「業務をマニュアル化すると、どんなことができる?」「マニュアル化の方法が知りたい」
このようにお悩みではありませんか?
業務手順をマニュアル化して、社員教育を効率化したいと考える企業は少なくありません。また、早く仕事を覚えたい従業員にとっても、業務内容が体系的にまとめられたマニュアルは非常に役立つものです。
その一方で、いざ業務マニュアルを作成しようと思っても、業務マニュアルの活用方法やマニュアル化の具体的な方法がわからないと、有用なマニュアルは作れません。マニュアル制作の過程でうまく進まないこともあるでしょう。
そこで今回は、業務をマニュアル化する目的とメリット・デメリット、またマニュアル作成を効率的に行う方法と成功事例についてご紹介します。ぜひ、マニュアル作成の参考にご覧ください。
マニュアル化とは、日々の定型業務の流れやルール、取り組み方などを紙の冊子やデジタル媒体(電子版の書籍・動画・画像など)にまとめて、社員教育や業務改善などに活かすことです。蓄積された業務ノウハウとスキルのほか、企業理念や行動指針なども取り入れられます。
小林隆一氏の著書『仕事力がアップする! マニュアルのつくり方・生かし方』によると、マニュアルには、4つの種類があります。
従業員の業務スキルと実務経験に関係なく、誰が見ても理解できるようにわかりやすく作ることがマニュアルづくりの大前提です。文字だけでなく絵や図解、デジタル媒体の場合は動画などを取り入れ、視覚的に理解しやすくするとよいでしょう。
多くの企業では、社内でかかえる課題の改善策としてマニュアル化を進めています。抱える課題は業界や業種によってさまざまですが、マニュアルを作成する目的は大きく次の4つに分けられます。マニュアル化の基礎知識として押さえておきましょう。
マニュアル化の目的としては、まず業務の標準化があります。業務の標準化は、業務の進め方や考え方などを明確にし、誰が取り組んでも同じ品質の作業ができるようにすることです。
マニュアル化によって業務を標準化すると、従業員によって品質にばらつきが起きがちな業務でも限りなく均一にできるようになります。マニュアルによって規則や手順といった共通の情報が共有され、従業員はそれに忠実に従うだけですむからです。
その結果、それまで限られた人材だけが担当していた難しい業務でも、他の人が対応しやすくなります。こうして業務負担の偏りがなくなれば、業務品質の差がおきにくくなるでしょう。
マニュアル化の2つ目の目的として、属人化の防止があります。従業員全員に業務手順が示されることで、専門的なスキルを持つ一人に業務が集中することがなくなるからです。
いってみればマニュアル化によって「この人でなければできない仕事」を減らすことができます。難しい業務でもマニュアルを確認しながら取り組めるため、それまで敬遠しがちだったことも対応しやすくなります。
「担当者がいないので会計処理の方法がわからない」「Bさんの代わりにできる人がいない」といった職場でよくある属人化問題をなくすことは、業務をマニュアル化する大きな目的といえるでしょう。
人材育成を効率化することも、マニュアル化の目的です。新しく入った従業員に対して、仕事を教えることは早く慣れてもらうための大切な課程です。しかし、同じ業務に携わる上司や直属の先輩が業務を教えるときに、忙しくて手が回らないことも少なくありません。
その際に業務手順や仕事の取り組み方について示したマニュアルがあると、見ながら手を動かせるためひとりでも仕事を覚えやすくなります。実際、仕事を覚えるスピードは人それぞれですが、OJT研修などの人材教育の機会は限られています。
そのような状況でもマニュアルを見ながら自分のペースで学び、時間のあるときに繰り返し見ることで短期間でも業務を覚えることが可能です。復習しながら学習した業務スキルを定着させることもできるでしょう。
4つ目の目的として、従業員のスキル平準化があります。経験豊富な従業員のノウハウを取り入れながら業務スキルの差を減らし、均一にすることです。
マニュアルがあると、従業員が必要に応じて自分で仕事の方法を確認できます。業務を指導する上司や教育担当者がいないときでも、マニュアルを読むことで多くのことが解決できるでしょう。
また、教育担当者の教え方の違いによって生じやすい、業務スキルの差も防げます。マニュアルは全従業員共通の情報で、自習するだけで正しいスキルを得やすくなるからです。
その結果、従業員のスキル平準化が実現できます。従業員全体のスキルの底上げのためにもマニュアル化が重要になります。
