日報はアルバイトや従業員、社員が「情報共有」するうえで重要なツールのひとつです。
実際に日報に記録を残すという作業は、従業員ひとりひとりが「業務を振り返る」きっかけとなり、他の従業員や社員にとっても「気づきの機会」が与えられ、社員育成にも良い効果が生まれます。
また日報で得られた「気づき」をヒントにすれば、質の良いサービスを生み出し、顧客満足度を高めるきっかけになります。本記事では、アルバイトや従業員の「日報の活用方法」を紹介するします。
日報(にっぽう)とは、1日おきに行う報告のことで社員やアルバイト、従業員などが持ち回りで日報を作成します。
アルバイトと従業員に日報を出してもらう目的は、業務の振り返りです。日報に記録を残すことは「今日一日、職場でどのようなことがあったのか」見つめなおす機会を与えてくれます。
日報に記録する内容
業務内容 | 1日に行ったことを簡潔に、分かりやすくまとめます。 |
所感 | 業務で気がついたこと、共有したい情報をまとめます。また、問題点があれば改善点や今後の課題も書いておきます。 |
実際、日報に残すという作業がなければ、自らの行動を「客観的に振り返る」タイミングはそうそうありません。しかし日報を作成する習慣があれば、自らの行動の結果、何が起こったのか客観的に理解できます。
また日報を通じ、個人の経験が他のスタッフや上司にもシェアされることで、問題をともに解決しようとする「チームワーク」が芽生えます。
日報の役割を最大限生かすためには、今日起こったことから得た気づきや反省点、改善すべき点を記録し、アルバイトと上司、社員全員が目を通すようにしましょう。
日報の内容は上司がコメントを記し、問題点については「どのような解決策があるのか」日報のなかででアドバイスを行い、フォローすることがスタッフ全体のスキルアップにつながります。
アルバイトや従業員が日報を書くことで得られるメリットは2つあります。1つはアルバイトと従業員の仕事に対する責任感やモチベーションが向上することです。
また上司や雇用する側にもメリットがあり、日報を見ることで社員がどのような問題に直面し悩みを抱えているのか分かります。また目に見えない、スタッフひとりひとりの気づきや反省点、新たなアイデアの日報を介して、上司や経営者の側に伝わります。
日報を作成すれば、アルバイトは反省点から新たな目標を設定し、問題点については克服できるようアイデアを練ったり、スキルを磨くなど「考え行動する」自主性が身に付きます。
日報の内容は長すぎても、短すぎてもいけません。要点を絞り、誰の目にも見やすく「何が起こったのか」分かりやすくまとめるのが、良い日報をつくる上で重要なポイントです。
アルバイトは日報を作成しやすいよう、あらかじめ書く項目やフォーマットを決めておくと「書く」ことへの抵抗はなくなるでしょう。書く側の意欲を削がないために、日報のフォーマットは分かりやすくまとめておきましょう。
事務所にノートを置いておくだけでは、誰も日報を書くことはないでしょう。アルバイトが自主的に日報を作成し提出するには、モチベーションが保てるようサポートをすることです。
例えば、上司や他のスタッフが毎日かかさず日報をチェックし、アルバイトの書いた日報にコメントを書き記すだけで、コミュニケーションが生まれます。
またアルバイトの視点で気がついたことが、職場が抱える問題を可視化し、問題解決の糸口にもつながります。
日報で得た情報や記録は、現場や組織内の問題点を整理し、スタッフの適正や顧客の状況を把握するうえで「貴重な財産」になります。毎日日報を作成し、風通しが良く働きやすい職場環境をつくりましょう。
ここで「アルバイトに日報提出を継続させる」3つのコツをまとめてみました。
アルバイトに日報提出を継続させるコツ
1. 上司がチェックし、内容をフォローする |
2. スタッフ間で情報を共有し、問題点があれば素早く解決する |
3. 顧客の動向、現場の状況把握にも日誌を活用する |
1〜3の内容について、順に解説します。
アルバイトの日報提出を継続させるには、コミュニケーションを意識することです。せっかく日報を作成しても、誰もみていないようでは「日報を出す」モチベーションは失われてしまいます。
アルバイトに限らず、どのスタッフも日報に目を通し、フォローをしてくれる上司や管理者がいることに大きな安心感が生まれます。スタッフと上司・管理する側の信頼関係を築く上でも、日報を作成する意義は大きいです。
日報のなかに気づきがあれば、朝礼などで情報をシェアしましょう。改善すべき問題があれば、社員全員で解決できるようアイデアを出し合います。また日報に書かれた良い意見については、リーダーがスタッフを褒めるようにします。
日報を介して情報を共有すれば、アルバイトにも問題解決や目標を達成する意識が芽生え、ひとりひとりが責任をもって、職務にあたるよう意識が変わります。
日報を見れば、スタッフと顧客にどのようなやり取りがあったのか、現場の状況把握にも活用できます。
良い気づきのあったスタッフについては、リーダーや上司が日誌のコメントで褒めるようにします。褒められたスタッフを他のスタッフが見習えば、「良い現場にしよう」という意識がスタッフの間で芽生え、自主的に行動できる優秀なスタッフが育ちます。
日報をノートで管理するのは「手書き」という手間もあり、継続して記録するモチベーションは保たれません。また紙で管理する日報は、持ち帰りやすいなど紛失のリスクもあります。
一方、日報をオンラインで管理すれば、スマホやパソコンからも手軽に入力でき、アルバイトやスタッフのモチベーションを保ったまま、継続し作成できます。
またクラウド上でデータを管理し、暗号化通信でのやり取り、PW/IDの発行、アクセス制限を特定の場所に限定するなど、セキュリティを強化すれば情報流出のリスクも少なく、いつでも安全に情報管理ができます。
オンラインで日報を管理すれば、スタッフの情報がいち早くリーダーや上司に伝わり、問題解決までの手順が簡略化されます。
このほかクラウド上で管理をすれば、各支店の様子が本社でも把握しやすく、店舗運営を効率化するのに役立ちます。
幸いなことに、企業の日報やノウハウの共有に特化したビジネスツールが出ており、ツールを導入した現場では、専用アプリを使って日報管理ができます。
日報を紙で管理している場合には、情報を100 %活用するためにもオンラインでの日報管理に切り替えましょう。
最後にアルバイトの日報を業務に生かすコツをまとめておきます。
【まとめ】アルバイトの日報を事業に生かすコツ
アルバイトが作成した日報は、上司がチェックしコメントを記入する |
スタッフ間で日報での情報を共有し、問題点は素早く改善する |
日報の担当者は業務で気がついたこと、共有したい情報を記入する |
顧客の動向、現場の状況把握にも日誌を活用する |
紙ではなくオンラインで日報を作成し、クラウド管理をする |
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