に必要なのか」という議論に時間を費やすのではなく、一刻も早く具体的な行動を起こし、実践フェーズへと移行すべきという強い問題意識から策定されたものです。

ダイバーシティ2.0とは、多様な属性の違いを活かし、個々の人材の能力を最大限引き出すことにより、付加価値を生み出し続ける企業を目指して、全社的かつ継続的に進めていく経営上の取り組みのことを指します。

 

働き方改革とダイバーシティ経営の関係

ダイバーシティ経営を実践する際に欠かせないのが働き方の見直しや評価制度の再検討などです。かつての日本企業の多くは、フルタイムかつ出社可能で転勤もできる人材を中心に動いていました。このため働き方改革も同時に進めないと、多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる場とはならないというわけです。

 

ダイバーシティ経営のメリット・企業への効果

ダイバーシティ経営を行うメリット、企業としてどのような効果が期待できるのか解説します。

イノベーションの創出

モノや仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出す「イノベーション」。まずは、ダイバーシティ経営が企業の収益・業績に直結するイノベーションの創出について見ていきましょう。

社外効果:新しい商品・サービスの創出「プロダクトイノベーション」

多様な人材が異なる分野の知識や経験、価値観を持ち寄ることで、新しい発想が生まれます。その発想を活かし、対価が発生する商品やサービスを新たに開発したり、改良を加えたりすることでイノベーションが創出されるのです。

イノベーションにより生まれた商品やサービスは、市場を独占できたり、一気にシェアを伸ばせたり、ブランドの価値を高めたり、市場で良いポジションを築けたりなどのメリットがあるでしょう。

 

社内効果:生産性・創造性の向上「プロセスイノベーション」

多様な人材が能力を発揮できる働き方を追求することで、効率性や創造性が高まります。その結果、商品やサービスを作るプロセス(製造方法や流通方法など)の改善につながるのです。

例えば、機械化による生産性向上や効率化・コスト削減などが期待できます。近年はメーカーが仲介業者を通さずに自社のECサイトから直接販売するDtoCのビジネスモデルなども増えてきていますね。これもプロセスイノベーションのひとつです。

 

労働力の確保

労働力調査(2021年)」によると、2021年平均の就業者数は6667万人と、前年に比べて9万人減少しています。2年連続して減少しており、企業にとって労働力の確保は課題のひとつです。そこで期待できるのが、ダイバーシティ経営による労働力の確保です。

多様な個を活かす経営へ~ダイバーシティ経営への第一歩~」によると「ダイバーシティ経営」を推進している企業では、新入社員や中途社員の採用においても、同業・同規模他社と比較して「良い/うまくいっている」と回答する割合が高く、正社員の定着、人材の能力開発の状態、正社員の仕事に対する意欲、会社や仕事に対する満足度においても「良い/うまくいっている」と回答する割合が高くなっています。加えて、売上高や営業利益も高いことは、定着した人材が持てる能力を発揮できる職場環境があるため、と考えられます。

(参照元:「多様な個を活かす経営へ~ダイバーシティ経営への第一歩~」より)

 

社外効果:多様な人材の獲得

ダイバーシティ経営を行うことで、高齢者や障がいをお持ちの方、外国国籍の方など、これまで採用してこなかったような人材の獲得が可能になり労働力の確保につながります。多様な人材が活躍できる企業として市場からの評価が高まれば、優秀な人材獲得なども期待できるようになるでしょう。

社内効果:従業員満足度(ES)の向上

自身の能力を発揮できる環境が整備されることで、従業員は働きがいを感じ、モチベーションの向上につながります。例えば、出産後も継続して正社員として働き続ける人が増えたり、止むを得ない理由で退職した従業員が再び会社に戻ったりといったことにもつながるでしょう。

 

ダイバーシティを推進する際に起こりやすい課題・問題

ダイバーシティを進めたからといって必ずしも企業業績が上がるわけではありません。内閣府は「経済財政白書(令和元年版)」の中で、多様な人材はいるが、それに対応した取り組みを行っていない企業は、多様な人材がいない企業よりも生産性が低くなる可能性を指摘しています。つまりダイバーシティの推進には適切な取り組みをセットで行うことが重要です。

(参照元:「経済財政白書(令和元年版)」より)

ここではダイバーシティを推進する際に起こりやすい課題・問題を4つご紹介します。

 

価値観の違いによる衝突・調整難航による生産性の低下

価値観が近い者同士で働く場合は、「あうん」の呼吸で分かる相手も多く、方向性が決まればコミュニケーションがスムーズで、スピード感を持ち物事を進めやすい傾向があります。一方で多様な価値観を持つ者同士で進める場合は、多様な意見が出るため衝突しやすく、調整に時間と労力を要するため生産性が低下する可能性があります。

組織の混乱・誤認識

価値観が違うということは、話し合う際の前提が違うことが多く、誤解が起こりやすくなりますね。また第一言語が異なりますので、コミュニケーション面での難しさもあります。その結果、組織が混乱してしまうのです。

