現代はIT化やAIの発達など、技術の進化が目覚ましく、企業を取り巻く環境変化もますます激しくなっています。そのため、これまでの組織や体制では対応が難しくなっていると言われています。組織におけるリーダーシップも、従来のトップダウン型の指示や統制だけでは機能しにくくなってきました。今求められているのは、より柔軟で共創的なリーダーシップのあり方です。
そこで注目されているのが「シェアドリーダーシップ」です。これは「トップに1人のリーダーが全体を統率する」という従来の形とは異なり、複数のチームメンバーがそれぞれリーダーシップを発揮できる環境づくりを指します。
今回は、シェアドリーダーシップの基本的な考え方や注目される理由、メリット・デメリット、育成のポイント、効果的な研修方法について解説します。さらに、実際にシェアドリーダーシップを取り入れている企業の事例もご紹介します。
小売、流通、サービス、製造業など、幅広い業種の人事・管理部門の皆さまのお役に立てれば幸いです。
シェアドリーダーシップとは、職場やチームのメンバー全員がリーダーシップを発揮している状態を指します。一般的にリーダーシップというと、役職に就くリーダーが指揮をとるイメージがありますが、シェアドリーダーシップは役職に関係なく、メンバー全員が状況に応じてリーダーシップを発揮することを意味します。
そのため、必要に応じてリーダーシップを取る人が入れ替わり、他のメンバーはフォロワーになるという双方向のやり取りが活発に行われている状態です。
なお、シェアドリーダーシップは役職のリーダーの存在を否定するものではありません。役職の有無に関わらず、チーム全員が主体的に目標に向かって動くことを重視した考え方です。
リーダーシップを発揮する組織体制には、シェアドリーダーシップ以外にもさまざまな手法があります。中でも、よく比較される概念として「サーバントリーダーシップ」と「オーセンティックリーダーシップ」が挙げられます。ここでは、それぞれの特徴と、シェアドリーダーシップとの違いについて解説します。
「サーバント(servant)」とは“召使い”を意味する言葉で、サーバントリーダーシップは「リーダーがメンバーに奉仕する」ことを前提とした支援型のリーダーシップスタイルです。
リーダーは部下の話に耳を傾け、相手が最大限に能力を発揮できるようサポートする役割を担います。命令や指示ではなく、信頼関係のもとでメンバーの成長を促し、チームとしての成果を高めていくことを目指します。
サーバントリーダーシップでは、あくまでもリーダーは1人です。一方で、シェアドリーダーシップは役職に関係なく、メンバー全員がリーダーシップを発揮する点に特徴があります。つまり、「リーダーが支える」か「みんなで支え合う」かが大きな違いといえます。
オーセンティックリーダーシップは、自分自身の価値観や信念に基づいて組織を導くリーダーシップスタイルです。他者のスタイルをまねるのではなく、自己理解と誠実さを軸に、周囲と信頼関係を築きながらチームをけん引します。
このスタイルのリーダーは、自分の弱みや課題を隠さずオープンに共有することで、メンバーとの信頼を深め、多様性を尊重しながらモチベーションを引き出します。命令型ではなく、共感と対話を通じたリーダーシップです。
オーセンティックリーダーシップも、基本的には1人のリーダーを中心に据えた形です。ただし、従来のように「強いリーダーがすべてを決める」のではなく、リーダーがメンバーの主体性を尊重する点で、シェアドリーダーシップと共通しています。
なぜ今、シェアドリーダーシップが注目されているのでしょうか。その理由について見ていきましょう。
シェアドリーダーシップが注目を集めるようになった背景には、「VUCA(ブーカ)」と呼ばれる時代の到来があります。
VUCAとは、次の4つの英単語の頭文字を取った造語です。
このように、変化が激しく、正解が見えづらい現代社会では、1人のリーダーがすべての判断を下すことはますます困難になっています。
そこで注目されているのが「シェアドリーダーシップ」です。チーム内のメンバー全員が状況に応じてリーダーシップを発揮することで、緊急時や不確実な状況でも、迅速かつ柔軟に対応できる組織体制を構築することが可能になります。
