「新入社員への教育がうまくいかない」「若い従業員のやる気をいまいち引き出すことができない」社員教育を任された人であれば、誰しもこのような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。
2022年時点で10代〜20代前半の人々は「Z世代」と呼ばれており、最近就職したばかり、もしくはもうすぐ就職するといった時期を迎えています。彼らは今までにないほどのハイテクノロジーに囲まれて育ったため、新しい価値観を持っており、教育担当者の価値観頼りの教育や、以前の教育方法では通用しないことが多々あるのです。
今回は、そんなZ世代の特徴について解説していきます。どのようなことを意識して教育すれば良いのかや、効果的な研修手法などもご紹介しますので、若い世代の教育指導にお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
Z世代は、主に1990年代後半〜2012年頃に生まれた世代のこと。インターネットやSNSが身近な環境で育ったZ世代は、「デジタルネイティブ」「ソーシャルネイティブ」と呼ばれており、今までの世代にはない価値観や思考を持っています。
会社、人生に求めること、働き方に関する考え方も違うので、これまでの教育方法ではいまいち効果が出ない、といったことも珍しくありません。それどころか、Z世代社員の離職が増えていくばかり…と悩む企業は少なくないのです。
そのため最近では、Z世代の価値観や考え方に合わせて教育方法を変える、といった動きが強まっています。そして適切な教育を行うには、Z世代のことをよく理解することが大切で、それに気づいた企業も増えているのです。
Z世代の「Z」は、「X世代」が由来。さらに遡ると、もとは『ジェネレーションX〜加速された文化のための物語たち〜』という書籍から生まれた言葉です。
『ジェネレーションX』は、カナダ人作家であるダグラス・クープランド氏が書いた小説。都会から砂漠のバンガローに移り住んだ男女3人の物語で、拝金主義な社会に反対する若者たちの気持ち、考え方を描いたものです。
小説の中では、主人公のような新しい考え方・価値観を持つ世代を「ジェネレーションX」と呼んでいます。そして、主人公たちの考え方が同世代の共感を呼び、当書籍は大ヒットしました。その影響を受け、1960年代〜1970年代に生まれた世代を「X世代」と呼ぶようになったと言われています。
約10〜20年ごとに世代を区切り、それぞれに名前をつけるようになったのは、X世代がきっかけ。先ほど述べたとおり、1960年代〜1970年代に生まれた世代をX世代、その次の世代にはアルファベット「X」の次である「Y」をとって、Y世代と名付けられました。
アルファベット「Y」の次は「Z」。そうして「Z世代」という呼び方が誕生したのです。
「Z世代」の前には、「X世代」「Y世代」「ミレニアル世代」があります。Z世代の特徴を知る前に、その他の世代についても触れておきましょう。
「X世代」は主に、1960年代〜1970年代後半頃に生まれた世代を指します。また、1965年〜1980年頃までに生まれた世代を指す場合もあります。
(引用:経済産業省「電化製品の普及率」)
「X世代」の幼少期にはカラーテレビが普及し始め、成人する頃にパソコンおよびインターネットが普及し始めました。成長とともに技術が発展していく様を見てきた、「デジタルイミグラント」と呼ばれている世代です。
小さい頃からパソコンを所持していたわけではないので、生活のほとんどをインターネットに頼っているZ世代とは違います。例えば、情報収集は雑誌やテレビなどが主流です。しかし、次々と生まれる新たなテクノロジーに触れてきた分、適応能力が比較的高いと言われています。新しい物好き、新しい価値観に対して前向きな世代です。
またX世代は、1991年に起きたバブル崩壊を経験した世代でもあります。なかでも、1969年以前に生まれた人々は「バブル期世代」と呼ばれており、X世代とバブル期世代は同じと捉えられることもあります。
以前は当たり前だった終身雇用が保証されなくなり、「一度就職したら同じ企業でずっと働き続ける」という概念が崩された、バブル崩壊後の日本。今まで信じていたこと、常識だったことが覆されたことにより、人々は集団主義的な社会に冷ややかな考えを持つようになりました。
かつてのように会社や社会に従ってばかりいるのではなく、自分の考えを持つことを大切にする世代。当時としてはそのような価値観は画期的であったため、新しい世代「X世代」と呼ばれるようになったのです。
「Y世代」は、主に1970年後半〜1990年代に生まれた世代、または1980年代〜1996年頃に生まれた世代を指します。
先ほどの経済産業省のデータにもあるように、Y世代の幼少期にはすでにカラーテレビが普及していました。また、幼い頃にインターネットが普及し始め、成人になる頃には携帯電話の利用者も増え始めました。