公平性や透明性の欠如による不平不満の誘発リスク

全員に対して公平で透明性のある評価・処遇となるのが理想ですが、難しいのも事実です。そうすると、どうしても不平不満が生まれます。このときに不満を吸い上げ、課題解決へのヒントとして改善につなげられればいいのですが、不平不満が蓄積してしまうとダイバーシティ推進が逆効果となってしまいます。

ハラスメント

ダイバーシティを正しく理解するのは容易ではなく、無意識のうちに差別や偏見によるハラスメントが生じる可能性があります。

 

ダイバーシティ推進のための人事施策例

ダイバーシティ推進のために、どのような人事施策が必要なのか、働き方、職場環境、キャリア支援、人材育成の観点からご紹介します。

働き方

以前の日本でスタンダードだった「フルタイムかつ会社に出社して働く、残業もいとわない」というスタイルが原則だと働ける人は限られてしまいます。多様な人材が活躍できる職場にするためには、働き方そのものに柔軟性を持たせる必要があるでしょう。

具体的には、以下のような人事施策があります。

  • 産休・育休制度の推進、介護休業の推進
  • 裁量労働制やフレックスタイム制の導入
  • 短時間勤務制度の導入
  • テレワーク制度やサテライトオフィスの導入
  • 定年延長制度の導入
  • 障がい者雇用の促進

 

職場環境

柔軟な働き方ができるように制度を整えても、利用しにくいと普及しません。利用しやすい制度設計とするとともに、利用しやすい雰囲気作りが重要です。

そのために欠かせないのがダイバーシティへの理解促進。何を目的に会社としてダイバーシティへの取り組みを行っているのか社員に周知します。関わる人全員が長期的にメリットを享受できるということを伝えていくのも大事でしょう。

その他、相談窓口の設置なども有効です。

 

キャリア支援

成長できる環境を求めているのはフルタイムの正社員だけではありません。そのため画一的なキャリアパスだけでなく、ライフスタイルや価値観が異なる多様な人材が活躍できる「多様なキャリアパス」の構築が必要です。

例えば、社内公募への応募機会を公平に提供したり、誰もが研修に参加できたり。誰もが等しくキャリア形成できる環境を用意することで、従業員のモチベーションが高まり、成長が期待でき、より力を発揮してくれるようになるでしょう。

 

経営層を含めたマネージャー層の育成

勤務時間が違う、言葉が違う、働く場所が違う……、そうした多様な人材が活躍できる職場を作るためには、ダイバーシティを本気で受け入れ理解し、本気で向き合うマネージャーの存在が必要不可欠です。

そのため経営層を含め、マネージャー層向けの研修プログラムの整備やサポートも必要です。

 

ダイバーシティ経営の実践手順

ダイバーシティ経営を進める際は、経済産業省が「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン(2018年6月8日改訂)」で提案している「実践のための7つのアクション」が参考になります。

経営陣が主体的に整備すべき「視点1」、そのうえで管理職と従業員が主体的に推進する現場の取り組み「視点2」、企業内部のみならず外部のステークホルダーに対してダイバーシティの取り組みを発信していく「視点3」の3つの観点から進めていきます。

  1. 経営戦略への組み込み(経営陣の取り組み)
  2. 推進体制の構築(経営陣の取り組み)
  3. ガバナンスの改革(経営陣の取り組み)
  4. 全社的な環境・ルールの整備(経営陣の取り組み)
  5. 管理職の行動・意識改革(現場の取り組み)
  6. 従業員の行動・意識改革(現場の取り組み)
  7. 情報発信・対話(外部への情報発信)

(参照元:「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」より)

 

ダイバーシティを推進するためのポイント・注意点

ダイバーシティを推進するために、「まずは制度・仕組み作りから」と考えがちですが、それだけでは不十分です。前述したダイバーシティを推進する際に起こりやすい課題からも分かる通り、全員が正しくダイバーシティについて理解し、様々な違いを受容する企業風土を築き、効果的なマネジメントができてこそダイバーシティ推進のプラスの効果が期待できます。

ダイバーシティを推進する際に事前に知っておいたほうがよいポイント、注意点を解説します。

 

ダイバーシティ推進への理解促進

まず前提となるのが、全員がダイバーシティ推進の目的を正しく理解することです。例えばダイバーシティの推進を、子育て中のワーキングマザーや介護をしている人、病気を抱えながら働く人など、何か事情がありフルタイムで働くのが難しい立場にある人が働けるようにする施策だと位置づけてしまうといかがでしょうか?

