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サービスやスキルを平準化し、顧客満足度を向上させる方法

平準化
2020.12.04
和田 薫帆

顧客満足度を向上させるには、サービスとスキルを平準化しておくことです。優れた社員やスタッフの行動や働き方をスキルとして体系化しておけば、効率よく従業員が育成できます。

サービスとスキルを平準化しておけば、現場での「サービスの質」が一定レベルに保てます。また良いサービスを提供すれば、顧客の満足度が高まり、業績の向上はもちろん従業員のモチベーションも向上します。

本記事ではサービスやスキルを平準化する方法と、顧客満足度を高める方法について解説します。

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サービス、スキルの平準化とは

サービスやスキルの「平準化」とは、サービスやスキルを含めた業務内容を体系化し、マニュアルを共有することです。サービスやスキルを平準化すれば、一部の社員だけが持っていた知識やノウハウを全員が共有し、スタッフ全員のスキルが底上げされます。

また全スタッフのスキルや顧客対応の質が高まれば、顧客に対し商品やサービスが安定して提供できます。

過度なマニュアル化は避け、現場の声に耳を傾けよう

スキルやノウハウを平準化すれば、事業規模を拡大し新たな従業員が加わったときにも、サービスの質は損なわれません。

ただし、行きすぎたマニュアル化では、スタッフの意欲を削ぎ、現場のモチベーションは低下します。また、スタッフの意欲が失われたままでは、サービスの質も低下し顧客満足度は向上しません。

サービスやスキルの平準化を成功させるには、つねに現場の声や要望に耳を傾け、マニュアルの仕組みを更新・改善する必要があります。

経営者や管理する側が、現場の意見を参考にマニュアルを更新すれば、スタッフや従業員の間に「自分たちの意見が職場を変えている」という意識が芽生え、能動的に考え行動する意欲がわきます。

このため、サービスのスキルや平準化は(マニュアルの)ブラッシュアップとセットで考えることが、業務の最適化や運用を円滑にする上で重要なポイントとなります。

サービスを平準化するメリット

サービスを平準化するメリットは、提供する商品やサービスの品質を一定の水準に確保し、生産効率を上げる点にあります。

どんなに良い商品を持っていても、店舗やスタッフによってスキルにばらつきがあるようでは良いサービスは提供できず、顧客を混乱させてしまいます。

しかし、サービスを平準化しておけば、顧客対応の質が一定のレベルに保たれるので、顧客の満足を損なうことなく、安定した状態でサービスが提供できます。

また、現場の品質やサービスが向上すれば、新たなスキルや情報も社内に蓄積されます。そして技術力やサービスの質が向上することで、顧客の満足度はますます高まり、企業価値が高まるという最大のメリットへとつながります。

顧客満足度はサービスの質から生まれる

経営学者のピーター・ドラッカーは『顧客は満足を買う。顧客満足のための手段(製品)を購入しているのではない』という有名な言葉を残しています。

参考書籍:創造する経営者(ピーター・F・ドラッカー:著 上田惇生:訳)ダイヤモンド社

私たちも顧客の立場になれば、この言葉の意味が深く理解できます。私たち消費者は、メーカーの企業努力や商品の知名度でモノやサービスを買うのではありません。購入するモノやサービスが「自分に何をしてくれるのか」を重視しているのです。

満足度の高いサービスを受けたとき、最も印象に残るのは「スタッフや従業員の優れた対応」です。高度成長期とは異なり、商品力だけで勝負をするのは難しい時代です。

しかし、スタッフや従業員の対応が優れていれば顧客の満足度を高め、現場と顧客との間に良好な関係が生まれます。

インターネットが発達したいま、AI・人工知能の発達によって、接客業など現場の仕事は減る一方です。しかし、私たち現場の人間だけができる、唯一のサービスがあります。

それは、お客さまが満足し、喜んでくださるような顧客対応です。どんなにオンラインショッピングのシェアが大きくなっても、直接人から受ける接客にはかないません。

実際に、オンラインショッピングで満足度の高い対応の多くは、チャットや通話、サービスのアターフォローなど「人を介したやり取り」で成り立っています。

自社業務を体系化したあとも、現場や顧客の状況を確認しながら、常に新しい情報を取り入れ顧客満足度の高いサービスを提供しましょう。

サービス、スキル平準化に役立つ3つのツール

サービスやスキルを平準化するうえで、役に立つ3つのツールを紹介します。

サービス、スキル平準化に役立つ3つのツール

1. 業務内容を体系化し、まとめた教育ツール
2. 理解度やレベル確認のチェックリスト
3. 現場の状況を管理者が確認するツール

1〜3の内容について詳しく解説します。

1. 業務内容を体系化し、まとめた教育ツール

本社が業務内容を体系化し、教材を作成しておけば、店舗のスタッフはいつでも業務の内容を理解する「研修」が受けられます。文章だけで無く、動画を使用すればサービスの内容がより深く理解できます。

2. 理解度やレベル確認のチェックリスト

1の教育ツールで学習をした後、スタッフはどのくらい内容が理解できたのか「チェックリスト」で確認しましょう。またベテランスタッフについても、サービスやスキルの質が一定の水準に保てるよう、チェックリストを使い業務の理解度を定期的に確認しましょう。

3. 現場の状況を管理者が確認するツール

各店舗の現場状況が、本部から確認できるようオンラインツールを活用しましょう。動画を使えば、電話やメールでは分からない細かな部分まで、現場の状況がチェックできます。

こうしたオンラインツールがあれば、本社から離れた支店のサービスや品質管理も、現場に出向く必要がなく、こまめに確認できるので安心です。

まとめ

最後にサービスやスキルを平準化し、顧客満足度を高めるコツをまとめておきます。

【まとめ】サービスやスキルを平準化し顧客満足度を高めるコツ

業務内容を体系化し社内で共有する
スキルやノウハウの理解度はチェックリストをつかって確認する
現場の状況が確認できるツールを導入する
顧客応対の質を一定レベルに保つ
サービスの質を高めて顧客と良好な関係を築く

顧客に満足してもらえるよう、社内のサービスやスキルを平準化し、提供するサービスや顧客対応の質は一定に保てるようにしましょう。

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著者
和田 薫帆
新卒で保育園栄養士として従事後、ピーシーフェーズ株式会社へ入社。 現在はインサイドセールスとして、顧客のナーチャリング施策やインバウンド架電、セミナー運営を中心に従事。

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