人材育成やスキルの平準化など、自社の課題を解決するためにマニュアル化は有効です。ただしその一方で、全ての業務がマニュアル化に適しているわけではありません。マニュアル向けの業務もあれば、そうではない業務もあります。
マニュアル化に向いている業務と不向きな業務をまとめてみました。
マニュアル化に向いている業務には、主に以下のようなものがあります。
マニュアル向け業務の特徴は、想定外の状況になりにくく、イレギュラーな対応が求められることがあまりない仕事です。従業員が自分で業務判断する必要がないため、決められたとおりに業務を実施しやすくなります。
一方で「マニュアル化に不向きな業務」には、主に以下のようなものがあります。
マニュアルに不向きな業務は、いつも同じパターンで取り組む「定型化」が難しいという特徴があります。状況によっては、従業員の知識や経験から判断をすることが求められるため、決められた流れで進めにくくなります。
なおマニュアル向き・不向きの業務を含めて、マニュアルについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご一読ください。
■参考記事はこちら
マニュアルとは?活用されるマニュアルの特徴と作り方をわかりやすく解説!
それでは一つずつ見ていきましょう。
マニュアル化をすると、業務の効率化を実現できるメリットがあります。マニュアルによって業務の流れが可視化されることで業務をスムーズに行えるようになるうえ、業務手順の明確化によって混乱や誤解が減りミスの発生を減らすこともできるためです。
つまり従業員は明確な指示に従って仕事ができることで、途中で業務判断に迷ったり、その上司に指示を仰いだりする機会が減るでしょう。
一つわかりやすい例をあげてみましょう。ハンバーガー店の注文カウンター業務の場合、マニュアルがあるとハンバーガーのオーダーと支払い、受け渡しまでほぼ完全にフロー化できます。
稀にあるケースバイケースの対応方法についても記されていることで、いざというときに参考にできるため判断に困ってしまうことも減るでしょう。このようにマニュアル化しておくことで、仕事がしやすくなり、効率的に業務を進めることが可能です。
マニュアルがあると業務の効率化だけでなく、業務品質の向上と維持もたやすくなります。マニュアルで従業員に一貫性のある教育を受けてもらうことで、成果としての業務品質(作業成果)がついてくるからです。
ひとつ例を見てみましょう。
従業員の業務内容がレジ対応やカスタマーサービス、商品の棚卸しなど幅広い小売店では、レジ対応と棚卸しの2つの業務を天秤にかけることがあります。通常はバックヤードからの棚卸しよりも、迅速な顧客対応が必要なレジ対応を優先すべきでしょう。顧客を待たせてしまうと、クレームにつながったり買い物を辞めてしまったりすることにもなるからです。
これは当たり前のように思えることではありますが、実際はマニュアルがないと人によって判断が異なることもあります。それを回避するために業務の優先基準を決めて、レジ前に行列ができていても商品の棚卸しを優先することがないように、マニュアルに明記することが大切です。
そうすることで「店員はいるのにレジが遅い」「長い時間待たされた」といったクレームや、顧客満足度の低下につながる事態を避けられるでしょう。このような細かい判断もマニュアル化しておくことで、サービスの業務品質の維持と向上が期待できます。
マニュアル化3つ目のメリットは、従業員のスキル平準化です。
職場で行われる実務研修では、担当者の伝え方によって受ける側の覚え具合が変わります。たとえばOJT研修で実際に業務のしかたを見せて教える場合、「見ればわかる」というスタンスで簡単に説明したり、一度に多くの情報を詰め込んだりするとついていけない従業員が増えるでしょう。
このような状況でも、業務マニュアルによって従業員が一度で理解できなかった部分を確認できるのはもちろん、見返しながら覚えられるので間違った方法で身に着けてしまうことが避けられます。
その結果、従業員によってサービスや業務スキルの差がなくなり、全体のスキルの底上げが期待できます。
マニュアル化は人材育成の効率化にもつながります。仕事を教える際に業務についてわかりやすく解説したマニュアルを、教育資料として使えるため教えやすくなるからです。また、仕事を覚える側も、マニュアルを見ながら教えてもらうため、呑み込みが早くなるでしょう。