変化が当たり前となったこのVUCA時代において、分散型のリーダーシップであるシェアドリーダーシップは、ますますその価値を高めています。
近年、デジタル技術の急速な進展により、さまざまな先端テクノロジーが業務の現場に活用されるようになっています。政府によるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進もあり、デジタル技術の理解と活用は、企業が今すぐに取り組むべき重要なテーマとなっています。
たとえば、AI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)の導入によって、これまで人が行っていた作業を効率化する事例が増えています。単に作業を自動化するだけでなく、AIやRPAの活用において「自ら判断し、意思決定できる人材」の重要性も高まっています。
このような変化の中で注目されているのが、シェアドリーダーシップです。
チームの一人ひとりがリーダーシップを発揮する環境が整えば、メンバーはより主体的に課題に向き合い、自らの判断で行動できるようになります。つまり、シェアドリーダーシップは、デジタル技術を活用する上でも欠かせない「自律型人材」の育成に効果的な組織体制とも言えるのです。
「人的資本経営」とは、人材を単なるコストではなく、将来の成長を支える「資本」=投資対象として捉える考え方です。従業員一人ひとりの能力を引き出し、その力を中長期的な企業価値の向上につなげていく経営手法として、いま多くの企業で注目されています。
シェアドリーダーシップは、この人的資本経営の実現にも大きく貢献します。
なぜなら、シェアドリーダーシップが根づいた組織では、メンバー一人ひとりが主体性を持って課題に向き合い、リーダーシップを発揮するようになるからです。個々の成長を促し、結果として「自ら考え、動ける人材」=企業の人的資本が育つ土壌ができあがります。
つまり、シェアドリーダーシップを導入することは、人的資本経営への第一歩でもあるのです。
企業がシェアドリーダーシップを推進することで得られるメリットには次のようなものがあります。
シェアドリーダーシップを導入することで、チームメンバーのモチベーション向上が期待できます
従来のトップダウン型のリーダーシップでは、メンバーは上司の指示に従うだけになりがちで、自分で考える機会が少なくなります。その結果、やりがいを感じにくくなり、モチベーションが低下しやすい環境になってしまうこともあります。
一方で、シェアドリーダーシップのもとでは、メンバーそれぞれにある程度の裁量が与えられるため、自分なりに創意工夫しながら業務に取り組むことができます。自ら考え、判断し、実行するプロセスを通して、働くことの楽しさや達成感を感じやすくなるのです。
モチベーションが高まることで、集中力や創造性の向上といった効果も期待できます。さらに、意欲の低下による離職や休職のリスク軽減にもつながり、組織の安定性向上にも貢献します。
シェアドリーダーシップの導入によって得られるメリットのひとつが、チーム全体の生産性向上です。
各メンバーがリーダーシップを発揮できる環境では、個々の裁量が高まり、トップダウンの指示を待たずに現場で柔軟に判断・行動できるようになります。これにより、従来のように承認や決裁を待つ時間を削減でき、業務のスピードが向上します。
また、シェアドリーダーシップでは、得意な分野では積極的にリーダーシップを取り、不得意な分野では他のメンバーに任せるといった、役割分担の最適化が可能になります。これは、「適材適所」の考え方に近く、それぞれの強みを最大限に活かすことができます。
その結果、チーム全体のパフォーマンスが底上げされ、生産性の向上はもちろん、組織としての業績向上にもつながる可能性があります。
シェアドリーダーシップを導入することで、組織内に新しいアイデアが生まれやすい環境をつくることができます。
このスタイルでは、メンバー一人ひとりの自主性が促され、意見交換や情報共有が活発に行われるようになります。リーダーだけが考えるのではなく、メンバー全員が自分の視点や経験をもとに発言できるため、多様で柔軟なアイデアが生まれる土壌が整います。
特に、各メンバーが自分の得意分野や現場視点で意見を持ち寄ることで、多角的な視点や異なる価値観が交わり、新しい発想や革新的なアイデアにつながりやすくなります。