そのため、X世代よりもインターネットで情報収集することに対し積極的です。インターネットを利用することでさまざまな国の文化、価値観に触れたため、多様性に寛容、かつ個人を尊重する意識が強いと言われています。
Y世代の成長期にはバブル崩壊が起き、親が借金を背負ったり、お金に苦労したりする状況を見てきています。このような背景からY世代は保守的な考え方が強く、安定を求める世代とも言われています。
また、1990年代〜2000年代に訪れた就職氷河期に直面しており、Y世代は「就職氷河期世代」とも呼ばれています。希望の就職先に着くことができない、正社員で入社できないといった経験があることから、Y世代は我慢強さを持ってます。
つまりY世代は、多様性を受け入れる柔軟性と、辛い時期の経験からくる保守的な考え方、その両方を持っている世代。まさに、X世代とZ世代を足して割ったような世代なのです。
ミレニアル世代とは、2000年代に成人、もしくは社会人になった世代のこと。他の世代は生まれた年を基準としますが、ミレニアル世代は成人した時期を基準として名付けられています。また、1970年後半〜1990年代に生まれた世代は2000年頃に成人することから、「Y世代」と「ミレニアル世代」はほぼ同じであると捉えられることが多いです。
そんなミレニアル世代は、青年期の頃からインターネットやデジタルデバイスに触れてきている「デジタルネイティブ」であり、Z世代と共通点が多いとも言われています。多様性を受け入れる、SNSの活用に慣れている、個人を尊重するといった特徴なども、Z世代との共通点です。
しかし、デジタルに触れ始めた時期はZ世代ほど早くはなく、かつZ世代が生まれる前やごく小さい頃に起きた社会の出来事を記憶しているため、価値観や考え方に違いはあります。どのような違いがあるのかはのちに詳しく説明しますので、ひとまずは「ミレニアル世代はY世代と同義であり、Z世代とは似ているが違う部分も多い」と捉えておくと良いでしょう。
では、Z世代にはどのような特徴があるのでしょうか。主な6つの特徴について詳しく見ていきましょう。
バブル崩壊や、就職氷河期を経験してきた親を持つZ世代。親が仕事面や金銭面で苦労する姿を目の当たりにしてきているため、働いて収入を得ることに対しては、安定性を重視する傾向があります。
しかし、安定して働くことだけを重視するわけではありません。”働く意義”を大切にするのもZ世代の特徴です。『Z世代マーケティング』という書籍では、Z世代に関する価値観について述べたブロント・ピアソン氏の言葉を、以下のように紹介しています。
人生の3分の1を仕事に費やすなら、価値観を共有できる会社で、心から楽しめる仕事をやりたいと思っているようだ。
(引用元:「【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン」)
この言葉から、Z世代にとって最も重要なのは有意義な人生を送ることであり、良い企業に勤めること、立派な仕事に就くことではないとわかります。
もちろん有意義で充実した人生を送るためにはお金が必要。そのため、より給与の高い企業、安定した企業への就職を求めますが、Z世代にとってそれはあくまで手段のひとつです。
そして、人生の質を高めることが目的なので、その企業で働くことに価値があるのかを重視します。
Z世代は、幼い頃からSNSを通してさまざまな社会問題に触れてきたことで、社会への関心が他の世代よりも比較的高いと言われています。そのため、勤める価値があるか見極める際は、自分のやりたいことができるか、自分の成長につながるかだけでなく、会社に勤めることで社会貢献ができるのかを重視する傾向があります。
また、職場環境の良し悪しも、Z世代にとって働きやすいかどうかを判断する基準のひとつ。
ミレニアル世代と大学生相当年齢のZ世代の78%は、勤務スケジュールが柔軟な仕事のオファーなら、インセンティブがなくても即決すると答えている。
(引用元:【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典訳『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン)
『Z世代マーケティング』によるとこのように、Z世代はインセンティブの有無よりも勤務スケジュールの柔軟性を重視するとのこと。お金のために働くのではなく、人生の目的やライフスタイルを優先して職を選ぶ世代なのです。
よって、企業がZ世代の社員の採用率、定着率を向上させるためには、働く価値があること、働きやすい環境であることをアピールする必要があります。それに伴い、企業方針を固めること、労働環境を整えること、教育手法を改善することが重要であると言えるでしょう。
Y世代、およびミレニアル世代は「デジタルネイティブ」と言われていますが、Z世代は「真のデジタルネイティブ」と言われています。幼い頃からインターネットやスマートフォン、SNSを利用することが当たり前な環境で育った世代です。