たとえば、人材を通年募集している飲食店では、採用した従業員の業務スタートの時期がそれぞれ異なることがほとんどで、個別に教える必要があります。毎回教える内容は同じでも、一人ずつ研修を行うためその分の時間と労力を費やさなければなりません。
その際に企業理念や店舗のコンセプト、また基礎的な業務フローをマニュアル化しておけば、スタッフが読むだけですむため、説明する負担が減ります。何も知らない人でも仕事の全体像をつかんでから業務に取り組めば、早く覚えやすくなるでしょう。このように人材育成の効率化が可能です。
マニュアルで従業員のスキルの平準化ができるため、一部の仕事が特定の人材に集中する業務の属人化を防止することにもつながります。
洗い出した業務の手順をマニュアル化し言語化やビジュアル化をしておくことで、ごく一部の人にしかできなかった業務が誰でも取り組みやすくなるからです。
一見複雑そうな業務でも、方法を検討してシンプルにフロー化が可能で、定型業務の一つになることもあります。
業務管理の観点でも、属人化の防止はプラスに働きます。従業員のタスク配分がしやすくなるため、「あの人にしかできない仕事だから」と敬遠していた仕事も割り振れるようになるでしょう。
前章ではマニュアル化のメリットについて触れてきましたが、一方で注意すべき点もあります。そこでここでは、業務をマニュアル化するデメリットについてご紹介します。
マニュアルがあると業務の質が上がり人材育成面でも効率化できますが、一方でマニュアルに頼り過ぎると、規則にとらわれてイレギュラーな対応ができなくなる従業員もいます。言わば「決められた仕事しかできない」状態になってしまう恐れがあるということです。
実際に店舗を運営していると、マニュアルがあってもマニュアル通りにいかないことも少なくないでしょう。しかしそのような時、マニュアルにないからといって対応が滞っていては話になりません。
では、どうすればよいのでしょうか。マニュアル化のデメリットが無くなる方法を、一つマッサージ店の接客を例に出してご紹介しましょう。
ここに、マッサージ施術者向けの2つの業務マニュアルがあります。
1の場合、従業員に予想される行動は、マニュアルに決められた流れに忠実に仕事をすることです。
一方2の場合、マニュアルで決められた流れだけでなくマッサージの目的や求める効果などについて押さえてあるため、顧客に満足してもらう方法を考えながら仕事ができます。たとえば懲り固まった箇所をマッサージして、求める効果を最大化できるように動けるでしょう。
この2つのマニュアルの違いは、従業員が「自分自身で考える」ことを重視したかどうかにあります。従業員に臨機応変に「考えて動くコツ」を提示できるようなマニュアルの作成が重要なのですね。
デメリット2つ目は、業務マニュアルを作っても活用されない恐れがあることです。マニュアルが使いにくいと従業員に活用してもらえない可能性があります。このデメリットを回避するには、使う人にあわせてマニュアルを作成して、周知することが大切です。
使いやすいマニュアルは内容がわかりやすくまとまっており、見やすくレイアウトされているものです。易しい言葉で説明し、文字や絵の配置を工夫してレイアウトをきれいに整えることで、活用されやすいマニュアルが出来上がります。
マニュアルの内容と見せ方を工夫するメリットについてまとめてみました。
マニュアルの内容と見せ方 |
メリット |
文章を簡潔に表現する |
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図・表を用いて説明する |
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たとえば、文章がメインのマニュアルは知りたい情報が見つけにくかったり、文字が多めで読むこと自体が負担になったりすることがあります。従業員は知りたいことを見つけることが手間となり、マニュアルを開くことさえしなくなるでしょう。
このような場合に備えて知りたい情報の検索性を高め、絵や図解で誰が見てもすぐに理解できるようなマニュアルの作成を心がけることが大切です。
見やすく使いやすいマニュアル作成については、以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
■参考記事はこちら
見やすいマニュアルの作り方とは?レイアウトなどのコツを7カ条にまとめてわかりやすく解説!
