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顧客満足度(CS)を数値化する指標とは?調査で使われる主な指標や、向上させる取り組みを解説

作成者: 『shouin+ブログ』マーケティング担当|Jul 13, 2023 7:09:24 AM

業界・業種問わず多くの企業が注目する、顧客満足度。日々、「どうすれば顧客満足度が上がるのか。」と頭を悩ませている経営者、管理職者が少なくありません。

そこで重要になるのが、顧客満足度の数値化です。具体的な数値として表し、その指標をもとに分析することで、改善策の成功率が高まります。

本記事では、顧客満足度の数値化について解説しています。調査に用いられる代表的な指標や、調査方法、顧客満足度を上げる取り組みまで幅広くご紹介しますので、ぜひ経営戦略やサービス品質の改善にお役立てください。

 

そもそも「顧客満足度」とは

調査方法や指標の種類について知る前に、改めて「顧客満足度」という言葉の意味を確認しておきましょう。英語で「customer satisfaction」、略して「CS」と表記される顧客満足度。辞書には以下のように記載されています。

自社の製品やサービスに対し顧客がどれだけ満足しているかを数値化した指標。

引用:「デジタル大辞泉」小学館

自社の商品・サービスに対し、顧客が満足していることを「顧客満足度が高い」と言います。反対に、不満を抱えている場合は「顧客満足度が低い」と表現します。

顧客満足度が高いと、商品やサービスを購入・利用する顧客数、および頻度が上がります。その結果、業績・利益の向上につながるため、多くの企業が顧客満足度の向上に注力しているのです。

 

■参考記事はこちら

顧客満足度(CS)とは?調査方法や向上させるポイントをわかりやすく解説!

 

 

「顧客ロイヤルティ」との違い

顧客ロイヤルティは「忠実」「忠誠」などを意味する英語の「loyalty」が由来。企業もしくは商品・サービスに対する顧客の忠誠心、愛着を意味する言葉です。

「この企業のサービスを長く利用したい」「〇〇を買うときは、必ず企業のものを買う」というような顧客は、顧客ロイヤルティが高いと言えます。反対に「必ずしも同じ企業のものを買うとは限らない」という顧客は、顧客ロイヤルティが低いと判断します。

顧客満足度が上がると顧客ロイヤルティも上がると思われがちですが、これら2つはイコールではありません。

例えば、「メンテナンスに手間がかかる」など商品に不満があるにも関わらず、同じ企業から長年購入し続ける顧客がいます。これは、顧客満足度は高くないが顧客ロイヤルティは高い、という状態です。

反対に、非常に商品に満足しているが、他社でもっと安いものが発売されたら乗り換える、という顧客もいます。この場合は、顧客満足度は高いが顧客ロイヤルティが低い状態です。

「継続的に利用したい」「人に薦めたい」と思うかどうかが、顧客満足度との違いです。とはいえ、どちらも業績・利益向上につながることに変わりないため、多くの企業が双方の改善に力を注いでいます。

 

 

顧客満足度を指標で測るべき理由

顧客満足度を指標で測ると、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。主な4つの目的について解説していきます。

計画的な経営戦略の考案

顧客満足度は、企業の利益につながるもの。そのため、経営戦略を立てるときは「いかに顧客満足度を高めるか」を重視します。

しかし、データが曖昧なままだと現状を正確に把握することができません。現在、何が顧客に支持されているのか、なぜ顧客を獲得できていないのか、といった要因を探ることも難しくなります。

よって、顧客満足度の数値化が重要なのです。企業の現状と課題が明確になることで、目指すべき
方向が定まります。顧客の意見に寄り添った、成功率の高い経営戦略を立てられるようになるのです。

 

商品・サービスの品質改善

企業の業績は、商品・サービスの質の高さに左右されます。顧客が満足するものを提供できなければ、売上げは上がらず、利益を得られません。

そこで必要になるのが、顧客満足度という指標。どのような物が顧客に好まれるのか、何を求められているのかなど、ニーズを的確に把握するためのモノサシになります。そして、”売れる”商品・サービスの提供が可能になります。

反対に、顧客満足度が不明確だと、ニーズを満たすものが何なのかわかりません。その状態で改善に取り組んでも的外れになる可能性があるので、明確な数値として定量化することが重要なのです。