例えば友人と食事に行くときは、まずスマートフォンを使ってインターネットで検索し、お店のレビューなどをSNSでチェックします。その友人と連絡を取る手段も、SNSやチャットツールです。帰宅してからは、サブスクリプション方式の動画サイトで、好きな映画を観て楽しむ…といった具合に、Z世代の生活にはデジタルが欠かせません。『Z世代マーケティング』によると、”Z世代の55%が毎日5時間以上スマートフォンを使用している”という調査データもあるのだそう。
デジタルネイティブは、Z世代の働き方にも大きく影響しています。例えば、就職するときはスマートフォンで求人情報をチェックし、応募します。入社前の研修をオンラインで受け、入社後は会社のパソコンを利用して業務を行います。スキルアップ研修もオンラインで受講し、場合によっては、人事評価システムを通して評価を受け取ることも。
このように、仕事でもプライベートでもデジタルを活用するのが当たり前という感覚、価値観は、他の世代にはないものです。今でこそ、世代に関係なくスマートフォンやインターネットを使って生活している人が多いですが、それでもZ世代ほど早く、深く馴染んではいないでしょう。
Z世代は、承認欲求が強いと言われている世代。他人と競うことよりも、評価されることを求めます。
(引用元:ビッグローブ株式会社「Z世代の意識調査」)
ビッグローブ株式会社が2022年に行った「Z世代意識調査」によると、「仕事上の競争や優劣に興味がない」と答えた人の割合が、全体の65%(「あてはまる」と「やや当てはまる」の合計。以下同様)を占めています。そして「バリバリ働いて稼ぐよりマイペースに」と答えた人が、全体の72.7%を占めていることから、他人と比べられるのではなく自分のペースを守ることを重視する世代なのだとわかります。
(引用元:株式会社能率協会マネジメントセンター「イマドキ新入社員意識調査2021〜vol.1 Z世代の特徴〜」)
なぜ競争することを嫌うのか、さまざまな理由が考えられますが、失敗への恐れが原因と考えられます。株式会社日本能率協会マネジメントセンターが行った調査「イマドキ新入社員意識調査2021〜vol.1 Z世代の特徴〜」によると、「失敗したくない」と答えた人々の割合は、Z世代で79.0%。他の世代と比べて最も高い数値で、Z世代は失敗への恐怖心を強く抱いていることがわかります。
他人と比べると優劣がつき、劣っている人は失敗とみなされるでしょう。たとえ周りから「失敗だ」と指摘されなくとも、本人は「仕事ができないと思われているのではないか」と疑ってしまうものです。よってZ世代は、周りと競わされることを特に嫌がるのではないかと推測できます。
(引用元:株式会社能率協会マネジメントセンター「イマドキ新入社員意識調査2021〜vol.1 Z世代の特徴〜」)
また、指導育成に関する調査にて「自分はどのように指導されることで、成長していけると考えますか」という質問に対し、「できている点に目を向け、褒めてもらう」と答えた人の割合は70.0%にものぼります。
周りと競うことで闘争心を燃やす、叱られることでやる気が出るなど、仕事へのモチベーションの持ちようはさまざま。しかしZ世代はこのように、自分のペースを守ること、きちんと評価されることで向上心が芽生えるという特徴があるのです。
X世代やY世代の頃から多様性を受け入れる考え方は存在していましたが、Z世代は、さらに他者との違いや個性に対し寛容的です。むしろ個人を尊重すべきだと考える傾向があります。
(引用元:ビッグローブ株式会社「Z世代の意識調査」)
前述したビッグローブ株式会社の調査によると、「多様性は大切だと思う」と答えたZ世代の人の割合は80.6%という結果に。
Z世代は若い頃からSNSを活用し、数多くの国、文化、価値観に触れてきました。そのため、他者を受け入れる姿勢が身についており、個性を大切にする考え方を持っているのです。
このように、Z世代が多様性を広げるきっかけとなったSNSの普及ですが、一方、SNSに頼りすぎて人間関係が希薄化するという懸念点も。
(引用元:株式会社能率協会マネジメントセンター「イマドキ新入社員意識調査2021〜vol.1 Z世代の特徴〜」)
前述した株式会社能率協会マネジメントセンターの調査によると、「在宅勤務などが増え、直接的なコミュニケーション機会が減ると困る」と答えた人の割合は66.0%。また、チャットツールを使うよりも、対面で報告・連絡・相談をする方が有効であると答えた人の割合は、70.3%にものぼります。
デジタルネイティブであるZ世代は、オンラインを活用したテレワークなど、多様性のある働き方に対しては前向きです。しかし、そのせいで起きている人間関係の築きにくさには不安を抱えています。デジタル化の全てを肯定するのではなく、直接コミュニケーションをとることも大切であると認識している世代なのです。
1990年代、2000年代、2010年代に生まれたZ世代は、幼少期もしくは青年期に不景気を経験しています。学生ではありますが、親が低賃金や借金、ローンに苦しむ姿を見てきており、「お金は節約するべき」「無駄遣いはしないように」と教えられてきた人も多いでしょう。