従業員に活用してもらえる「わかりやすいマニュアル」は、作成と管理に手間がかかる側面もあります。マニュアルは、作成する手間だけでなく継続的に更新していくことも必要だからです。
しかし一度マニュアル化をしておけば、人材育成や業務改善で得られるメリットは多大です。更新しながら繰り返し活用できるため、作成と管理に費やした膨大な時間と労力以上の価値があるといえるでしょう。
マニュアル作成と管理の方法については、くわしく示した以下の記事もあわせてご参照ください。
■参考記事はこちら
業務マニュアルの作り方とポイント、効率的な作成手順8ステップ
業務をマニュアル化するメリット・デメリットについて触れてきましたが、実際には「作成する時間がない」「マニュアル作成に多くの手間をかけられない」という方もいるでしょう。
そこでここでは、限りある時間の中で効率的にマニュアル化を進める方法についてご紹介したいと思います。
マニュアル作成の手間と時間を節約したい場合におすすめの方法は、「マニュアルテンプレートの活用」です。
マニュアルテンプレートには、わかりやすいマニュアルを構成するために必要な枠組みが用意されています。
たとえば、
といったものが組み込まれているため、情報を当てはめていくだけでマニュアルの体裁が整います。
もちろん前提として、マニュアルの目的やゴール設定といった基礎を考える必要はありますが、何もないところから取り組むよりも圧倒的に作りやすくなるでしょう。
なお、無料マニュアルテンプレートは以下よりダウンロードいただけます。ぜひ参考にご覧ください。
マニュアル運用ができる外部ツールを活用することも、マニュアル化を効率的に行う一つの方法です。外部ツールには動画マニュアルやオンラインで配信できるサービスが多く、紙の冊子のように印刷して製本する手間と時間が要りません。
また、紙のマニュアルと違って動きがある動画は、視覚的に業務手順が理解しやすいこともポイントです。他にも、マニュアルの修正と配布の手間を最小限に抑えられるなど、データならではのメリットもあります。
従業員はわからないことがあったら、その場でスマートフォンを片手にマニュアルを確認できます。そのため、多忙な職場で周りに聞けずに戸惑うような状況でも、一人で手軽に業務について学ぶことが可能です。
さらにマニュアルの見直しや配信もスムーズで、更新作業も簡単にできます。マニュアルの管理・更新面でも一歩先をいくクラウド型人材育成サービスの詳細についてはこちらからご覧ください。
■現場で活躍する人材を育てることに特化した「shouin+」
テンプレートなどを活用してマニュアル化ができても、従業員に活用されないと意味がありません。マニュアルを作成したら、従業員全員に活用されるように努めましょう。業務の品質向上や定着といった目標達成に向けて、企業が取り組むべきことは以下の通りです。
この2つは、業務管理と従業員視点の取り組みとなりますが、それぞれ切り離して考えることはできません。業務課題を改善して効率化するとその分従業員への業務負担が軽くなり、無理なく働けるようになるでしょう。
またその結果として、従業員の職場満足度とエンゲージメントの向上へとつながります。もちろん相乗効果として業務品質の向上もしかりです。そこで、従業員の満足度を維持・向上するために大切なのがモチベーション管理です。
たとえば教育担当者は、従業員が学習しながらどのようなことに悩んでいるかを日報などで把握し、フォローすることが役立ちます。前述のshouin+の場合、日報機能で教育本部と簡単にやりとりすることも可能です。
なお業務の品質向上については以下の記事で解説しているため、ぜひ参考にしてください。
■参考記事はこちら
ここまで、マニュアル化や業務の定着や品質向上のためにすべきことについてご紹介してきました。なかには「理論はわかったけど、実際にどう進めればいいの?」と思った方もいるのではないでしょうか?