定量化による社内の意識統一

顧客に満足してもらえているかどうかの匙加減は、人それぞれ。個人の主観で顧客満足度を測ると認識のズレが生じます。

全社員の意識を統一させるためには、やはり「数値化」が欠かせません。揺るがない数字として表すことで、公平な判断が可能になります。企業全体が同じ目線に立ち、顧客満足に向けて取り組めるのです。

また、明確な数値で表した顧客満足度は、意見を述べる際の根拠にもなります。

例えば、経営戦略を社内に通達する際、根拠がなければ社員は納得できません。反対に、「現在の顧客満足度が〇〇だから、△△を実施して顧客満足度□□を目指す」と理由がはっきりとしていれば、社員は納得して行動しやすくなります。

顧客満足度の数値化は、企業のチームワークを強化するためにも重要と言えます。



顧客視点で考える成長企業へ

今の時代、ただ「商品を売るだけ」「サービスを提供するだけ」では不十分。価格競争も激しく、安いからといって何でも売れるわけではありません。いかに顧客のニーズに寄り添えるかが重要になります。

中小企業診断士である金綱潤氏は、著書の『顧客満足度が面白いほど向上する本』にて以下のように述べています。

多くの不振企業では「いかに品質のよい商品・サービスをつくり上げられるか」に多くのエネルギーを注いでいます。一方、成長企業では「お客様の要望、不満」について丹念にデータを収集・分析したうえで、その結果を自社の商品やサービスの改善・革新に繁栄させることに注力しています。


引用:「金綱潤(2014)『[ポイント図解]顧客満足度が面白いほど向上する本』株式会社KADOKAWA」

企業がこれから先、生き残っていくためには顧客目線に立つことが大切です。そのために、まずは顧客満足度を正確に把握する必要があります。

顧客満足度を指標として活用する力があれば、環境の変化に負けない、強い企業へと成長できます。価格競争に揉まれることもなく、市場で有利に立つことができるでしょう。

 

 

顧客満足度を測定するための主な指標

顧客満足度を数値化する方法は数多く存在します。その中から、自社に適切な方法を選ぶことが大切です。今回は、代表的な6つの指標をご紹介します。計算方法と併せて、それぞれの特徴について見ていきましょう。


CSAT(顧客満足度)


「CSAT」は「Customer Satisfaction Score」の略語。日本語では「顧客満足度」と訳されます。

一般的な顧客満足度は概念を指しますが、CSATは具体的な数値で表すのが特徴。明確な決まりはありませんが、主にパーセンテージでスコアを表します。

比較的シンプルな方法で、導入しやすいのがメリット。ですが、5段階評価のうち、顧客の回答が「評価3」に偏りやすいというデメリットがあります。「なんとなく普通」「よくわからないから、とりあえず中間の評価にしよう」などと回答が曖昧になりやすいのです。

そのため、回答者が本音でハッキリと応えられるよう、質問項目を工夫する必要があります。


リテンションレート(顧客維持率)


「リテンションレート」とは「顧客維持率」のこと。「Customer Retention Rate」や「CRR」とも呼ばれています。

「ある一定期間内で、自社の商品・サービスを再利用した顧客の割合」を指す言葉です。継続して利用している顧客、顧客の維持率を表します。

他の企業ではなく自社を選ぶ顧客は、自社に対する満足度が高いと考えられます。よって、リテンションレートが高い=顧客満足度が高いと判断できるのです。

リピート客・リピート率向上を目的とする際に有効な方法で、商品・サービスに対する一時的な評価を調査する方法よりも、業績に直結させやすいです。ただし「なぜ継続して利用するのか」といった理由まではわからないので、別角度からも調査する必要があります。


NPS®(正味推奨者比率)


2003年に「ベイン・アンド・カンパニー」が考案した「NPS®」。「Net Promoter Score」の頭文字をとった言葉で、自社商品・サービスを他者に推奨したいと思う顧客の割合を指します。


引用元:「NPS®とは」ベイン・アンド・カンパニー

同社が研究を行ったところ、顧客の再購入・推奨行動との相関が最も高いのは、「他者に薦めたいか」という質問であることを突き止めました。再購入・推奨行動は、企業利益に直結する顧客行動です。リピート率が高まれば業績は上がり、顧客が口コミで広めれば新規顧客を獲得できます。