そのため多くのZ世代は、「自分で自分の人生のために稼がなくては」と強い自立心を抱いています。
(引用元:ビッグローブ株式会社「Z世代の意識調査」)
前述のビッグローブ株式会社の調査によると、「日本経済の先行きに不安を感じる」と答えたZ世代の割合は、全体の74.6%にも及びます。
また、『Z世代マーケティング』という書籍の中でも、以下のように記載されています。
アメリカの社会保障制度のような、政府によるセーフティーネットが自分たちの老後にはなくなっている可能性があることをZ世代はよく認識している。
(引用元:「【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン」)
日本に限らずZ世代は、貯蓄や投資への関心が高く、若いうちから起業する、もしくは起業したいと考える人も多いです。上の世代に頼らず自分で稼ぐこと、将来困らないよう対策を行うことを重視している、自立心の高い世代であると言えます。
Z世代のキャリア観は、お金よりも価値が重要と解説しましたが、これは物を買うときも同じです。物の値段だけで判断するのではなく、買う価値があるか、買うことで得られるメリットが大きいかを重視します。
もちろん、親世代が就職氷河期やバブル崩壊を経験したのを見たり聞いたりしているため、価格にはシビアです。『Z世代マーケティング』によると、古着の中古品購入額は2017年から2019年の間で、ミレニアル世代が37%、X世代が18%増加したのに対し、Z世代は46%と最多です。
しかし、Z世代が古着を積極的に購入する理由は、ただ単に安いからではないと著者のジェイソン・ドーシー氏、デニス・ヴィラ氏は述べています。
Z世代が価格にこだわるとはいえ、品質が低くても許されるわけではない。安物買いをするよりも、しっかりした古着を買うか、高級品のために貯金するという考えだ。
(引用元:「【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン」)
価格に対するシビアさを持ちつつも、値段に見合わない価値と判断した場合は、購入しない。それがZ世代の消費に対する価値観です。これは、給与の良し悪しだけでなく”働きがい”も重視するといったキャリア観に共通しています。
Z世代の消費に関する意識を把握しておくと、マーケティングを行う際に役立ちます。人事や教育には直接関係ないですが、Z世代のキャリア観を再認識するためにも覚えておくと良いでしょう。
Z世代は、ミレニアル世代のすぐ次の世代。若い頃からデジタルに触れてきたこともあり、2つの世代は似ている部分も多いです。
それでも世代が区別されているのは、なぜなのでしょうか。ミレニアル世代とZ世代の違いについて解説していきます。
(引用元:総務省(2015)「平成26年通信利用動向調査の結果」)
総務省発行の「平成26年通信利用動向調査の結果」を参考にすると、ミレニアル世代が成人する頃には、携帯電話やパソコンが普及しています。この点では、幼い頃からデジタルに触れているZ世代と同じです。
しかし、この2つの世代を大きく分けるのはスマートフォンの普及です。上記データによると、スマートフォンを保有する人がで始めたのは、2010年です。1990年代後半に生まれたZ世代は中・高校生のころにスマートフォンを持ち始め、2000年に生まれたZ世代は小学生の頃から使っていることになります。
また「Z世代会議」が2018年に発表した「Z世代レポート2018」によると、Z世代が初めて自分のスマートフォンを持った年齢は、男女合計の平均で15.1歳。それに対し、ミレニアル世代は25.5歳とおよそ10歳の差があります。
社会人になってから所持するよりも、学生の頃から所持する方が、当然のことながら所持している期間が長いです。また成人する前と後では、知識や経験、物事の捉え方が違うので、スマートフォンが及ぼす生活への影響には差があります。
余暇を楽しむとき、買い物をするとき、就職をするときと、いつでもどこでもスマートフォンを使うのが当たり前という感覚は、ミレニアル世代よりもZ世代の方が強いです。また、デジタル機器を使うことにも慣れています。そのため、テクノロジーを使った従業員教育なども、Z世代の方が響きやすいと考えられます。
スマートフォンが普及し始めた時期が違うため、SMSを利用し始めた時期も違います。「ソーシャルネイティブ」とも呼ばれるZ世代の方がミレニアル世代よりも若い頃からSNSを使っており、その分、活用度も高いです。
また、ミレニアル世代のメインメディアは「Facebook」なのに対し、Z世代は「Twitter」や「Instagram」が主流と言われています。使ってきたSNSの種類と活用方法に違いがあり、その影響で価値観にも違いが出ています。
「Twitter」「Instagram」を利用することが多いZ世代は、情報収集だけでなく、自分が信じる活動・コミュニティに参加したり、自分の意見や創造物を発信したりするのにSNSを活用しています。他者との繋がりを求めるものの、個性を尊重する考え方と承認欲求が強く、基本的にはスタンドプレイを好みます。