そこで最後に、参考としてマニュアル化に成功した企業事例をご紹介します。
この章では業務のマニュアル化によって、様々なメリットを得た成功事例について見ていきましょう。以下の3つの成功事例をご紹介します。
まず、マニュアル化で教育担当者の業務負担を大幅に削減した事例をご紹介します。パーソナルジムを運営しているココカラ本厚木本店(人の森株式会社)では、ジムトレーナーの研修方法に課題がありました。
新しく入ったジムトレーナーの育成研修に80時間もの時間を費やし、人の入れ替わりが多い1~3月の育成担当者の業務負担が過多となっていたのです。
ジムトレーナーは、訪れたジムの会員にマシンの使い方やトレーニングの動きを教えなければなりません。トレーナー経験のあるなしに関係なく、会員に多くのマシンやトレーニング方法をレクチャーしなければならず、体で覚えてもらう必要があります。そのため新人トレーナーに教えることはかなりの業務量となっていました。
そこで研修で教える内容を動画マニュアルツール「shouin+」を導入し、作成しクラウド保存に切り替えたところ、大きな変化が起きました。
動画マニュアルはネットがつながる環境ならどこにいても閲覧できるため、場所や時間に関係なくいつでもチェックできるようになったのです。たとえば、顧客にマシンの使い方をレクチャーする前に、簡単に復習しておくこともできるようになりました。
こうして新人トレーナーが自己学習できるようになったことで、教育担当者が直接教えていた負担が軽くなり、55時間もの残業時間を削ることに成功しました。
マニュアルによって、従業員のスキルを平準化できた成功事例もあります。ビジネス衣料をチェーン店展開で販売する株式会社オンリーでは、各店での新入社員の育成に課題がありました。
当初、新入社員は冊子型のマニュアルを使用した研修で基礎を学んでから店舗配属となっていましたが、店舗配属後のフォローが行き届いていなかったのです。
スキルチェックやフォローアップに関しては各店舗の担当者に委ねられており、把握が難しい状況でした。同期入社でもスキル差が生まれたり、店舗でマニュアルとは異なる方法を覚えたりすることもありました。
そこで、同社の事業本部では動画マニュアルツール「shouin+」を導入します。そして新入社員の店舗配属後、1か月間で習得する項目をマニュアルとして用意し、活用してもらうことにしました。
たとえば、身だしなみからスーツの採寸のしかたなどを幅広いマニュアルを動画に収めて、基本的な接客について全店に共有しています。その結果個人差を招いていた業務手順が改められ、手順が全体の共通認識になりました。
また、動画のレビュー機能を使用して、事業本部から遠隔で新入社員のスキルを確認することも可能です。共通の動画マニュアルと、事業本部と各店でフォローできるようになったことで、スキルの平準化が実現できています。
最後に、マニュアルの作成により従業員の接客レベルと業務品質を向上させた成功事例をご紹介します。全国でセレクトショップを展開している株式会社ユナイテッドアローズでは、社員研修に課題がありました。
同社では新卒社員の研修では、3名体制で研修の企画立案、実施、フィードバックまでを行い、研修に力を入れています。1年後に達成すべきスキルレベルを設定しロードマップを組み立てていますが、このような綿密な研修計画のなかにも課題がありました。
それは、研修においてインプットが多くアウトプットが不足していたことです。同社では入社前にオンライン研修を実施していますが、インプットに偏りがちで、入社後の研修でも習ったことを試す機会はあまりありませんでした。
そこで、動画マニュアルツール「shouin+」を取り入れ、eラーニングをアウトプットにも活用するという試みを行います。具体的には、ツールに投稿されたマニュアル動画をもとにロールプレイングを行ったり、日報機能で社員が日々の悩みや相談を教育担当にしたりして、双方向の研修を実施しています。
習ったことを試すというアウトプットにこだわったことで、大きな改善が見られました。接客レベルの目標値が、ツール導入以前に比べて約2.5倍も向上したそうです。
業務のマニュアル化は、従業員の教育を効率化し、スキルの平準化や業務品質の向上にもつながります。ただし、その前提には効果的なマニュアルを作成する必要があり、時間と労力がかかる場合もあります。
「マニュアル作成に多くの時間や手間をかけていられない」「どうしたらよいかわからない」という方は、マニュアル化をスムーズに進められるテンプレートを活用したり、作成ツールを取り入れるなどし、効率化を図ってみてもよいでしょう。
下記では、無料でダウンロードいただけるテンプレートもご用意しておりますので、ぜひ貴社のマニュアル作成にご活用ください。