このことから「NPS®」は、利益向上を目的とする顧客調査に有効な方法として知られています。


CES(顧客努力指標)


「CES」は「Customer Effort Score」の略語。「商品やサービスを利用・購入するのに、どれほどの労力を費やしたか」を意味します。

CESでの調査では、評価の点数が高いほど顧客満足度が低い、と判断します。購入までにかかった手間と時間が多ければ多いほど、顧客の不満は大きくなるからです。反対に評価点数の低さは、顧客に与えるストレスが小さいことを意味します。

このように、CESは顧客の不満を調査するのに適した方法。課題点の発見、および商品・サービスの改善、提供方法の改善などに役立てられるでしょう。


CSI(顧客満足度指数)

「CSI」は「Cusomer Satisfaction Index」の頭文字をとった言葉。世界の約30ヵ国で活用されている顧客満足度の指標で、国によって調査方法が異なります。

名称も異なり、例えばアメリカのCSIは「ASCI」、ヨーロッパの国を中心として調査している「EPSI」などがあります。日本で取り入れられているのは、下記の「JCSI」です。


JCSI(日本版顧客満足度指数)

CSIの日本版「JCSI」は、「公益財団法人 日本生産性本部」が中心となり、年に約3回のペースで調査が行われています。

引用:「JCSI(日本版顧客満足度指数)について」公益財団法人 日本生産性本部 サービス産業生産性協議会

JCSIでは、以下の6つの指標をもとに調査します。
  • 顧客期待
  • 知覚品質
  • 知覚価値
  • 顧客満足
  • 推奨以降
  • ロイヤルティ

これらの指標をもとにアンケートを行います。そして、指標ごとに点数を導き出し、上記図のように原因と結果の因果関係を調べます。

JCSIは「公益財団法人 日本生産性本部」が調査結果を公表していることから、業界の平均を知りたいときや、競合他社と比較したい場合に有効です。

 

顧客満足度の指標を調査する方法

顧客満足度の計測には、データ収集が欠かせません。さまざまな方法がありますが、ここでは主な4つの手段について解説します。

方法1:アンケート調査

顧客満足度調査の多くは、アンケートで行われます。メールやウェブサイトを使ってアンケートを送信したり、対面で用紙を渡して記入してもらったりと、さまざまな手段があります。

回答方式も企業が自由に決めることができますが、顧客が自由にコメントできる自由記述方式と、5段階、10段階で評価するような選択方式の2種類が一般的。自由度が高い調査方法なので、目的を定め、知りたい情報を絞ることが大切です。

また、できるだけ多くの顧客に正直に答えてもらえるよう、工夫する必要があります。データが多いほど、顧客満足度指標の精度が上がります。

 

方法2:対面・接客での調査

顧客満足度調査には、対面で聞き出す方法もあります。インタビュー形式で行ったり、接客中に聞き出したりし、従業員が回答をまとめて記録する方法です。直接ではないですが、電話で調査することもあります。

対面での調査は、顧客1人1人に合わせて質問項目を変えられるのがメリット。疑問が浮かんだ際、その場でさらに質問し、深掘りすることも可能です。

ですが裏を返せば、質問する従業員によって内容が変わりやすいというデメリットも。調査したい項目を聞き逃してしまう恐れがあります。また、一斉にアンケートを送信するよりも時間がかかるため、実施する際は入念に準備することが大切です。

 

方法3:外部委託

顧客満足度を調査する際は、外部企業に委託するのもひとつの手です。外部委託での調査にもさまざまな手段があり、例えば以下のようなサービスが行われています。

  • 覆面調査
  • インタビュー
  • インターネットを使ったリサーチ
  • 独自のサービスを提供+顧客満足度分析

なかには、調査に加えて分析まで請け負う企業もあります。代わりに作業してくれる分、従業員の負担軽減になるのは大きなメリットです。

ただし、コストがかかります。求めていた情報が得られなければ、費用が無駄になるため慎重に選ぶことが大切です。

 