一方、情報収集のためや情報を拡散するためにSNSを活用することが多い、ミレニアル世代。個性を発信するよりも、協調性を重んじる傾向があります。複数人で何か1つのことに取り組む、チームワークプレイを好む世代です。
Z世代もミレニアル世代も、他を受け入れる考え方は共通しています。しかし、個人を尊重する価値観の度合いと、求める周りとの関係性には差があるのです。
社会的責任の重要度も、2つの世代を分ける要素のひとつ。書籍『Zマーケティング』では、この違いについて以下のように解説しています。
ミレニアル世代の頃には、企業が社会的価値を重視する動きはまだ新しく、単なるスローガンとして聞き流されることも多かったが、Z世代はそれが当然とみなしている。企業にお金を使う前に、その企業が商品よりも大切なものを追求しているかどうか知りたいと思っている。
(引用元:【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン)
Z世代の幼少期には、社会的立場を広告でアピールする企業が多く、Z世代はそれらを見て育ってきています。そのため、「企業は、寄付や環境問題への取り組みを行なって当然だ」と考えるZ世代が多いと言われています。
どの企業に勤めるのかを決める際も、社会的責任を重視して吟味するZ世代。これは、先ほどご紹介した「ビッグローブ株式会社」のデータにて、「社会に貢献できる仕事がしたい」と答えているZ世代が約6割を占めていることからもわかります。ミレニアル世代にはあまり浸透していなかった考え方であり、各世代の価値観の違いを表していると言えるでしょう。
幼少期、青年期に起きた社会の出来事は、その世代の価値観や考え方に大きく影響します。Z世代が育った時代には、どのようなことが起きていたのでしょうか。特徴や価値観をより深く知るため、時代背景について確認しておきましょう。
2002年に実施され、2011年に終わりを遂げた「ゆとり教育」。Z世代はゆとり教育と脱ゆとりの両方、もしくは脱ゆとり教育を受けた世代です。
ゆとり教育はもともと、自ら学び、自ら考える力を育てるために実施されたもの。週2単位時間短縮することで自習時間を増やし、個性を活かすような教育方法へとシフトさせた施策です。
そして脱ゆとりは、就業時間を戻しつつ自主性を育てる内容の教育を行なった、新しい指導方法です。ゆとり教育以前のような学習量と、ゆとり教育の目的でありメリットであった自主性・自発性の育成、それらを両立するために行われました。
つまり、Z世代が育ったのは日本の学習方法、教育方法が変化した時代です。知識を身につけることを大切にし、個性を重視する価値観は、こうした時代背景によるものと推測できます。
1991年にバブルが崩壊し、その後多くの人々が就職、リストラ、資金の確保に悩まされました。2002年頃になってやっと景気が回復したと言われていますが、Z世代の親の多くは約10年もの間、金銭面に苦労してきたのです。
子どもは親の発言、行動をよく見ており、幼くても想像以上に家庭の事情を知っています。借金の返済に苦戦し、イライラしている親の様子を見ていたり、両親や親戚の会話を何気なく聞いていたりと、直接家庭内の金銭事情について話さなくても、伝わってしまうものなのです。
このような幼少期、青年期を過ごしたため、Z世代は日本経済の先行きに不安を抱えていると考えられます。また、上の世代に頼れないという気持ちからくる自立心や、給与、価格よりも価値を重視する思考も、幼い頃の時代背景が影響していると考えられます。
Z世代の幼少期、青年期には、今までにはなかった新しい職業が多数生まれました。そのうちのひとつが「インフルエンサー」です。
かつて、人々に影響を及ぼす人物は、テレビ業界やスポーツ業界で活躍する著名人たちでした。しかし、SNSを活用して育ってきたZ世代にとっては、YouTuberなどのような、SNSで活躍しているインフルエンサーです。
インフルエンサーが若い世代に与える影響は大きく、職業観にも変化をもたらしました。
(引用元:株式会社スタッフサービス・ホールディングス「働く4世代4000人対象調査 第2弾〜仕事観〜」)
株式会社スタッフサービス・ホールディングスが行った調査「働く4世代4000人対象調査 第2弾〜仕事観〜」によると、Z世代の「生まれ変わったらやってみたい憧れの仕事」は「YouTuber」が1位にランクインしています。ミレニアル世代以前には一切ランクインしなかったにも関わらず、今ではZ世代が最も憧れられている職業です。インフルエンサーの出現は、短い期間で人々の価値観を変えた重要な出来事と言えるでしょう。
インフルエンサーの他にも、さまざまな新しい職業が新しく誕生しました。その影響で、Z世代は多様性を重視する考え方や、個性を認める価値観を持っていると考えられます。