このように、日常的に多様な視点からの意見が交わされる文化が根づくことで、組織全体のイノベーション創出力が高まると期待できます。
シェアドリーダーシップでは、年齢や勤続年数、役職に関係なく、すべてのメンバーがリーダーシップを発揮することが求められます。そのため、これまでリーダーシップを発揮する機会が少なかった若手社員にも、主体的に判断・行動する経験が生まれやすくなります。
日常業務の中でリーダーシップを実践することで、若手は「リーダーとしての考え方」や「他者を巻き込む力」を自然と身につけていきます。これは、次世代のリーダー育成にも直結し、組織の持続的な成長を支える土台となります。
企業がシェアドリーダーシップを推進する上でのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは4つのデメリットについて説明します。
シェアドリーダーシップを導入する際に目標や方針の共有が不十分だと、チームの方向性がばらばらになり、組織としての一体感を欠く恐れがあります。そのため、プロジェクトを始める前に、チーム全体で目指すべきゴールや価値観をすり合わせることが不可欠です。
また、メンバーそれぞれの能力が高く、自己主張が強い場合には、全体を俯瞰して調整できるリーダー的な役割を担う人をあえて設けるのも一つの方法です。
意見の衝突や合意形成の難しさは、シェアドリーダーシップにおけるよくある課題です。こうした事態に備えて、意思決定プロセスや役割分担のルールをあらかじめ設けておくことが、チーム運営の円滑化につながります。
リーダー経験のないメンバーがシェアドリーダーシップの役割を担う場合、うまくチームをまとめられず、そのメリットを十分に活かせないことがあります。リーダーシップを発揮することは、経験の浅いメンバーにとって簡単ではありません。そのため、周囲のサポートやフォロー体制が不可欠です。
シェアドリーダーシップを効果的に機能させるには、メンバー同士が支え合い、学び合える環境づくりが重要です。
また、「全員がリーダーシップを発揮しよう」と促されても、前に出ることに苦手意識を持つ人や、経験の浅い社員は、何をどう行動すべきか分からず、積極的になれない場合もあります。
このような場面では、シェアドリーダーシップの成果は、リーダーの関わり方に大きく左右されます。リーダーが、うまくリーダーシップを発揮できないメンバーに対し、どれだけ丁寧に寄り添い、背中を押せるかが、成功の鍵となるでしょう。
シェアドリーダーシップでは、特定の明確な責任者が存在しないため、トラブルが発生した際に「誰が責任を負うのか」が不明確になりやすいという課題があります。
責任の所在が曖昧なままだと、対応の遅れや混乱を招くだけでなく、組織全体の信頼性にも影響を及ぼしかねません。
そのため、案件ごとに責任の所在を明確にするための基準をあらかじめ定めておくことが重要です。
万が一の事態に備え、誰がどの範囲を担うのかを可視化し、スムーズに対応できる体制を整えておきましょう。
シェアドリーダーシップの導入においては、組織内にその考え方が浸透するまでに時間がかかるという点もデメリットのひとつです。
導入している企業はまだ少なく、多くのメンバーにとって馴染みのない概念であるため、意義や目的を正しく理解してもらうには一定の時間と丁寧な説明が必要です。
十分な理解がないまま導入を進めてしまうと、リーダー不在のような状態になってしまい、業務がかえって非効率になるリスクもあります。
そのため、導入にあたっては段階的に理解を深めてもらいながら、徐々に環境を整えていく姿勢が重要です。
状況に応じてリーダーが変わるシェアドリーダーシップでは、チームメンバー全員がフォロワーシップへの理解を持っていることが理想です。ここでは、リーダーシップとフォロワーシップの関係性と、その相互作用について解説します。
リーダーシップとは、「目標や目的の達成に向けて、個人やチームを導く力・行動」を指します。一方で、フォロワーシップとは「リーダーを支えながら、主体的に組織に貢献する姿勢・行動」です。
この2つは組織運営の両輪です。どちらか一方だけでは組織はうまく機能せず、相互に補完し合うことで、より良い成果を生み出すことができます。