これらの方々が特別扱いのようになってしまい、他の人にしわ寄せがいくと不満が生まれうまくいきません。関わる人全員が長期的にメリットを享受できるということを伝えていくことが大事でしょう。

研修などで伝えていくこともひとつですし、職場のマイノリティ(少数派)と呼ばれる人たちの実際の声を聞き、それを伝えていくことも重要です。

例えば、「ワーママを気遣うあまりに、簡単なルーティンワークばかり任せてしまう」ことは、逆効果の可能性もあります。以下は、ワーママの成果に影響する「上司のマネジメント行動」を分析した結果です。第1位に「責任ある仕事を任せている」がきています。想像だけで動かず、従業員の声を実際に聞くことが大事ですね。

(参照元:「女性の視点で見直す人材育成」より)

 

公平性・透明性のある制度設計

ダイバーシティを推進する際は、特定の人のみが使える制度とするのではなく、機会の公平性と、制度そのものの透明性が重要です。

例えばテレワーク制度を導入する場合。子育て中の人のみなど特定の属性に限定するのではなく、全ての人に開かれている制度とするのが理想です。ただし、全員が平等に利用できる必要はなく、一定以上の成果を出せている人に限定するなど、企業としての姿勢を示すのがいいでしょう。

 

ダイバーシティ経営を支えるITの整備

多様な人材が集まることで、勤務時間や勤務日数、働く場所なども多様になります。そうなったときに、これまで以上の生産性を確保するのに欠かせないのがITの整備です。

例えば研修の一部をe-ラーニングに置き換えると、勤務時間を合わせなくても各自で進めることができますし、教える側の教育のバラつきや店舗により異なったルールの蔓延などが防げます。また社内連絡にチャットツールを使ったり、テレビ会議システムを使うことで離れていても顔を合わせながら話す機会を作り誤認識を減らしたり、ITを有効に活用することで、ダイバーシティ経営を加速できるでしょう。

 

ダイバーシティ経営の取り組み事例

ダイバーシティ経営の事例を3社、「新・ダイバーシティ経営企業100選/100選プライム」(経済産業省)からご紹介します。

 

カンロ(株):自発性が向上&新商品の開発に成功

(参照元:「令和2年度 新・ダイバーシティ経営企業100選」より)

「カンロ飴」で有名な老舗製菓企業「カンロ株式会社」では、事業拡大を図るために変わりゆく市場に対応していく意識や体制の改革が課題となっていました。

そこで自律的な社員育成のために、年功序列の人事制度から、成果を上げた社員が評価される制度に改定。加えて、働き方改革を推し進めることで働き方の選択肢を増やしたり、柔軟性の高いジョブローテーション制度にしたり、経営塾を実施したりしています。

その結果、多様な部門の社員を巻き込んだボトムアップの取り組みで、社員の自発性が向上したと言います。そして時短勤務中のワーキングマザーをプロジェクトリーダーに起用したことにより、新たなターゲット層を対象とする商品開発に成功したそうです。

 

(株)足立商事:フリー・フレックス制により人手不足を解消

(参照元:「令和2年度 新・ダイバーシティ経営企業100選」より)

生活雑貨を中心とした小売直販事業を行うのが「株式会社足立商事」です。過疎化が進行し、人材の確保難により事業撤退や廃業に追い込まれる企業がある一方で、就業意欲があってもフルタイム勤務の難しい主婦や高齢者などが働ける場がないという地域の現状に着目。「仕事がない」「人手がない」の双方を解消する人材マッチングにより「社会的企業」を目指しました。

具体的な取り組みとして、「1日1時間、遅刻・早退・欠勤全てOKの完全フリー・フレックス制」という独自の勤務形態を導入。細切れの労働力を集約することで、生産に必要な加工能力を確保したと言います。そして作業内容・プロセス、1時間当たりの作業数量の目安をマニュアル化することで、どの作業を割り振られても効率的に作業を行え、評価できる体制を確立しています。

こうした安定した生産体制を構築できたことで、事業を拡大、新規事業への進出を可能にする経営基盤を短時間で構築できたそうです。

 

(株)はるやまホールディングス:株価・売上高・生産性の向上を実現

(参照元:「平成30年度 新・ダイバーシティ経営企業100選」より)

男性用紳士服専門店「はるやま」のチェーン展開からスタートし、女性の社会進出を背景に2011年より本格的に女性用スーツの販売に乗り出した「株式会社はるやまホールディングス」。元々社員構成が男性に偏っていたのを女性用スーツの販売を機に、女性社員の採用・定着に向けた取り組みに着手しました。

具体的な取り組みとしては、地方限定総合職を設けたり、所定外労働時間の削減を目指し、残業の少ない社員に対して「No残業手当」を導入したりすることで、多様なライフスタイルの社員が働きやすい環境の整備を行っています。加えて多様なキャリア意識を持つ社員が長期に渡り活躍できる環境作りに取り組まれています。

その結果、女性を含めた応募者数が増加し、株価・売上高・生産性の向上を実現できたそうです。

 

まとめ

多様性を意味する「ダイバーシティ」。企業が目指すダイバーシティは、年齢や性別、人種、宗教などの違いに加えて、働き方や生き方など多様な人材を登用し活用することで、企業成長を目指していくというあり方です。

ダイバーシティ経営を行うことで、イノベーションの創出や労働力の確保などが期待できます。経済産業省を中心に多くの事例を公開していますので、それらも参考にダイバーシティへの理解を深め、ぜひ取り組んでみてください。