1990年代後半からは、テロや災害、気候変動問題、新型コロナウィルス発生など、日本を含め世界中でさまざまな事件、社会問題が発生しました。以前はこのようなニュースはテレビで知るものでしたが、Z世代はSNSを通し、リアルな情報を得ています。
SNSでは、遠く離れた土地の現状や、言語も文化も違う世界中の人々の意見を知ることができます。テレビでは編集されたものが放映されますが、SNSではフィルターのかかっていない、生々しい状況を目にすることも珍しくありません。なかにはショッキングな出来事を、幼いうちに知ってしまう場合もあります。
事件や社会問題の詳細を明確に覚えていなくとも、小さい頃に見た衝撃的な出来事は、感覚として残るもの。Z世代が、自分や企業が社会貢献しているかどうかを気にするのは、こういった幼い頃の経験と記憶が影響している可能性があります。
今までにない価値観を持つZ世代には、一体どのようなことを意識して教育すれば良いのでしょうか。
適切な教育方法は企業や環境、個人によって違いますが、主に意識すると良いのは上記の3点。詳しく見ていきましょう。
Z世代は承認欲求が強いので、教育する際は1人の人間として扱うことが大切です。
書籍『Zマーケティング』によると、以下のような調査結果も出ています。
『ハーバード・ビジネス・レビュー』で発表された調査によれば、企業のアイデンティティとニーズではなく新入社員個人のアイデンティティを重視したオンボーディングを導入すると、入社半年後の定着率が33%向上する。
(引用元:「【著】ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ/【訳】門脇弘典『Z世代マーケティング〜世界を激変させるニューノーマル〜』株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン」)
例えば、上司や先輩とのコミュニケーションが少なく、業務上必要な会話のみ行う、といった状況は「個人を尊重されている」と感じられないでしょう。また、業務をきちんと教育せず放置する、社員のペースを無視してキャパシティを超えた業務を押し付ける、などもZ世代が嫌悪感を抱く行為です。
反対に、小まめに連絡をとる、定期的に個人面談を行う、専属の教育係をつけるといった配慮を行うと、Z世代のモチベーション向上につながります。
「個人を尊重されている」と感じるのは人によって違いますが、社員1人1人をよく観察し、それぞれに合わせた教育を行うことが重要です。
Z世代は”働きがい”を重視する世代。逆に言えば、努力しても何も得られないとわかれば、モチベーションが低下してしまいます。
そのため、教育の先に何があるのかをきちんと伝えることが大切です。例として、昇格や賞与など金銭的な評価が挙げられます。知識や技術を身につけ、努力すれば、報酬が得られるというわかりやすいメリットです。
また、学ぶことで人生において役立つことなど、金銭以外で価値を示す方法もあります。転職や独立で活用できる情報が得られる、コミュニケーション力が鍛えられる、語学力がつくなどのメリットを伝えるのも良いでしょう。
ここで重要なのが、事前にその価値を伝えておくことです。どのようなプロセスでどのようなメリットが得られるのか、何のために行うのかをあらかじめ知らせておくことで、価値を重んじるZ世代のモチベーションを刺激できるからです。
そして、口先だけになってしまうと後々「騙された」と思われ、向上心が失われる恐れがあります。社員がきちんと価値を実感できるよう、体制を整えておくことも重要です。
デジタルネイティブであるZ世代の感覚に合わせて、オンラインやデジタルデバイスを活用するのもひとつの方法です。
とはいえ、ただ闇雲に活用してもZ世代には響きません。彼らのモチベーションを刺激したり、不安を取り除いたりするため、効果的な使い方を意識することが大切です。
例えば、Z世代は失敗することに対する不安が強いため、初めて行う業務には特に恐怖を感じます。そこでeラーニングを活用し、事前に知識を身につけさせることで、不安が軽減されるでしょう。
また、人生を豊かにしたいというZ世代の気持ちを尊重するには、プライベートの時間が減少する事態は避けたいところ。しかしOJTのみの教育では、忙しくてなかなか研修が進められない、といったケースが少なくありません。勤務時間中に終えられず、残業を強いられることも多々あります。
そこでオンライン研修を導入することにより、効率の良い教育が可能に。社員の負担が減り、仕事以外の時間を十分に確保できれば、社員は「個人を尊重してくれる会社だ」と信頼を置くでしょう。
Z世代の教育を任されたときは、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。
Z世代が教育担当者に求められることは、主に以上の4つ。今現在、教育を任されている人はもちろん、今後教育を行う可能性がある方もぜひ参考にしてください。
Z世代を教育する際は、価値観を押し付けないよう注意が必要です。