リーダーの役割は、組織の方向性や目標を明確にすること。フォロワーは、それを受けて行動計画を立て、実行します。
いかに優れた方針があっても、実行が伴わなければ意味がありません。逆に、実行力があっても方針が不明確では、望む成果を得るのは難しいでしょう。
リーダーには意思決定が求められますが、フォロワーの役割はただ従うだけではありません。健全な批判や提言を行うことも重要です。
リーダーの決定に対して納得できない点がある場合、フォロワーが積極的に意見を述べることで、組織内の対話が活性化し、より良い判断につながります。
シェアドリーダーシップを導入し活用するには、メンバー一人ひとりの主体性が大きく影響することがわかります。シェアドリーダーシップを高めるためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
シェアドリーダーシップでは、メンバー一人ひとりの主体性が求められるため、最終的なゴールを統一しておく必要があります。誰がリーダーになっても同じ目標、同じ方向性に進めるよう、ゴールを共有しておきましょう。
シンプルでわかりやすいビジョンはチームに浸透しやすく、方向性もぶれにくくなります。これにより、目標達成に必要な行動を自分で判断できるようになり、相互に協力しやすくなることが期待できます。
ビジョンに基づいた自発的な意思決定を促すためには、チーム内で権限譲渡を認め、その仕組みを構築することが必要です。この取り組みは「エンパワーメント」と呼ばれます。メンバーに権限を委譲することで、当事者意識が高まり、リーダーシップの質も向上していきます。
ただし、経験の浅いメンバーに権限を譲渡した場合、リーダーシップを十分に発揮できないことも少なくありません。そのため、定期的な面談などでフォローアップを行い、適切にサポートする体制を整えることも重要です。
リーダーシップを発揮するためには、常に仮説と検証を繰り返しながらスキルをアップデートしていくことが欠かせません。このプロセスを通じて、リーダーシップの質を高めることができます。
その具体的な方法として、OODAループの活用が有効です。OODAループは、Observe(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)の4段階から成り、さらに振り返りのプロセスを加えた5つのステップを繰り返します。振り返りを経て再び「観察」の段階に戻ることで、継続的に改善を図ります。
このOODAループを何度も回し、仮説を立てて選択肢を検討しながら行動することが、リーダーシップ向上の鍵となります。
シェアドリーダーシップでは、フォロワーシップの発揮も重要です。リーダーシップとフォロワーシップが両輪となって機能することで、組織の効果が高まります。
フォロワーシップとは、メンバーが自発的にリーダーを支援する姿勢を指します。場合によっては、リーダーに対して異議を唱え、建設的な提言を行う力も求められます。
その際に役立つのが、クリティカルシンキング(批判的思考)です。クリティカルシンキングとは、物事の本質を見極めるために、リーダーの意見や意思決定がなぜその結論に至ったのか、最善の選択かどうか、間違いがないかを深く考える思考プロセスです。
メンバーは、リーダーシップを高めるだけでなく、フォロワーシップを発揮するためのこうした思考力も身につけることが大切です。
不確実性の高いVUCAの時代において、メンバー一人ひとりが主体的に行動するためには、「心理的安全性」が欠かせません。心理的安全性とは、組織内で誰に対しても自分の気持ちや考えを安心して発信できる状態を指します。
例えば、上司の間違いを指摘できず、新しい提案もしづらい雰囲気の職場では、メンバーが能動的かつ自発的に行動することは難しいでしょう。
シェアドリーダーシップを実現するためには、疑問や質問、新しいアイディアを発信しても、友好的に受け止められると信じられる環境づくりが不可欠です。
シェアドリーダーシップを身につけるためには各チームメンバーがリーダーシップを発揮できるためのスキルや能力を学び、習得していく必要があります。シェアドリーダーシップを学ぶ研修にはどのような内容があるのかを説明します。