方法4:WEB行動データからの収集

SNSやネット通販のサイト、ホームページでの顧客行動から顧客満足度を調査・分析する方法もあります。

購入履歴や顧客情報に加え、「どのようなステップで購入に至ったのか」「どのような顧客が購入せず離脱するのか」など詳細なデータを得ることができます。幅広いデータを取得でき、多角度から顧客満足度をリサーチできるのがメリットです。

また、SNSなどの口コミから顧客満足度を探ることも可能。対面では言いにくい意見など、顧客の本音を探りたい場合に有効です。

ただし、データ量が多くなりやすく、分析に時間がかかります。加えて、データを管理するためのシステム、それを管理する従業員のスキルも必要になるなど、環境が整っていないと実施しにくいでしょう。

 

 

顧客満足度を調査する際の注意点

顧客満足度の調査を疎かにしてしまうと、正しい情報を得ることができません。調査に割いた時間も労力も無駄になるため、慎重に行いたいところ。

そこでここからは、顧客満足度を調査する際に注意すべきポイントについて解説していきます。

注意点1:目的を定めて手段を選ぶ

顧客満足度を調査するうえで、最も重要なのは「目的を定める」こと。漠然としたままだと、不適切な手段で調査してしまう可能性があるからです。求めていた情報を得られず、改善に活かすこともできず、すべてが無駄に……といった事態になりかねません。

商品・サービスの改善なのか、経営方針を定めるためなのか。はたまた施策の効果を知りたいのか。目的を明確に決め、効率よく調査しましょう。

 

注意点2:顧客のホンネを引き出す問いかけ

顧客が本音でアンケートに応えてくれることは、そう多くありません。「すごく良い」「すごく悪い」という意見は言っても、「少し不満」といった中正な意見は言わない場合がほとんど。何も言わず、自社から離れてしまうことが多いです。

また、お客さま自身、自分の本音に気づいていない可能性も。不満があっても、気づかずに「よくわからない」と答えてしまう人が少なくありません。

よって、本音を引き出すための工夫が必要です。書籍『[ポイント図解]顧客満足度が面白いほど向上する本』にて、以下の3つのコツが紹介されています。


・1つの質問では1つのことだけ聞く
・回答の選択肢が具体的
・事前に社員に回答してもらい指摘してもらう

引用:「金綱潤(2014)『[ポイント図解]顧客満足度が面白いほど向上する本』株式会社KADOKAWA」

アンケートの質問は、簡潔にわかりやすく設定するのがポイント。「この商品を1回以上購入したことがありますか?」とストレートに聞くことで、お客さまは回答しやすくなります。

また、選択式のアンケートを行う場合、用意する回答は具体的に。例えば「また買いたいと思う」という選択肢より、「普段利用している商品を使い続けるが、機会があれば、弊社の商品に買い替えるかもしれない」という選択肢の方が、イメージが湧きやすくなります。より本音を引き出しやすくなるのです。

質問項目が完成したら、試験的に社員に回答してもらうことをおすすめします。わかりやすいか、本音で答えやすいかなど事前にチェックしてもらい、課題点を改善しておきましょう。

 

注意点3:5W2Hで質問する

顧客の声を聞こうとすると、どうしても質問量が多くなりがち。そのため「何を聞きたいのか」「どのような情報を得たいのか」を明確にし、的を絞ることが大切です。

5W2Hで質問を組み立てると、効率的なアンケートを作成できます。

「金綱潤(2014)『[ポイント図解]顧客満足度が面白いほど向上する本』株式会社KADOKAWA」を参考に弊社で作成

対面で調査する際も、5W2Hをベースに質問項目を決めておくと、聞きそびれの防止になります。お客さまと従業員、双方の時間を無駄にしないためにも、効率の良い調査を目指しましょう。

 

 

顧客満足度を向上させる取り組み

顧客満足度の調査は、数字を知ることがゴールではありません。指標をもとに分析し、改善に活かしてこそ行う意味があります。

では、具体的に何をすれば顧客満足度は上がるのでしょうか。代表的な5つの方法について解説していきます。

接客品質の向上

お客さまと接する機会のある仕事、接客業は、接客の質が顧客満足度に大きく影響するもの。商品・サービスが良くても接客が良くなければ、顧客が離れてしまう恐れがあります。