このような考え方で教育してしまうと、Z世代は「自分のことを思ってくれない」「無視されている」「ないがしろにされている」と感じてしまいます。ましてや上記のことを発言してしまうなんてもってのほかです。自信を失い、最悪の場合、離職する可能性もあります。
そのため、教育するときは相手を尊重し、ペースを合わせることが重要です。
例えば、どのようなことが得意なのか、不得意なのかを見極め、長所を伸ばすことで個性を伸ばすことができます。また、学ぶのが早い人に対しては教えるペースを速め、よりステップアップできるような内容に適宜変更します。反対に、ゆっくりじっくりと理解する人に対しては、教育のペースを遅くし、フォローアップを重視すると良いでしょう。
Z世代を教育する際は、個人を尊重すること、1人の人間として扱われることを重視する世代であることを理解しておく必要があります。そして相手のことをよく観察し、コミュニケーションをとることで、個性やその人のペースを掴むことが大切です。
Z世代は競わされることを嫌い、個人を尊重されることを望みます。誰かと比較したり無理に競争させたりしてしまうと、プレッシャーを感じ、モチベーションが下がってしまう可能性が高いです
アパレルショップなどのような小売店では、個人売上を記録することがあります。本来は、社員の成長や分析のために活用されるものですが、使い方を間違ってしまうと、社員は「競争させられている」と感じてしまいます。特に、個人売上をランキングして大人数に共有するなどの行為は、社員にとっての大きなプレッシャーになるでしょう。
また、「Aさんはこうなのに…」と他の社員と比較しながらアドバイスすると、相手は競争させられていると感じてしまいます。社員の成長にはもちろん指導が必要ですが、誰かと比較するのではなく、個人をよく見て適切なアドバイスをすることが大切です。
Z世代の成長を促し、向上心を高めるためには、心理的安全性の確保も欠かせません。
心理的安全性とは、組織の中で発言することに対する恐怖心がなく、安心して意見を言い合えるような環境のこと。『心理的安全性のつくりかた』という書籍の中で、著者の石井遼介氏は以下のように定義しています。
メンバー同士が完全に意見を戦わせ、生産的でよい仕事をすることに力を注げるリーム・職場のこと
(引用元:「石井遼介(2020)『心理的安全性のつくりかた 『心理的柔軟性』が困難を乗り越えるチームに変える』日本能率協会マネジメントセンター」)
従業員からアイディアをもらい、会社の発展に成功した、というケースは珍しくありません。企業が成長し、時代に適応していくためにも、社員のクリエイティブ力が必要なのです。
しかし、心理的安全性が低い状態では、従業員の自発性は失われてしまいます。例えば、提案に対し疑ったり否定したりしてしまうと、社員は「発言するのはやめておこう」と考えてしまうでしょう。
特にZ世代は、失敗するのを恐れる世代です。良かれと思って行ったことを非難されてしまったら、かなりのショックを受けてしまいます。反対に、心理的安全性が高い職場環境では、社員が積極的に行動しやすくなるもの。自分の発言、提案を認めてもらうことができれば、モチベーションも上がるはずです。
よって教育担当者は、研修やOJT、面談などを行う際、相手が意見を述べやすい環境づくりを意識することが大切。もしも相手から提案があった場合は、「それうまくいくの?」と疑ったり、「でも…」と否定したりせず、まずは認めてあげましょう。
承認欲求が強いZ世代にとって、フィードバックは特に重要なこと。モチベーションの向上につながり、その結果、成長スピードを早める効果も期待できます。
そのためZ世代に教育を行う際は、できたことをきちんと認め、そして評価することが大切です。ただ漠然と褒めるのではなく、どのような所がどう良かったのかを具体的に伝えることで、「評価されている」と実感してもらいやすくなります。
もちろん、フィードバックは褒めるだけではありません。改善点もきちんと伝える必要があります。指摘するときも評価するときと同様、どのような点を改善すべきなのかを具体的に伝えることが大切。そして、改善方法を一緒に考えるなど、サポートすることも質の良いフィードバックにつながります。
また、定期面談ではある程度期間をあけ、まとめてフィードバックしますが、OJTでは業務を行ってすぐにフィードバックするのが一般的です。成長を見守ってから評価すべきなのか、すぐに間違いを訂正すべきなのか、内容に合わせて適切なタイミングを見極めることも重要です。
従業員を成長させるためには、研修の実施が欠かせません。さまざまな手法がありますが、どう教育するかを決める際も、Z世代の価値観に寄り添うことが大切です。
では、具体的にどのような研修手法が有効なのでしょうか。効果的な3つの方法をご紹介します。
パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイスを活用し、業務の知識やスキルを学ぶeラーニング。いつでもどこでも学ぶことができる便利な研修手法で、テレワークが進む今、多くの企業から注目を浴びている研修手法です。