シェアドリーダーシップが身につく研修の目的には、以下のものがあげられます。
シェアドリーダーシップ研修のテーマには、以下のようなものがあります。
シェアドリーダーシップ研修の開催形式には次のようなものがあります。
シェアドリーダーシップ研修によって身につけることができるスキルには、以下のものがあげられます。
シェアドリーダーシップを導入している企業事例をご紹介します。
従業員一人ひとりが能力を遺憾なく発揮する組織にするため、従来のトップダウン型から脱却し、シェアドリーダーシップを導入しています。これによって現場主体の判断が促進され、変化への対応力を高めることに成功しています。
現場の状況に精通したマネージャーの裁量が増えることで、組織は変化の激しい市場環境に柔軟に対応できるようになり、チーム全体の生産性も向上しています。
このカルビーの事例から、シェアドリーダーシップが現場に裁量を与え、素早く適応できる組織づくりに貢献すると言えるでしょう。現場のメンバーが自らの判断でリーダーシップを発揮することで、企業全体の競争力が高まるのです。
▪️参考:
『リクルートマネジメントソリューションズ ジャーナル2022年11月号』|株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
グループ初の取り組みとなる案件に対してプロジェクトを発足し、各部署からメンバーを選出。各メンバーが専門性を活かしてお客様の課題解決にあたりました。
このプロジェクトチームには営業やITソリューションスペシャリストなど、各分野の専門スキルを持った人材が集結しているため、シェアドリーダーシップを導入しています。
メンバーは営業担当やITソリューションスペシャリストなどさまざまな専門スキルを持った人たち。多種多様なメンバーがお互いのスキルや立場などを考えながら、お互いのスキルや立場を考えながら周囲を巻き込み、課題解決を進めてプロジェクトを成功に導きました。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、これからの不確実性の高い時代にはメンバー全員がリーダーシップを発揮する「シェアドリーダーシップ」、強い個の集まりが強いチームを作るとしています。
▪️参考:
これからの時代を勝ち抜くために必要な強いチームの条件とは | キヤノン株式会社
株式会社JR東日本テクノハートTESSEIは、新幹線車両清掃の専門会社です。
当社は「現場ファースト」の姿勢をとっていて、現場に権限委譲を徹底しているのが特徴です。
以前は、職場の従業員に活気がなく、モチベーションも低いことにリーダーが気付き、改善へと梶を切りました。
まず、仕事を単なる「清掃業」ではなく、お客様のためを考えた「サービス業」と再定義しました。シェアドリーダーシップを取り入れて、現場メンバーが顧客のために考えて動き、改善提案を行うことでサービス向上を図っています。さらに現場正社員の割合を増やすことで責任感を生じさせて、これが仕事のミスやクレームを激減させることにつながりました。
メンバーに仕事の意義や価値を再認識させ、自主性と主体性を与え、メンバーの自己効力感を高めることに成功した事例です。
▪️参考:
「組織の一体感を高めるリーダーシップのポイント」| 理念マネジメント株式会社
テクノロジーの進化などによって、顧客ニーズが変化する今の時代には1人のリーダーがリーダーシップを取って対応することは負担が重く、難しくなってきています。
状況や環境に応じて最適なチームメンバーのそれぞれがリーダーシップを発揮するシェアドリーダーシップを実現することで、判断や意思決定の迅速化を目指すことができます。
さらにシェアドリーダーシップの導入によって、メンバーの主体性や積極性を高めることができ、メンバーのモチベーションアップや次世代のリーダー育成など、さまざまなメリットを生み出すことが期待できます。
シェアドリーダーシップの導入・活用する場合には、社内でのリーダーシップの定義の共通化を図ること、またメンバーへの研修などでリーダーシップスキルを身につける機会を与えることも大切です。まずはスモールスタートからはじめて、実際の業務でのシェアドリーダーシップを実践し浸透を進めていきましょう。