よって、顧客満足度を向上させるためには、接客の見直しが必要です。

改善に取り組む際は、顧客目線でのクオリティアップを目指すことが大切。企業基準で”質が高い”と認めても、顧客にとって不快・不要なら満足してもらえないからです。顧客満足度の指標をもとにニーズを掴み、本当に求められている接客を目指しましょう。

 

従業員の教育

顧客満足度を左右する接客は、従業員が行います。そのため、質の高い接客を実現するには従業員の教育も必要です。

教育を行う際は「どのような行動が、顧客満足度の数値にどう影響するのか」を理解してもらうのがポイント。具体的な数値をもとに説明することで、教育に説得力が出ます。

また、自社の顧客満足度の現状を伝えることも、従業員の行動改善を促します。「今、顧客を掴みきれていないのは何故なのか」「どのように接客していくべきなのか」と、原因・対策を考えるきっかけになるからです。

特に、入社して数年経っている社員は、自身の接客に満足してしまいがち。経験で築いてきたスタイルを変えるのは簡単ではありません。

そこで、顧客満足度を根拠とする現状を伝えることにより、従業員に”気づき”を与えられます。さらなる成長促進に向けて、顧客満足度の指標をうまく活用していきましょう。

 

従業員満足度の向上

顧客満足度を上げるには、従業員満足度を上げることが大切。従業員が意欲的に働くようになることで、生産性が上がり、商品・サービスの質が向上するためです。

この理論は、ハーバード大学の教授であるジェームス・L・ヘスケット氏(以下ヘスケット氏)らが開発した「サービス・プロフィット・チェーン」というビジネスモデルに基づきます。

引用:Putting the service-profit chain to workを参考に弊社で図を作成

サービス・プロフィット・チェーンは、従業員満足と顧客満足、企業利益の関連性と循環を表したもの。ヘスケット氏は同モデルを開発するにあたり、従業員満足度は顧客満足度を向上させると証明しました。

また、従業員が離職すると、顧客満足度が75%から55%にまで下がった、という研究結果も出ています。

よって、顧客満足度を高めるためには、従業員が快適かつ意欲的に働けるよう環境を整えることが大切です。顧客満足度調査に加え、従業員満足度も調査しておくと良いでしょう。

 

商品・サービスの品質向上

質の高い接客を行っても、提供する商品やサービスの質が低ければ、顧客は満足できません。サービス・プロフィット・チェーンにもあるように、顧客満足度を高めるには、商品・サービスの質も重要です。

接客改善を行うときと同様、ここでも「顧客目線に立つこと」が大切。企業基準にならないよう、数値化した顧客満足度を参考にしながら見直しましょう。

 

顧客満足度の重要性を理解する

顧客満足度の重要性を、全社員がしっかりと理解しているケースは稀です。「重要視すべきことだ」とは言うものの、それが行動に反映されているとは限りません。

しかし、顧客満足度を上げるためには、企業全体での協力が必要不可欠。よって、従業員にも重要性を理解してもらうことが大切です。

社内に浸透させる方法としては、具体的に以下のような取り組みが挙げられます。

  1. 経営トップの理解と協力をとりつけること
  2. 活動成果の視覚化と活動の日常化・ルーティン化
  3. 社内横断的な組織体制づくり”

引用:「金綱潤(2014)『[ポイント図解]顧客満足度が面白いほど向上する本』株式会社KADOKAWA」

顧客満足度の重要性を全社員に理解してもらうためには、やはり経営トップの協力が必須。調査データや分析データをもとに、協力を仰ぎましょう。

また、社員に説得する際も顧客満足度のデータが有効です。視覚化することで、重要性をわかりやすく伝えることができます。

最後に、部署や役職に関係なく、全社員で取り組めるよう体制を整えることも大切。橋渡し役としてリーダーを選出するなど、組織の見直しを行いましょう。

 

 

まとめ

顧客のニーズは日々変化するもの。今まで評価されていた商品・サービスが、突然見向きもされなくなってしまった……なんてことも珍しくありません。

そのため、顧客満足度を定期的に測ることは非常に重要です。顧客の意見を正確に掴み取り、環境の変化に強い企業を目指しましょう。