幼い頃からパソコンやスマートフォンに触れてきたZ世代は、デジタルの活用が便利で効率が良いことを知っています。また、デジタルデバイスの使用することにも慣れているので、抵抗なく活用し、学んでもらえるでしょう。
eラーニングを導入すれば、入社前から新人研修を行うことも可能になります。内定者は事前に業務の知識を身につけることができ、入社後の教育がスムーズに。失敗への恐怖心が強いZ世代の不安解消にもつながるでしょう。
また、教育担当者と新入社員が入社前に会うことは少ないですが、eラーニングを利用することで、コミュニケーションをとることができます。新型コロナウィルスの影響で懇親会が開けない場合でも、eラーニングを通して内定者との接点を保つことができるのです。
さらに、eラーニングは学習進捗を把握しやすい手法。誰がどのくらいのペースで学んでいるかを確認することで、個人に合わせた教育ができるようになります。個性を尊重して欲しいと望む、Z世代のニーズに沿った研修手法であると言えます。
業務の手順やノウハウをわかりやすく伝えることができる、動画マニュアル。接客時の表情や仕草などのような、文章では伝わりにくいことまで細かく解説することのできる便利なツールです。
最近のSNSは動画を共有するタイプのものも多いため、Z世代にとって親しみやすい学び方です。スムーズに知識が身につき、理解が深まれば、Z世代が抱く失敗への恐れを取り除くことへとつながるでしょう。
また、実際に教育担当者が動画に映ることで、顔の表情や雰囲気も伝わります。対面時ほどではないものの、無機質な文章よりも人間らしさがあり、親近感を抱いてもらいやすいでしょう。
特に内定者は、自分がこれから勤める会社の様子や、働く人たちの人柄がわからず不安を抱えてしまうもの。動画を活用し、雰囲気を少しでも掴むことができれば、恐怖心が薄れるはずです。入社後、人間関係が築きやすくなり、結果的には心理的安全性の確保にもつながるのでぜひ活用してみましょう。
実際に業務を行いながら指導する、「On-the-job Training」通称OJT。接客業や飲食業などでは欠かせない研修手法のひとつで、細かい部分まで業務を習得できます。
OJTは、基本的に1対1で行うもの。個性や進捗に合わせた教育ができる、Z世代に有効な指導方法です。その場ですぐに間違いを指摘したり、相談を受けたりすることも可能なので、業務に対する不安の解消にもつながります。
また、OJTを行うことで自然とコミュニケーションが増えるため、人間関係を結びやすいメリットも。Z世代に関する調査にあった、テレワークで直接的なコミュニケーションが不足する問題の解消にもつながるのです。
効率よく教育を行うためには、eラーニングなどのようなデジタルの活用が欠かせません。しかし、Z世代が安心して働けるようにするには、対面式の研修も必須です。よって、オンラインと非オンライン、両方の教育手法を組み合わせるのが最も効果的と言えるでしょう。
1990年代後半〜2012年頃に生まれた人々はZ世代、それ以降に生まれた世代は「α世代」と呼ばれています。
α世代は、2022年時点で小学生以下ですが、あと10年もすれば成人し、企業に入社してきます。将来、彼らを教育する可能性もあるので、α世代の特徴についても把握しておきましょう。
Z世代はデジタルネイティブ、ソーシャルネイティブであると解説してきましたが、α世代はさらにテクノロジーが進んだ環境で育っています。今や、2〜3歳くらいの子どもにスマートフォンで動画を観せる、小学校の授業でeラーニングを取り入れるなど、十数年前までには考えられなかったようなことが当たり前のように行われているのです。
そのような環境下で育ったα世代が成人する頃には、さらにデジタル技術が発展し、新しい職業も増える可能性があります。価値観も物の考え方も、X世代やY世代とはかけ離れたものになるでしょう。社員が求める職場環境、効果的な教育手法も、今のものでは通用しない可能性が高いです。
そのため、今のうちに新しい世代の感覚に合わせ、研修や教育指導の方針・方法をシフトしていく必要があります。Z世代はα世代と最も近く、感覚も似ているので、Z世代に向けた教育手法を取り入れれば応用が利きます。
α世代が入社してから、研修のやり方を大きく変更するのは大変です。手遅れになる恐れもあるので、今から将来に向けて備えておきましょう。
育った環境によって、人々の考え方や価値観は変わるもの。さまざまな世代が所属する企業では互いの価値観の違いに直面し、悩まされることも多いでしょう。
しかし、相手の世代の特徴が少しでもわかれば、最適な指導方法が見つかりやすくなります。効果的に教育できるようになりますし、相手からの信頼も得られるはず。チームワーク力が高まり、生産性がアップ、結果的には業績の向上へとつながるなど、多くのメリットが期待できます。
完全に理解するのは難しいですが、ぜひ少しずつでも良いのでZ世代の傾向を知り、教育に役立ててみてください。