健全な企業経営に欠かせないコンプライアンス研修。SNSの発達やハラスメント意識の高まりを受け、ますますコンプライアンスの重要性は増しています。
そこで本記事では、コンプライアンス研修の目的を明確にしたうえで、動画を活用した研修のメリットと事例を解説します。
コンプライアンス研修の目的
コンプライアンス研修の目的はリスクを回避し、組織の信頼性を守ることです。
東京商工リサーチの調べによると、2018年に法令違反や税金滞納、粉飾決算などのコンプライアンス違反が原因で倒産した企業は194社に上ります。
また、倒産までいかなくとも、従業員による不適切な行為や経営陣の問題発言、セクハラやパワハラが明るみになったことによって消費者からの信頼を失い、業績を落とした企業も多くあります。さらに昨今では、SNSの発展により誰でも簡単に情報発信できるようになったため、違法行為や不謹慎な言動を発信していわゆる「炎上」してしまうケースも後を絶ちません。
コンプライアンス違反は社会的信用を損ない、企業イメージに大打撃を与える要因となるのです。ですから今やコンプライアンス研修は企業にとって必須ともいえます。では研修を行う際にはどのようなことが重要となるのでしょうか。これから見ていきましょう。
法令だけでなく、モラルを遵守する
コンプライアンスは法令遵守とも呼ばれますが、守るべきは法律だけではありません。ハラスメントや差別、ルール的には問題なくとも明らかに健全性を欠いた行為など、昨今ではコンプライアンス研修で扱うべき内容が広範囲に渡ります。
ですから法令知識だけでなく、常識的な倫理観を養う研修が求められるのです。コンプライアンス研修は「法律だけでなくモラルを守る」という意識を高めるものでなくてはなりません。
企業としてルールを作る
コンプライアンス研修が目指すべきゴールは、従業員が自ら危機管理を行い、正しい姿勢で仕事に臨む状態を作り出すことです。そのためには行動指針となる社内ルールが必要となります。ルール策定において重要なポイントは、業界の慣習ではなく世間一般の倫理観に沿っていることです。
コンプライアンス研修に動画を活用する3つのメリット
従来のコンプライアンス研修は社内外の会議室において講義形式で行う方法や、資料を配布して訴求する方法が一般的でした。しかし近年では。研修に動画を用いる企業も増えています。ここからはコンプライアンス研修に動画を用いるメリットを解説します。
一箇所に集まらなくてもよい
事業所がいくつもあるような組織が研修を実施するためには、ひとつの場所に集まるか、テレビ会議システムを利用したり、支店ごとに講師を派遣して行う必要がありました。このような手法ではどうしても参加できない社員がいたり、理解度にばらつきが出てしまう課題が生じやすくなります。
その点、動画を活用したコンプライアンス研修では、社員全員を一箇所に集めることなく均質の研修を提供することが可能です。また、研修場所を確保する必要もありません。
コスト削減になる
対面やテレビ会議によるコンプライアンス研修は、実施するだけでコストがかかります。実施場所や実施回数が多ければ多いほどコストは膨らむため、経営を圧迫することになりかねません。
動画を活用することで会議室のレンタル費用、移動費、宿泊費、講師への依頼料といった研修実施に関わる経費を削減できます。講師に依頼する場合も、動画研修なら事業所ごとに複数回呼ぶ必要はありません。当然動画作成の費用はかかりますが、一度作ってしまえば必要に応じてアップデートすることで何度も活用できるため、コストを最小限に抑えることができます。
研修効果が高まる
動画研修では、ドラマ形式の事例やアニメーションによる訴求が可能です。より直感的な理解を促し、研修の生産性を高められます。また、チェックシートなどを活用して個々の理解度を計ることもできます。
コンプライアンス研修動画の事例紹介
ここからは、コンプライアンス研修で動画を用いる場合の主な事例を紹介します。
パワハラ・セクハラの事例動画
セクハラ被害にあった女性たちが次々に声をあげた「#MeToo(私も)」ムーブメントに見られるように、ハラスメントの問題は社会における悪しき風潮として取り上げられることが増えています。
企業はハラスメントの起こらない風土を作らなければなりません。セクハラやパワハラの事例紹介に動画を用いることで、相手の置かれた状況に感情移入しやすくなり、問題意識をより強く持つことが期待できます。
個人情報に関する事例動画
個人情報の扱いもコンプライアンス研修で扱うトピックのひとつです。個人情報の取り扱いにおいては、悪意がなくとも思い込みやちょっとしたミスが大きなトラブルを招きかねないため、動画による事例紹介が効果的といえます。
法令遵守に関する事例動画
業績を重視するあまり法令を守らず、最終的に社会的制裁を受けた企業は少なくありません。そのような事例もドラマやアニメーションで伝えると、物語として強く印象に残るため、法令遵守の意識を高める効果が期待できます。
まとめ
コンプライアンスは企業の信頼性とイメージを守ることにつながります。従業員の1人が社会的に間違ったことをしてしまえば、会社全体の信用に影響を及ぼし、最悪の場合倒産することもあり得るのです。
研修場所の確保やコスト面が課題になるコンプライアンス研修ですが、動画を活用することで従業員を一箇所に集める必要はなくなり、コスト削減や生産性向上などのメリットをもたらします。また、さまざまな事例を動画で伝えることで、相手の立場にたって考える習慣や良識的な倫理観も育ちます。この機会に動画でのコンプライアンス研修を検討してみてはいかがでしょうか。
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